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【花粉症】今年「気をつけるべき人」は? 発症の原因と4大花粉の基礎知識もおさらい【専門医解説】
Q.「花粉症」を発症する原因について教えてください。
Q.日本人の花粉症の約8割を占めると言われている「4大花粉」とはどのようなものですか?
スギの飛散時期は2~4月、ヒノキは3~5月でどちらもこの時期にはごくわずかな飛散量の北海道・沖縄を除き、全国で発症します。
カバノキ科のシラカンバとハンノキは、花粉・食物アレルギー症候群(PFAS)の原因として有名な花粉です。北海道で花粉症といえばシラカンバ。日本以外でも多く生息しているために海外でも注意が必要です。シラカンバの飛散時期は4~6月。北海道を中心に東北の一部に飛散します。カバノキの飛散時期は1~6月。全国に分布します。
Q.4大花粉以外に気を付けるべき植物について教えてください。
イネ科花粉は初夏を中心に種類・場所によって秋まで飛散しますし、キク科花粉は夏の終わりから秋に飛散することが多いです。どちらも鼻症状、眼症状にのど症状、さらに咳などの呼吸器症状、皮膚症状などと他の花粉症と同じですが、カバノキ科花粉と同様に花粉・食物アレルギー症候群の原因となります。
また、秋はダニが最も多くなる時期になりますので、秋にアレルギー症状があれば花粉以外にも注意が必要です。
Q.花粉症対策で大事なことはどのようなことでしょうか?
その花粉症対策をしっかりするために必要なのは、ちゃんと診断をつけることです。耳鼻咽喉科では問診・視診・検査の3つを組み合わせて総合的に診断を行います。どれか一つでも欠けていれば診断の精度が低くなってしまいます。
花粉症のことを知って、自分のことを知ることは非常に大切です。病院に行って薬をもらうだけではなく、「その薬をどのように使えば一番効果的なのか、また薬以外の治療にどんなものがあるのか」をできるだけ前もって知っている人、行っている人が花粉症の勝ち組になるのです。
Q.まだ花粉症を発症していない人で、今年「要注意」なのはどのようなタイプの人ですか?
また、気管支喘息やアトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどのアレルギー性鼻炎以外のアレルギー性疾患を持っている人も注意が必要になります。
現在、花粉症を発症していない人は予防する必要はありませんが、自分は軽い花粉症だからと言って油断している人は大量飛散すると症状はひどくなることを忘れないようにしましょう。

監修者 鷲尾有司(わしお・ゆうし)院長
わしお耳鼻咽喉科 院長。大学病院勤務後、市立貝塚病院(医長)を経て2011年に「わしお耳鼻咽喉科」を開院。日本耳鼻咽喉科学会認定専門医、日本アレルギー学会認定専門医。