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(更新: ORICON NEWS

「ウイスキーの飲み方」-ハイボール以外のいろいろな楽しみ方

2000年代後半に始まったハイボールブームは、広い年代からウィスキーファンを生み出すことに成功し、消費の拡大に大いに寄与した。とはいえ、ウィスキーは「炭酸割り用のお酒」ではなく、さまざまな飲み方で楽しむことができる懐の深いお酒だ。本記事ではウィスキーのさまざまな楽しみ方を紹介する。

画像著作者:freepik(外部サイト)

圧倒的な人気!おいしいハイボールとは?

まずは、今やウィスキーの飲み方の定番といってよいハイボールについて紹介しよう。ウィスキーを炭酸で割ったシンプルなカクテルだが、炭酸の爽快さで口当たりがよく、後からじわじわ広がるウィスキーのうまみを味わうことができる。居酒屋で料理と共に豪快に飲み干すのもよいが、ときにはショットバーでプロのバーテンダーがつくったものをじっくりと味わうのもよいだろう。最後に家飲みの際に、おいしくつくるコツをいくつか列挙しておく。

1. グラスは十分に冷やしておく
2. ウィスキーを注いだら、氷となじむようしっかりとステアする
3. 静かに炭酸水を注ぎ、軽くステアする。なお、ウィスキーと炭酸水の割合は1:3〜4程度が最もよいバランスといわれている

また近年では、無糖の炭酸水だけではなく、コーラやジンジャーエールなどの炭酸飲料で割るなど、味のバリエーションも増えてきているようだ。

【出典】ハイボール ウイスキーのおいしい飲み方 ウイスキー入門 サントリーウイスキー(外部サイト)

ウィスキー本来の味わいを楽しむ ストレート・ロック

画像著作者:freepik(外部サイト)
欧米では、ウィスキーはストレートでグイっと一気に呷って(あおって)、荒々しい口当たりと喉から胃にかけて広がっていく「熱さ」を楽しむのが一般的だ。ウィスキー本来の味わいが楽しめる飲み方である。しかし、ウィスキーが大衆のものになったのが第二次世界大戦以降で、それまではウィスキーのようにアルコール度数が高いお酒を飲む習慣のなかった日本人にとっては、今でもやや敷居の高い飲み方のようだ。
そこで、日本人が好んで飲むのが、ストレートに氷を加え、氷の冷たさで口当たりを和らげるロック(正式にはOn the Rocks)だ。おいしいロックのつくり方は、背の低い大きめのグラスに、大きくて固い(ゆえに溶けにくい)氷を入れる。そこにウィスキーを注ぎ、氷の冷たさがウィスキーに伝わるようステアする。
なお、ロックには細かく砕いた氷でグラスを満たし、そこにウィスキーを注ぐウィスキーミストという飲み方もある。氷が細かい分冷えるのは早いが、すぐに氷が溶けてしまい、ウィスキーが薄まってしまうので、飲む際には要注意だ。ほかにはウィスキーと水を1:1の割合で混ぜ、そこに氷を入れるハーフロックという飲み方もある。

【参考】ハーフロック ウイスキーのおいしい飲み方 ウイスキー入門 サントリーウイスキー(外部サイト)

日本で一世を風靡 水割り

1970年代から1980年代半ばにかけて、ウィスキーの飲み方として浸透していたのが水割りである。スナックやクラブ、バーといった飲酒主体の業態でウィスキーのボトルをキープし、水割りを飲むというのが当時のオジさんたちの一般的な飲酒スタイルだった。50代以上の方々には懐かしい飲み会の風景だろう。

バリエーション豊富な水割りの楽しみ方

ハイボールブームに押されて、近年ではあまり見かけなくなってしまった水割りだが、長らく日本のウィスキー市場を引っ張ってきた飲み方だけあって、サントリー、ニッカの二大メーカーはつくり方にそれぞれこだわりを持っている。

サントリーは最初にグラスに氷を入れ、次にウィスキーを注いで、氷となじむようにステアし、ウィスキーと水が1:2.5になるように水を注ぎ、最後に軽くステアする飲み方を提案している。
【参考】水割り ウイスキーのおいしい飲み方 ウイスキー入門 サントリーウイスキー(外部サイト)
    
これに対しニッカは、まずウィスキーをグラスに注ぎ、ウイスキーと水の割合が1:2になるように水を加えてよく混ぜ、最後に氷を入れてステアするという手順を紹介している。
【参考】基本の飲み方 ニッカウヰスキー株式会社(外部サイト)

どちらの飲み方が口に合うのか、ぜひとも読者ご自身でお試しいただきたい。
なお、水割りには各社推奨の濃度のほか、ウィスキーと水の比率が1:1のトワイスアップという味わい方もある。同じ比率の飲み方を、ロックの項でハーフロックとして紹介したが、トワイスアップには氷は入れない。トワイスアップはウィスキーの香気や味わいがくっきりと出るので、プロのブレンダーが官能検査に用いる味わい方でもある。
ちょっと変わったところではウィスキーフロートという飲み方もある。グラスに7分目程度氷と水を注いでおき、その後静かにウィスキーを注ぐと、水とアルコールの比重の違いで、ウィスキーが氷水の上に浮かんだ(フロート)ような形状となる。1杯でストレート、ロック、水割りと三つの味が楽しめる飲み方だ。また冷え込む冬場には、お湯で割ったホットウィスキーが美味しい。湯気と共に立ち上るウィスキーの香りと、お湯のぬくもりで文字通り体を暖めてくれる一杯となる。

