ORICON NEWS
上戸彩、「後悔したくない」ワーキングママとしての葛藤も 『沈黙の艦隊』インタビュー
俳優の上戸彩が演じるのは、政府の陰謀を訝しがり、メディアの闇と闘う、報道ニュースキャスター・市谷裕美(いちや・ひろみ)。今回の実写化では、1988〜96年に執筆された原作漫画のストーリーの大筋は保ちつつ、現代的なアップデートがなされているが、市谷は「お客さんの目線に立つ人間として考えた」(松橋真三プロデューサー)オリジナルキャラクター。撮影にあたってはリアリティにもこだわり、市谷が絡むシーンは実際のテレビ局のスタジオでロケが行われた。
「原作がある作品もたくさんやらせていただきましたが、オリジナルキャラクターって『いらない』と叩かれることもあるんですよね。とはいえ私にとってはすごくやりがいのあるキャラクターでした。最近は等身大の母親役で起用していただくことが多かったので、今の自分と少しギャップがある役は久しぶりでした。ギャップがある分、スイッチの切り替えも楽しかったです。
原作は30年ほど前に描かれたものですが、テーマは現代の世界に当てはまる部分がとても多くあると感じたので、市谷というキャラクターが原作と現代とのギャップを視聴者に感じさせない役割を担えたらいいな、という思いで演じさせていただきました。水川あさみさんや夏川結衣さんもですが、強い女性が登場することで現代的な作品になっていると思います」
2015年に第一子、19年に第二子を出産してからは、子育て・家庭を優先し、仕事をセーブしながらも、話題作やCMに登場し、高い好感度を保っている。昨年6月に第三子を出産し、その後、初めて公の場に姿を現したのが同年9月、映画『沈黙の艦隊』の初日舞台あいさつだった。同作への出演オファーは「ありがたいことばかりでした」と振り返る。
仕事・家事・育児をこなしているワーキングママの中には、時短勤務という働き方で肩身が狭い思いをしている人も少なくない。上戸の発言にも葛藤がにじむ。
「今は家庭を第一にしているため、『何でもやります』と言えない役者の1人。製作側にとってはすごく使いづらいと思うんです。それでもオファーしてくださった方の期待に応えたいという気持ちはあっても、家庭と仕事のバランスを考えて、お断りせざるを得ないこともあって、心苦しいです」
2月9日(1〜6話)、16日(7〜8話)よりPrime Videoにて世界独占配信
大沢たかお 玉木宏 上戸彩 ユースケ・サンタマリア 中村倫也 中村蒼
松岡広大 前原滉 水川あさみ 田中要次 田口浩正 アレクス・ポーノヴィッチ リック・アムスバリー
橋爪功 岡本多緒 手塚とおる 酒向芳 笹野高史 夏川結衣 江口洋介
原作:かわぐちかいじ「沈黙の艦隊」(講談社「モーニング」)
監督:吉野耕平(1話、2話、7話、8話) 中村哲平(3話、4話) 蔵方政俊(5話) 岸塚祐季(6話)
脚本:高井光(※高=はしごだか) 鎌田哲生
音楽:池頼広
主題歌:Ado「DIGNITY」(ユニバーサル ミュージック)/楽曲提供:B’z
(C)2024 Amazon Content Services LLC OR ITS AFFILIATES.原作/かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』(講談社「モーニング」所載)