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- 不倫、パパ活…人の秘密を覗き見る“背徳感”になぜハマる? Leminoオリジナルドラマ“情事と事情”の衝撃
Lemino『情事と事情』
歪んだ愛を描いた”ドロドロ系ドラマ”が一大ジャンルとなっている。「不倫は許されない」といった社会通念が一般的な一方、倫理的なだけの恋愛模様が退屈なのも事実だ。とは言えドロドロ展開にもやや食傷気味になった今、人間の底知れぬ欲望を優美な映像と巧みな心理描写で描いた、大人の恋愛群像ドラマ『情事と事情』がSNSで注目を集めている。刺激的かつ見応えのあるドラマを視聴者が求める中、同ドラマが共感と嫌悪感を同時に抱かせながら強烈な没入感を生んでいるのはなぜか。 大人たちの“情事と事情”が複雑に絡み合った恋愛群像劇、『情事と事情』って一体なに…?
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画像提供:Lemino
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画像提供:Lemino
映像配信サービス・Leminoが"人間の欲望"をテーマに制作したオリジナルドラマ『情事と事情』が第5話まで配信されている。原作は恋愛小説の名手・小手鞠るいによる同名小説。7人の男女それぞれが抱える事情が複雑に絡み合い、やがて点と点が意外な線へと繋がっていく見事なプロットと、大人たちの"上品で下品な欲望"の一部始終に、SNSでは「感情的な大人な話であるとともに、事情という利己的に動く人間模様が気になります」、「満たされてない大人たち。一見遠くから見る人は、幸せそうに見えて。本人はそうでもない」、「ドロドロする部分もドキドキする部分のバランスが絶妙」など、観た人のコメントが飛び交っている。
主演の倉科カナが1人2役で演じる、性格の真逆な双子にも注目だ。中でも本作の主人公・結城愛里紗の(小悪魔ではなく)悪魔的なまでの無垢さと優美な振る舞いは視聴者の目を惹きつけてやまない。 人の秘密を覗き見る…思わず引き込まれていくストーリー展開
7人の大人の男女の複雑に絡み合った恋愛模様を、スリリングに描く『情事と事情』。その主人公である結城愛里紗は裕福な家庭に生まれ、結婚後もセレブ生活をしながら装幀家としても活躍している。夫の不倫も知ってか知らずか、嫉妬や執着とは無縁のようにおだやかな微笑みを絶やさない。 どこか浮世離れした愛里紗に対して、その周囲を取り巻くのは正義感をたぎらす女性ライターや、野心家の若手カメラマン、罪悪感なく浮気を繰り返す企業CEOの夫、パパ活に励むフリーターなど、現代の"欲望"を映し出したような人々だ。とある事情で出会った彼らが、危うげな情事を繰り広げる様子を涼しげに俯瞰する愛里紗。しかしやがて彼女も、とある事情からその”相関図”の渦に絡め取られていく──。 注目1あなにはどう見える? “独特な世界観”を持つ「結城愛理紗」とは
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画像提供:Lemino
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愛里紗の価値基準は「美しいか否か」。常に穏やかに微笑んでいるものの、美しくないと判断したものに対峙した時にたたえる冷笑には狂気さえ漂う。しかしサイコパスが魅力的なのも、また真理。夫の修(演:金子ノブアキ)が浮気を繰り返すのも、「永遠に手に入らない存在」として愛里紗を崇拝するゆえか。セレブ夫婦の倒錯した愛も見どころの1つだ。
ちなみに倉科は愛里紗の双子の妹・英里華も1人2役で演じている。性愛に奔放な妹と夫との間にカラダの関係があることを知りつつ、3人が和やかにディナーテーブルを囲むシーンはゾクッとする緊張感に満ちている。 演じた倉科は「人が一生懸命になっている姿も愛里紗にとっては美しくないんです」と役を理解する苦労を語っている。何を考えているかわからないだけに考察しがいのある人物だが、カメラマンとしての成功に意欲をたぎらせる青年・晴人(演:佐藤寛太)との出会いをきっかけに、それまで何事にも動じなかった愛里紗が見せる微妙な揺らぎや変化にも注目したい。 注目2不倫やパパ活…だけど“ドロドロ”を感じさせない秘密は“リッチな映像美” 画像提供:Lemino
不倫やパパ活、略奪といった欲望にまみれた恋愛模様が展開しながらも、本作がいわゆるドロドロ系ドラマとは一線を画する理由。その1つは色彩や陰影の効果を緻密に張り巡らせたリッチな映像美にある。
撮影技術はもとより、セットや小道具にも隅々までこだわっており、配信ドラマの予算はやはりハンパじゃないと唸らされるほど。愛里紗の仕事場の室内装飾や、テラスに咲き誇る色とりどりの花はあくなき美を追求した要塞のようで、どこか世俗ズレした彼女の人物像に説得力を生んでいる。
タイトルに違わず、刺激的でフェティッシュな"情事描写"もふんだんに盛り込まれており、役者陣の熱演に拍手を送りたい。本作の重要な舞台の1つであるピアノバーを営む女性・水無月流奈(演:真飛聖)と、気ままな野良猫のような青年・佐藤玲門(演:寺西拓人)との虚実の入り混じったベッドシーンはハッと息を飲む美しさだ。 注目3次第に明らかになる、それぞれの過去と“情事と事情”
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画像提供:Lemino
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本作のもう1人の主人公とも言える存在が、さとうほなみが演じる女性ライター・中条彩江子だ。弱者に寄り添った記事を書くべく、仕事に邁進する彼女と年下のカメラマン・晴人の恋愛は、男女の欲望が渦巻く本作の一服の清涼剤のようにも見える。もちろん「過去の延長に今がある」というセリフ通り、そう一筋縄では行かないのだが……。
彩江子と愛里紗は学生時代からの友人で、現在も連絡を取り合う関係だ。性格も境遇もまったく違う2人の仲がいいのはなぜか。2人の過去が明らかになるにつれて、富も美も才能もすべて持つ愛里紗が唯一手に入れられなかった"何か"が示唆される。
話が進むにつれて登場人物たちの抱える事情がつまびらかになっていき、やがて点と点が想像もし得なかった線を織りなしていく。現在配信中の第5話まででも「この2人が繋がっていたの!?」という驚きの連続で、巧妙に積み上げられたプロットに目が離せない。 複雑に絡み合う7人の“情事と事情”、最後にたどり着く先とは―?
全8話で制作された『情事と事情』も残すところ3話。5話には愛里紗の双子の妹・英里華がニューヨークから帰国、大人の男女の"情事と事情"にさらなる複雑さと背徳感を投入した。最終話に向けて加速していく7人の"情事と事情"は、果たしてどこに着地するのか。ラストに待ち受ける愛里紗の驚きの行動と、そこに見え隠れする本心もさまざまな考察を呼びそうだ。美だけを追い求める愛里紗にも、真面目に生きる彩江子にも、事情のない情事はない──。 Information
Leminoオリジナルドラマ『情事と事情』(外部サイト)
「事情のない情事なんてない。」ある出来事が次の出来事につながり、新たな出会いを呼び、別れを連れてくる。まるで一本の電線のようなもの。みんな、その上で綱渡りをしている。大人たちの“情事と事情”が複雑に絡み合った恋愛群像劇。
※第1話・第2話は無料配信、第3話以降はLeminoプレミアムで配信
(初回初月無料あり。詳しくは情事と事情Webサイトにて) 文・児玉澄子
Sponsored by Lemino
2025/01/08