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SixTONES新曲「GONG」「ここに帰ってきて」フルMVが解禁、作品の世界観を繊細に表現

 SixTONESの新曲「GONG」「ここに帰ってきて」のMVフルがこのたび解禁された。YouTubeで公開されたバージョンとは楽しみ方のベクトルが異なり、メンバーの表情やシーン構成の意味合いを考察し、作品としての深みを感じられるのもフルバージョンを観る醍醐味となっている。今回は、初見で両作品のフルMVを観た印象を感じたままに綴っていく。

究極の近未来的演出で輝きを増す、6人のダンスパフォーマンスが見どころ

 まずは「GONG」だ。フルを見終えた感想は…。はい、優勝。もう「BIG LOVE」である。同曲が挿入歌として使われるドラマ『ACMA:GAME アクマゲーム』(日本テレビ系)のダークなイメージもあるだろうが、そもそもSixTONESが持つ独特な都市感、裏路地感、そして何より“ダークヒーロー”感が強調されたMVとなっていた。

 映像はメガロポリス・東京のはるか上空から始まる。そこから航空機を超えた高速でカメラは飛び、そして回転しながら大通りの交差点にいるジェシーへと急接近…。そこから橋架下の森本慎太郎、裏路地の田中樹、倉庫街のある海に地優吾(「高」は「はしごだか」)、湾岸の陸橋を背景に松村北斗、さらに高速下の京本大我へとカットは移り変わっていく。

 裏路地でラップを披露する田中は最高にクールだ。その後、それぞれのLAZYな表情とともに一人ひとりの特徴的な片目が大映しとなり、ついに舞台は倉庫へと移る。ここで各孤独なヒーローたちは集合して“チーム”に。激しいダンスが繰り広げられ、合間には観客が踊り狂うカットや1Sカットが挟み込まれていく。

 この各メンバーの1Sでのパフォーマンスと、6人全員が揃ったダンスシーン、さらには観客を交えたライブカットが「GONG」MVの代表的な見どころとなる。この大都会のどこかで、うらびれた場所で、彼らがそれぞれ放つ存在感はさまざまな物語を想起させる。この街に潜む彼らは何者なのか。限界まで尖りきって光に向かって走るこの“エッジランナーズ”は何を求め、誰と戦っているのか。

 歌詞の「I'm a ruler」で不敵な表情を魅せるジェシー。自身の手にひらをぺろりとなめ、周囲に鋭い視線を放つ森本、下アングルから指で口角を上げる田中のギャングスターっぷり、海へ向かって背中を向けてダイブする高地、1Sのアンニュイな美しさとは対極にライブシーンでワイルドにシャウトする松村、そしてこの腐りきった世間に向けて(?)回し蹴りを食らわせる京本。

 究極のぶち上げソングが近未来SF的演出によって、さらに輝きを増している。また6人のファッションにも是非、注目してもらいたい。それぞれのカラーイメージ、動きたなびく布地、金時計や金ネックレスなどのアクセサリー。そのすべてがセクシーでワイルドだ。何度もリピートし、それぞれのベストショットを探し出してもらいたい。

さまざまなMV、それぞれの「音色」の違いが、我々に無限大の楽しみをくれる

 次に「ここに帰ってきて」MVだ。一転してあたたかな「白」を貴重とした衣装で大きな愛情と感謝の気持ちを胸に前を向こうとする切ないラブソングが披露されている。同曲では彼らが持つ激しさは完全に息を潜め、6人の涙が流れ出す瞬間のような表情と、視線、手の動きだけで曲の世界観を表現。冒頭は意外なほどに悲しげな彼らの表情が心を打つ。

 この“変貌”ぶりこそがSixTONESだ。さまざまな顔と表情を持ち、楽曲ごとに違う姿を見せる。そこにあるのは「GONG」にあった“ダークヒーロー”ではなく、“等身大”。また年令を重ねて来た年相応の表情、切なさ。ここに大人の色気が色濃く漂う映像となっている。

 注目してもらいたいのは曲がラストへ近づくにつれて変化していく彼らの表情。哀しみをまとったものから、希望の光を垣間見た、やや明るい表情へと…だが決して乗り越えられてない微妙な心の心情を表したものへと変わっていっている。想いや感情を吐き出す彼らの姿も魅力的だが、繊細に感情を表現していく抑えめなパフォーマンスもSixTONESにはある。

また光によって照らし出された彼らの横顔も美しい。特にくっきりと浮かび上がる唇のシルエット、光の反射、表現、そしてその動きには思わず釘付けになってしまう。儚いながらも力強くそこに存在している…大宇宙から見ればちっぽけな“石ころ”みたいな僕らは、私たちは、それでもこうやって前を向いて生きてく、それを思わせる表現力に涙を禁じ得ないだろう。

 楽曲自体もいいのだがこうして映像になると、さらに“染みる”。水滴が静かに張り詰めた水面にぽつりと落ちるぐらいの優しさで、心を打ってくる。リピートすればするほど、その水滴の波紋のようにゆっくりとゆっくりと、夢の向こうで、余韻が広がり心を侵食していく。是非、このMVに心を浸らせてほしい。その澄んだ水中から彼らの静かな鼓動とぬくもりを感じられるはずだから…。


文/衣輪晋一
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