CMでも話題のAmazonオーディブル（以下、Audible）。プロの声優やナレーターが朗読する作品を“聴いて”楽しめるオーディオブックの一つだ。そんなAudibleから、オリジナルポッドキャストシリーズである『Marvel’s・ウェイストランダーズ』のシーズン1「スターロード」が6月28日に独占配信予定。5月5日から行われた大阪コミコンでは、試聴体験ブースが設けられた。 作品の見どころとともに、Audible没入体験を伝える。

“耳活”人口が増加中！ 音声コンテンツに限界はないのか？

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  （左から）Audible カントリーマネージャーの逢阪志麻氏、同シニアコンテンツディレクターのキーリング・宮川・もとみ氏

　Audibleは、1995年にアメリカでスタートしたいつでもどこでも気軽に音声でコンテンツを楽しむことができる、世界最大級のオーディオエンターテインメントサービス。ランニングや通勤・通学途中、家事をしながらでも聴けるという利点はもちろん、注目すべきはコンテンツの多さだ。小説からビジネス書、ニュース、お笑い、語学、料理レシピまであらゆるジャンルを網羅。会員であれば12万作品以上が聴き放題になるため、新しい分野の作品と出合うきっかけにもなる。さらに、既存の作品だけでなく、アーティストやクリエイターと協働で制作したオーディオファースト作品や、ポッドキャストなどのオリジナルコンテンツも豊富だ。

　しかし、ビジュアルメインの映画や漫画を、音声だけで表現することは可能なのか。Audible カントリーマネージャーの逢阪志麻氏によると、「オーディオエンタテインメントは、耳で聴いた情報に自分の想像をプラスして楽しむメディア」とのこと。「セリフだけでなく効果音や音楽なども重ね合わせ、その世界にワープできるよう細部まで表現する。適宜ナレーションは入れますが、全て説明してしまうと逆につまらなくなってしまう。いかに想像力を刺激できるかが重要なんです」（逢阪氏）。

　同シニアコンテンツディレクターのキーリング・宮川・もとみ氏は、「Audibleでは 効果音の入れどころを吟味し、サウンドのクオリティにもこだわっています。例えばランボルギーニが登場する場面なら、本物のランボルギーニを借りて音を録る。映像がない分、音声＋イマジネーションによる無限な世界観の中で作品に没入できるよう工夫しています」と、その仕上がりに自信を覗かせている。これまでもラジオドラマなどはあったが、スケールやクオリティの面で大きな進歩があるようだ。

小説、ビジネス書、お笑い、レシピまで…ラインナップをチェック！（外部サイト）

Audible配信作 は、“中年になったスター・ロード”が再びヒーローに?

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  ピーター・クイルの声を朗読する古田新太

　そんなAudibleがポッドキャストシリーズ書き下ろしとして完成させたのが、『Marvel’s・ウェイストランダーズ』だ。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のヴィランたちが勝利した 未来を描いた作品で、60代になったスター・ロードと凶暴なアライグマのロケットが悪の世界でミッションに立ち向かう。しかし栄光はもはや過去のもので、気力も減退気味のピーター・クイル。朗読は、俳優の古田新太だ。

　「出てくる悪役も全員30年経っているので、人物像を固めるのに時間がかかりましたが、決まってからはすぐにキャラに命が宿ったというか。ロケットはさらに性悪になっています（笑）。でも相変わらず根はいいヤツ。今作はロケットが大活躍するので、ファンにはたまらないと思います」（小野ショーン監督）。

　古田を起用した理由は、「ちょうど年齢的にも同じぐらいでイメージが合った」とのこと。本人もアメコミファンだったため、楽しんで役に臨んだという。もちろんマーベル作品の面白味であるキャラクターのクロスオーバーや、泣ける感動シーンも見逃せない。

大阪コミコンで体験！ 臨場感たっぷり“聴くマーベル“に没入

臨場感ハンパない！ Audibleで作品を聴いてみる（外部サイト）

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  Audible初体験の記者

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  ブースにはマッサージチェアのほか、タブレットやスマホも

　5月5日の大阪コミコン初日、設けられた『Marvel’s・ウェイストランダーズ』の試聴ブースには、iPadとiPhoneに加え、無重力体験ができるマッサージチェアを設置。Audibleに興味がある人や、マーベルファンが立ち寄り、10分間の試聴を楽しんでいた。中にはスター・ロードのコスプレイヤーもおり、ブースはより一層盛り上がる。

　記者もマッサージチェアでAudibleを体験してみた。ヘッドフォンを装着して目隠しをすると、そこは自分だけの試聴空間に。街が焼き尽くされる業火の音、戦士の行進、地球が滅亡したことを告げるアナウンサーの声…。恥ずかしながらAudible初体験の記者が、「どこかに映像がある？」と見回してしまうほどの臨場感。シーンが切り替わる場面では、わかりやすいナレーションがさりげなく入る。中年ピーター・クイルを思わせる古田氏の声、ロケットの軽快な憎まれ口が、“音”だけで人となりを物語り、“作品を聴く”とはこういうことなのかと納得。ジェット感のあるサウンドエフェクトも頭の中に心地よく響く。10分間は意外と短く、「先が聴きたい！」むしろ「もう一度聴きたい…！」と思っているうちに終了。高性能マッサージチェアのほぐし効果も相まってか、Audibleの深淵な没入感にハマってしまった。