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でんじろう氏『世界一受けたい授業』は56回出演 最終回は気合十分「実験は爆発だ!」【オリコン ライターズ】

 謎のライターがゲストの出演番組やプライベートについて直撃する『ライターズ!(日本テレビ系/毎週日曜 深1:25)』。17日放送の第22回は、サイエンスプロデューサーの米村でんじろう氏が登場。23日に放送される日本テレビ系『世界一受けたい授業』最終回の収録直後に『ライターズ!』のスタジオにかけつけた。

印象深いのは、ブルーマンと行ったスケールの大きなコラボ実験

 収録直前の打ち合わせの際、スタッフの説明にもはきはきと答えるなど、テレビで見る颯爽とした姿と印象は同じ。番組の冒頭「はじめまして」と、あの笑顔であいさつをする。インタビュー記事はすぐにwebニュースとして発信される旨を伝えると「まずい発言をしないように気をつけなきゃ(笑)」とにっこり笑顔で返してくれた。

 でんじろう氏は、23日に放送される『世界一受けたい授業 最終回3時間スペシャル』(日本テレビ系/土曜 後7:56〜)に出演する。
 同番組は、2004年10月にスタートした教育バラエティ番組の草分け的な存在だ。講義内容は大まかに「国語」「算数」「理科」「社会」「保健体育」といった、小学校で学習する授業にあてはめ、時には「芸術」や「音楽」、「食育」など、特殊な教科な講義もしてきた。

 授業は総合司会(=校長先生)の堺正章、進行(=教頭先生)にくりぃむしちゅーの上田晋也、生徒(=学級委員長)は同じくくりぃむしちゅーの有田哲平を中心に進行。初回開始以降、同番組では19年半にわたり多くの先生が登場したが、その中でもでんじろう氏は56回出演という、番組を象徴する先生の一人だ。最終回の収録直後という興奮冷めやらないでんじろう氏に、率直な感想を聞いた。

 「すごく盛り上がりましたが、それと同じくらいすごく名残惜しい雰囲気の収録になりました。皆さん最終回を意識されているので、終始卒業式みたいな感じになって。まあ、19年半続いた番組ですからね」

 自身が初めて出演したときのことは鮮明に覚えているという。初々しいエピソードを交えて述懐する。

 「まだ番組としてのフォーマットができ上がってなかったせいか、全体的にがちゃがちゃしてした印象がありました。収録が始まる直前に、堺校長が入ってくるところをみんなで迎えるシーンがあったのですが、そういう景色も走馬灯のように蘇ってきます。当時から多少テレビのお仕事をさせていただいていましたが、本格的に関わるゴールデン帯の番組はほぼ初めてだったので、緊張と不安が入り混じった変なテンションでした。堺さんを初めて生で見たときは『あ、堺さんだ!』ってなりましたから。テレビでずっと観ていた人が目の前に現れるわけですからね(笑)」

 56回の出演の中で、特に印象に残っているのが世界的アートパフォーマンス集団、ブルーマンとのコラボだという。

 「ブルーマンがちょうど日本で公演をやっていた時でした。当時私はブルーマンのショーを観たことがなかったので観にいかせていただき、その後彼らと打ち合わせをしたりしました。いつもは一人で淡々と準備を進めることが多かったのですが、このときは世界的に有名なブルーマンとの協同作業だったので、さすがに規模がいつもより大掛かりでした」

『世界一受けたい授業』は自分にとって大事な番組

 授業や実験だけでなく、番組の要(かなめ)である堺やくりぃむしちゅーの2人にも思うところがあるという。目を細めながら懐かしそうに言葉を紡ぐ。

 「堺さんは昔からテレビで観てきた人だったので、やはり存在感が大きかったです。スタジオにいるだけで重みがあるというか、番組に箔がつくような感じがして。そんな重鎮であるにもかかわらず、すごいボケられるので、それがすごく意外でした。あとそうそう、静電気の実験で電気ショックを演者のみなさんと受ける時があったのですが、堺さんだけは逃げまくって結局やってくださらないっていう(笑)。くりぃむしちゅーのお2人はとにかく頭の回転が早く、何を言っても当意即妙に返してきて、受け答えが鋭いという印象でした。ただ、時々何を言っているかわからないこともありましたけどね。特に有田さんは(笑)」

