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“アリエル”になった男性会社員のその後は? 会社にもメイク&可愛いファッションで出社「男性のまま可愛くなるということに、偏見がなくなれば」
アリエル仮装がバズった24歳男性、会社にはメイク&可愛いファッションで出社
七海にこ「『キラキラしてるね』『友だち、家族に自慢しちゃった!』と言ってくれる友人もいて本当に嬉しい反応ばかりでした。『アリエル仮装のニュースって何?』と思われる人も多いと思いますが、“良いニュース”として扱ってもらえたのは、とても嬉しかったです」
――とても美しいですが、ふだんは会社員をされているとのこと。出社するときも女装とメイク姿なのですか?
七海にこ「クローゼットには今、メンズの服が男装用に買った2着しかありませんからね(笑)。僕の勤めている会社は理解があって、個人の志向に配慮し尊重してくださるので、普通にメイクして可愛いファッションで出社しています。トイレも多目的トイレがあるので、そちらを使わせていただいています」
若者は受け入れらても高齢層は難しい? SNSにはいまだ中傷や偏見も
七海にこ多様性への関心が高くなり、確実にいい方向に向かってきていて、その点はすごく嬉しく思っています。でも、本当に生きやすい世の中にはまだまだ遠いかなというのが正直な気持ちです。SNSには理解不足からくる中傷や偏見が飛び交っていますが、若い人はすんなり受け入れてくれる人も多いです。一方で、昔の日本社会を見て来た年齢層には受け入れられない人も多い。まだまだ社会全体の意識が統一されていないような感じがしています」
――性的マイノリティを表すLGBTQに、近年さらに「+」が付いたように、性は実に多様ですからね。
七海にこ「一人ひとりの中に男らしさ、女らしさ、どちらにも属さないような気持ちなどいろいろなバランスがあると思うんです。僕自身は、可愛くなりたい平凡な男の子。恋愛対象も女性ですし、男性のまま可愛くなるということに、偏見がない世の中になればいいなと思っています」
――SNSで発信するのは、その思いからなのですね。
七海にこ「もうひとつの思いもあります。今LGBTQの方々はじめ、個性的な方がテレビなどを通じてたくさん表舞台に出てきています。そういった方々を見て勇気づけられている人も大勢いると思います。ですが、僕は小さい頃、逆に自分の性格や考え方ではそんなふうに生きられないと感じてしまって、あまり勇気に繋がりませんでした。
なのでSNSでは僕と同じように、一歩を踏み出せていなかった人たちを勇気づけられるようなことができたらと思っています。SNSを通じて、普通の人が当たり前に自分らしく生きる姿を届けることで、また違った角度から理解を深める機会を作れたらと思っています」