カクテルでウィスキーの世界を広げよう

ウィスキーは、カクテルのベーススピリッツとしても大きな魅力がある。ウィスキー独特の香りや味わいが、ほかのお酒や飲料、シロップやフルーツと合わさったときに生まれる意外性に満ちた一杯は、洋の東西を問わず多くの人々を魅了してきた。スタンダードなカクテルを選ぶもよし。好みのウィスキーを指定して、プロのバーテンダーにお任せでつくってもらったカクテルで、新しい出会いを体験するのも楽しい。この章ではN.B.A.カクテル・ランキングに基づき、その一端を紹介しよう。

ショートドリンク

ショートドリンクとは氷の入っていないカクテルを指し、冷たさが継続しないので、なるべく短時間で飲むことが推奨される。2024年度のN.B.A.カクテル・ランキング上位3品は以下の通り。
1位 マンハッタン
「カクテルの女王」と呼ばれ、古くから親しまれている一杯。その人気は現在でも衰えることを知らない。ステアの速度や回数が味の決め手となるため、バーテンダーの腕を見極められる一杯でもある。
【レシピ】
バーボン:40ml
スイート・ベルモット:20ml
アンゴスチュラ・ビターズ:1dash(約1ml)
マラスキーノ・チェリー:1個
2位 ニューヨーク
鮮やかなオレンジ色が大都市ニューヨークの朝焼けを思わせるということが名前の由来。グレナデンシロップの「さじ加減」でさまざまな味わいと色合いが楽しめる一杯。
【レシピ】
ウイスキー:45ml
ライム・ジュース:15ml
グレナデン・シロップ:1/2tsp(約5ml)
オレンジ・ピール:適量
3位 ロブ・ロイ
スコットランドの義賊、ロバート・ロイ・マクレガー(通称ロブ・ロイ)を描いたオペレッタ上演にちなんで名づけられたカクテル。別名スコッチ・マンハッタンともいい、1位のマンハッタンのバーボンウィスキーをスコッチウィスキーに変えたもの。
【レシピ】
ウィスキー:40ml
スイート・ベルモット:20ml
アンゴスチュラ・ビターズ:1dash(約1ml)
マラスキーノ・チェリー:1個

ロングドリンク

ロングドリンクとは氷が入っているため、冷たさが長持ちするので比較的長時間楽しむことができるカクテルのこと
ハイボールもここにカテゴライズされ、N.B.A.カクテル・ランキングでは2020,2023,2024の各年度で1位にランクされている。
この章では2024年のランキングとレシピを紹介する。
■2024年
1位 ハイボール
2位 ゴッドファーザー
映画化され大ヒットした小説『ゴッドファーザー』にちなんだ一杯。イタリアマフィアの物語ゆえに、イタリア産のリキュール、アマレットが用いられている。ウィスキーについては特に指定はないが、小説に禁酒法時代のアメリカが登場することから、スコッチウィスキーが使用されることが多い。
【レシピ】
ウィスキー:45ml
アマレット:15ml
3位 アイリッシュ・コーヒー
冷たくして飲むものが多いカクテルの中では異色の存在といえる一杯。アイルランドの空港で冬場の凍てつくような寒さの中で飛行機を待つ人々の体を暖めようと、空港のパブのシェフが考案した。なお、夏場はアイスコーヒーを用いて冷たくして味わうこともできる。
【レシピ】
アイリッシュ・ウィスキー:30ml
角砂糖:1個
ホットコーヒー:適量
生クリーム:適量
【出典】N.B.A.カクテル・ランキング2024が発表になりました! 一般社団法人 日本バーテンダー協会(外部サイト)
【参考】カクテルレシピ検索 | カクテルエフ・リカー(外部サイト)

自分にとって新しい味わい方を開拓しよう

ウィスキーの楽しみ方に「邪道」はない。産地の自然に思いを馳せながら、生のままの荒々しさを味わうもよし。仲間と騒いだり、語り合ったりする際の脇役として、軽い口当たりを楽しむのも味わい方の一つだ。頑なに「この飲み方しかない」と思い込むのではなく、さまざまな楽しみ方を模索しつつ、自分が最もおいしいと思える飲み方を追究してみてはいかがだろうか。
著者プロフィール

佐場元春
サラリーマン兼業ライター。食品会社で酒類の営業職を経験し、酒類全般の知識と、食材と酒の関わりについての知見を得る。その後、生産管理やISO関連の業務に携わり、これらついての知識に基づいた記事も執筆経験あり。ラグビー好きで、観戦記も不定期で執筆中。シニアチームで現役のプレーヤーとして実戦にも臨み続けている。酒とラグビーを愛することにかけては、他の誰にも負けないと自負しているオヤジです。
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