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有村架純×坂口健太郎:4度目の共演『さよならのつづき』がもたらす新たなラブストーリー
坂口安心感は抜群でしたね。信頼もあり、どこか戦友のような関係でもあります。今回の作品は、単に2人の男女が出会って恋に落ちるラブストーリーではなく、難しい表現が求められました。4度目の共演ということもあって、信頼関係があったからこそスムーズに進んだ部分は多かったと思います。前回の共演から数年の間にそれぞれ経験したことや学んだことを、今回の現場で共有できたのではないかと思います。
有村一緒に過ごす時間が増えると、その人の良い面も悪い面も見えてきますよね。でも、坂口さんとは何度共演しても、そうした悪い面が見当たらないんです。むしろ良いところが増えていくばかりです。
坂口そんな風に言ってくれるなんて、ありがたいです。
有村本当は褒めたくないんですけど……
坂口遠慮なく褒めてください(笑)。
有村今回は本当に現場にいてくれて助かりました。
やがて、成瀬の中に雄介の記憶が“生きている”ことを知り、「雄介がそこにいる」と成瀬の傍にいたいと願うさえ子。「さえ子に会いたい」と“心”が思ってしまう成瀬は、命をくれた雄介が残した思いを叶えてあげたいと思うようになる。成瀬を支え続けてきた妻のミキ(中村ゆり)も巻き込み、思いもしなかった運命に翻ろうされていく3人は、どのようなラストシーンに着地するのか。
坂口記憶転移もそうだし、ただ単に2人の男女が出会って恋に落ちるという話ではなく、それぞれに将来を誓い合った相手がいる中で出会うというのもいままでにないラブストーリーだな、と思いました。
――心臓移植で臓器提供者の記憶が移る、というレアな設定の物語ですが、どのように演じましたか?
有村医学的なエビデンスはないとしながらも、臓器移植での心身の不可解な変化を経験した実例が、たくさん報告されているそうなので、成瀬に起きる変化も現実にあり得るのかな、と思いました。物語はフィクションではありますが、リアリティを意識しながら演じました。
坂口成瀬がさえ子に「会いたい」と思ってしまうのは、雄介の記憶がそう思わせているのかもしれないし、そこの説明はつかないかもしれないし、ファンタジーなのかもしれないけれど、「会いたい」というのはリアルな気持ちなんですよね。
ただ、僕が演じた成瀬は、物語が進むにつれ、自分の中に芽生えた雄介の記憶でさえ子が好きなのか、それとも自分自身が好きになってしまったのか、これまで尽くしてくれた妻もいて、自分は誰を愛しているのかわからなくなる。ものすごい葛藤の中で成瀬という役の時間を生きた感覚がまだ残っています。さえ子への感情がどの程度、成瀬として表現されるべきか、監督やスタッフ、共演者の有村さんと話し合いながらバランスを決めていきましたが、微妙な感情を表現するのは非常に難しかったです
有村今まで演じたことのないキャラクターで、無邪気でエネルギッシュな面もあり、猪突猛進で、気持ちを素直に表に出すタイプの女性です。彼女の喜怒哀楽をしっかりと表現できればと思いました。また、物語の中でみんなが「さえ子、さえ子」と親しみを持って接してくれる人物像を目指したいと思ったので、みんなから愛され、慕われる人ってどんな感じだろう、と考えながら、自分なりに肉付けして演じました。
――有村さんにもさえ子のような一面があるのではないですか?
有村さえ子ほどエネルギッシュではないですが、私も日常で笑ったりふざけたりすることはありますので、そういう面は自然と出せたと思います。
――ピアノ、ご自身で弾いていたんですね。
坂口本当に死ぬほど練習しました。弾けそうになのに、どうしてもスムーズに弾けないのが、悔しくて。つらかったですね。
有村ピアノを弾くシーンを撮影する前に、たまたま支度場にピアノがあって、そこで披露してくれたことがあったのですが、その時はもう完璧でした。でも、本編で初めて聴きたかったかなぁ。
坂口架純ちゃんが演奏シーンのことをすごく楽しみにしていたことを後から知ったんです。僕としてはどれくらい上達したか見てほしくて、練習中に撮った動画を「見て、見て」って、見せびらかしていたから。申し訳なかったなぁ。
有村いえいえ、本編でもしっかり感動できました。
坂口さえ子、成瀬、ミキ、雄介をさまざまな角度から検討していた段階で、「僕はこう思います」と、お話させていただいたことがありました。
有村私もとても良い経験になりました。与えられたものをただ受け入れるだけではなく、自分の意思表示をすることも大切だと思いました。自分も積極的に関わることで、作品作りに一緒に参加しているという気持ちが高まりますし、自分の発言に責任と自覚を持って臨むことはプラスになると思います。
有村架純 坂口健太郎
中村ゆり 奥野瑛太
伊藤歩 古舘寛治 宮崎美子 斉藤由貴 イッセー尾形
生田斗真 / 三浦友和
脚本:岡田惠和
監督:黒崎博
音楽:アスカ・マツミヤ
主題歌 :米津玄師「Azalea」
撮影監督:山田康介
美術監督:原田満生
エグゼクティブプロデューサー:岡野真紀子
プロデューサー:黒沢淳・近見哲平
ラインプロデューサー:原田耕治
制作プロダクション:テレパック
原案・企画・製作:Netflix
話数:全8話(一挙配信)
Netflix作品ページ:https://www.netflix.com/さよならのつづき