40年愛される鍵は“変わらない没入体験”? 『ねるねるねるね』が体現する遊びの本質
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2026年に40周年を迎えた知育菓子(R)『ねるねるねるね』
目次
PROFILE クラシエ株式会社 フーズカンパニー マーケティング室 菓子部 木下 優
2017年入社後、関西支店にて菓子部門の営業を経験し、2020年2月より現職。さまざまな知育菓子(R)の商品開発を経て、『ねるねるねるね』をメインに知育菓子(R)全般のマーケティングを担当。
かつてのファンが大人になり、親子二代で「ねるねるねるね」を楽しむ時代に
左から2010年、2011年、2026年の『ねるねるねるね ぶどう味』
「当時の開発担当者が、砂場で泥遊びをする子どもたちを見て、『お子様が大好きな”ねる””混ぜる”という動作を取り込めば、夢中になれるお菓子を作れるのでは』と思いついたのが始まりです。専用トレーを付けることで、遊びの場そのものを商品化し、体験価値を高められる子ども菓子として誕生しました」(クラシエ『ねるねるねるね』担当・木下優さん/以下同)
その不思議で面白い体験が子ども心を掴み、発売後すぐに大ヒット。今年40周年と大ロングセラーを続けている。今もなお愛されている最大の要因としては、「自分で混ぜて色や形状の変化を楽しむという設計ですが、お子様が本質的に楽しめる動作をお菓子に取り入れたこと。また混ぜながら魔法の呪文をかけるように口ずさんでもらえるように『ねるねるねるね』という商品名にしましたが、この一度聴いたら忘れないインパクトのある商品名もロングセラーの要因かなと思います」と木下さんは分析している。
スプーンやパッケージなど時代と共にアップデートされた部分もあるが、「ねると色が変わって膨らむ変化」は発売以来変わらない絶対条件で、商品独自の価値だという。
「まるで魔法をかけているかのような不思議な体験ができることが『ねるねるねるね』の最も楽しいポイント。この体験が記憶に残り、原体験となることで『またやりたい!』という気持ちや大人になった時の懐かしさに繋がり、ブランドとして長く親しんでいただけていると考えています。また、どの『ねるねるねるね』にもトッピングが付いていて、食べる時の見た目の可愛さや食感も楽しさを付与する役割となっています」
見た目の可愛さを引き立てる”キャンディチップ”
子どもの頃に『ねるねるねるね』を体験した世代は今20〜40代の大人となり、ノスタルジーとともに商品を手に取って親子で楽しむフェーズに入った。昨今のレトロブームも相まって、さらにロングセラーを目指すチャンスだととらえている。
「保護者の方からしても、子どもの頃に楽しんだ商品の方が親しみや安心感、懐かしさから手に取っていただきやすいと思いますし、二世代で楽しんでいただくシーンの広がりにも繋がると考えています。また『子どもの頃、自分は買ってもらえなかった』という皆さんにも改めて商品を知っていただき、『こんなに楽しい商品なんだ』とポジティブなイメージでご購入いただけたらと思います」
今ではゲームやSNSの”時間の競合“となった『ねるねるねるね』の現在地
“遊び”の種類が変わってきた中での『ねるねるねるね』の立ち位置は?
「『楽しみ方』など本質的に期待されてることは変わりません。一方で、お子様や保護者の世代が入れ替わる中、お子様の嗜好性、商品を選ぶ際に”気にする点”や”選択肢”は大きく変化しています。たとえば、お子様が酸っぱさを感じやすくなったり、健康意識への高まりから『身体に悪そう』というイメージが持たれるようになっています。そこで味を定期的に見直して酸味を抑えたり、中身がどんなお菓子か目に見えてわかるようにして”身体に悪そう”なイメージを払拭してきました」
1986年に発売された初代の『ねるねるねるね』は、メロン味だったという。
1986年に発売された初代『ねるねるねるね』
その後も定期的に味の調査を続けながら、1999年にぶどう、2005年にソーダを発売。この2つが現在、定番フレーバーとして定着している。さらに期間限定商品や沖縄、北海道など地域限定の商品を含め、これまで約50種ものフレーバーが発売されている。
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沖縄限定『ねるねるねるね 沖縄パイン味』
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初代『大人のねるねるねるね 赤白2種の本格ぶどう味』
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『ねるねるねるね ぶどう味』を使用したアレンジかき氷
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『ねるねるねるね ぶどう味』をかけたパンケーキ
『DXねるねる ぶどう&コーラ味』
“ねるねのぐるぐるルーレット”でトッピング選び♪
あの“魔女”と共に歩んだ40年 本質的な”体験の核”を守り続ける意思
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『ねるねるねるね』の象徴の魔女さん(旧)
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“魔女さん変身プロジェクト“にてイメチェンを果たした魔女さん(新)
「魔女さんは『ねるねるねるね』にとって、なくてはならない存在。インパクトのあるCMによって『どんなお菓子なんだろう』と興味を引き、お子様たちを『ねるねるねるね』の世界観に誘導するナビゲーター的役割を果たしました。魔女さんも商品と同じく今年で40周年。これからも一緒に愛してもらえるように、“魔女さん変身プロジェクト”(一般から広く変身のアイデアを募り、魔女さんを変身させるキャンペーンを実施)を通じて新しい姿に生まれ変わります」
現在は“怪しさ”よりも“ポップ”なイメージが際立つ魔女さん
「食は健康との結びつきも強いので、安全・安心な品質の商品を発売できるよう品質基準での管理は徹底しています。商品のカラフルな色は自然由来の原料から作られていますが、そのことをパッケージの裏面や自社サイトのQ&Aなどで定期的に訴求しています」
さらに40周年の施策として新味も発売。2月16日発売の新作『ねるねるねるね うちゅうのフルーツ味』は参加型プロジェクト「みんなでつくるねるねるねるね」で多くの方から寄せられたアイデアをもとに誕生したものだ。
『ねるねるねるね』が、今後どのように楽しまれていくのかも気になるところ