 「静電気ショック」や「空気砲」など、でんじろう氏の実験は過激なものが多い。自身、自らが編み出した実験を体験することはあるのだろうか。

 「ありますよ。自分で作っておきながらなんですが、静電気はショックは大嫌いなので、できるだけ避けていますが、バラエティ番組ではめられることがあるんです。こっちが演者さんに電気ショックの罰ゲームをやる流れなのに、急に僕にふってきて『先生やってみなよ』って。現場のスタッフさんから『やってください!』って指示が出るから、逃げられなくなって結局やるハメになって(笑)。あれすごく嫌なんですけど、そういうことがもう何回もありました」

 これらの実験のアイデアは、ひらめくというよりも、準備しながら徐々に組み立ていくことが多いという。ここで番組でもおなじみ、愛ある”でんじろう節”が炸裂する。

 「自分の企画であれば一人で組み立てていくのですが『世界一受けたい授業!』では、その時のテーマがありますから、スタッフの方と相談しながら作っていきます。ただ『もっとインパクトがあるようにできませんか?』とか、いろいろと注文がうるさいんですよね、本当に(笑)。テレビを観ている方はみんな僕が好きにやっていると思っているかもしれませんがとんでもない(笑)。お互いに知恵を出し合いながらやって、その過程で試行錯誤をすることで新しいものが生まれることが多いです」

 そんな話を聞きつつ、続いては『ライターズ!』の特別企画「でんじろうの方程式」に。これは科学の魅力を発信し続けるでんじろう氏を語る上で、避けて通れない要素を方程式で読み解くというもの。でんじろう氏がフリップに書いたのは「実験+ヤバい(二乗)=でんじろう」だった。

 「ヤバいというのは、若い人たちが使う良い意味でのヤバいもあって、『すごい』とか『面白い』とかっていう意味合いでの二乗。やはり実験にはインパクトや驚きがないと心に残らないんです。もちろん、教育番組的な一つのことを深堀りする実験も好きですが、でもそればかりだとなかなか興味をもってもらえない。だから僕自身は、ヤバいという要素を個性として持っていたいと思っています。将来的にヤバさが、3乗4乗5乗……と、どんどん増えていって僕の名前と結びついてくれたら嬉しいです。この方程式でどこまで突き進めるかが、今後の私の課題なのかなと思います」

 そんな、でんじろう氏にとって『世界一受けたい授業!』はどんな存在だったのだろうか。

 「『世界一受けたい授業!』という番組名ですが、僕もかつて世界一面白い、インパクトのある実験を作り出そうと考えていました。これはまるっきり僕の傲慢な意見ですが、最初に番組から出演オファーがあったときに『これは僕が出演するために用意された番組じゃないか!』と思ったくらい(笑)。この番組を通じて、サイエンスプロデューサーとして僕も進化できましたし、科学実験を通じ、米村でんじろうという人間を世の中に知らしめてくれた大事な番組です。長く出演させていただきましたし、本当に感謝しかありません」

 23日の最終回3時間スペシャルでは、でんじろう氏をはじめ動物学者の今泉忠明氏、ものづくりのスペシャリスト・中村智彦氏、調理科学のスペシャリスト・佐藤秀美氏、カリスマ書道家の武田双雲氏ら、歴代の人気先生が大集結する。最後に、『世界一受けたい授業3時間スペシャル』の見どころをフリップにしたためてもらった。そこには「アップデート」の文字が。

 「最終回のテーマが、歴代の先生が大勢出演して、それぞれがアップデートした授業を展開するんです。そういった意味では、いつもよりもパワーアップした授業を見ていただけると思います。私も『実験は爆発だ!』みたいなことを言って、いつにも増して気合いが入っています」
(取材・文/キャプテン・オオサワ)
※取材の模様は、17日放送の『ライターズ!』(日本テレビ 日曜深夜1:25)でもご覧いただけます。

『世界一受けたい授業 最終回3時間スペシャル』(外部サイト)
(3月23日(土)後7:56〜)
https://www.ntv.co.jp/sekaju/(外部サイト)

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