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及川光博、出会った時がタイミング 「スター・ウォーズ」シリーズの見方
及川劇場公開された作品は全てリアルタイムで映画館に観に行っています。『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』は日本では、本国で公開された翌年(1978年)に劇場公開されたのですが、すでにすごく注目されていたんですね。僕が8歳の時でした。生まれて初めて映画を観に渋谷に行ったんです。タトゥイーンからコルサントに来たような感じでした(笑)。
ファン歴44年です。それから半生、いや人生をともにしてきた感覚ですね。それは「ガンダム」(1作目『機動戦士ガンダム』は1979年放送)も、一緒なのですが、僕らの世代の少年時代は、メディアが多様化されていない分、熱中しましたよね。
――「スター・ウォーズ」と「ガンダム」、どちらも宇宙が舞台ですね。
及川『宇宙戦艦ヤマト』(1974年)からSFブームが続いていたというのもあったし、『マジンガーZ』(72年)以来のロボットアニメブームもあった。ちょうど僕の小学生時代に『スター・ウォーズ』が公開され、『ガンダム』が放送されたんです。これはもう、しょうがないですよ!(笑)。
――子どもの頃に好きだった物は、大人になっても変わらないとも言いますが、40年以上も「スター・ウォーズ」を好きでいられた理由はほかにありますか?
及川ひと言で言ってしまうと、世界観ですね。「スター・ウォーズ」で描かれた“光と闇”のインパクトは大きかったですね。暗黒面に対する恐怖というのを子どもの頃にいい意味で刷り込まれた。だから今も常に気をつけています。危なっかしい人には近寄らないようにするとか、怪しい店には行かないとか(笑)。倫理観、道徳観のベースになるくらい、8歳の僕にとって強烈な印象だったんだと思います。フィクションではあるけれど、「スター・ウォーズ」には歴史小説のような面白さがある。映画はエピソード1からエピソード9まで約70年の歴史があって、さらにアニメやドラマシリーズで世界も物語も広がり続けている。それをひも解いていくのが楽しいんです。
僕は公開当時から『里見八犬伝』(1983年)と共通点があると思っていたんです。運命により導かれた戦士が次第に集まって戦うところ、“義”を描いているところが、日本人の心に刺さる物語だなと思いました。『ローグ・ワン』が“泣ける『スター・ウォーズ』”と評判なのもよくわかります。
その『ローグ・ワン』に直結する物語である『キャシアン・アンドー』。これは、絶対泣かせにかかってくると思う(笑)。しかも『ローグ・ワン』のスタッフが再集結しているので、間違いなく大人の鑑賞に耐えうる、スパイ・アクションとしても楽しめそうですね。
及川出会った時がタイミングです。!「スター・ウォーズ」を観たことがないという初心者ベイベーたち。リアルタイムで観られる『キャシアン・アンドー』をまず観て、その直後、『ローグ・ワン』を観て、『エピソード4/新たなる希望』を観ましょう。メインストリームに合流したら、もう虜(とりこ)です。
――及川さんはこれからも「スター・ウォーズ」と人生を歩んでいくのですか?
及川我が家のリビングにR2-D2がいるんですよ。ゴミ箱なんですけど。愛着ありすぎてゴミ箱としては使っていないんですけど(笑)。それくらい日常に「スター・ウォーズ」が溶け込んでいますからね。
これからも新作、新キャラクターで、「スター・ウォーズ」の世界を広げて、深めていってほしいと願う一方で、もうキリがないからやめたい、でもやめられないというファン心理です。生涯ファンでいたいですね。「スター・ウォーズ」全作品をじっくり見直す、何度も見直すというのを老後の楽しみにしたいと思っています☆