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限界集落に突如現れた「世界一美しいコンビニ」、コンビニが地域創生の新たな軸となるか
若者の移住の決め手にも…地元住民と移住者、観光客の拠り所として機能するコンビニ
そこで、地域住民の生活向上であり、観光名所にもなるような場を作ることで地域創生をはかろうと、一大プロジェクトが発足した。県内での地方創生の先進地、神山町と上勝町で実施した若年移住者へのヒアリングでは移住の後押しする理由の一つに「、田舎だが、コンビニがあったから」という声も聞かれた。。一般的な町おこしであれば、特産物に特化した商店や文化施設でもよいかもしれない。しかし、やはりこの町にも、気軽に立ち寄れて、生活に必要な商品全般がそろうコンビニエンスストアが必要だとういう判断に至った。
「未来コンビニには、インフォメーションの役割もあるんです。国内からの移住者だけではなく、インバウンドへの対応も考えていましたから、ここへ来れば木頭地区のすべてがわかるような場所にしようという意図がありました。そして何より、木頭地区に住む人々は圧倒的に高齢者の比率が高い。そういった方々が気軽に買い物をできるお店が必要だというのが大きかったですね」(仁木氏)
「地方の子どもは、圧倒的に文化的なものに触れる機会が少ない」 近未来感漂う外観へのこだわり
「世界一美しいコンビニ」というコンセプトを掲げ、世界三大デザイン賞「レッド・ドット・デザイン・アワード」の最優秀賞を受賞するほど大胆かつ近代的な外観にこだわったのも、地方の子どもにもアートに触れる文化的機会を与えたいという想いがあったからだ。
「過疎地に生まれ育つ子どもは、都市部の子どもに比べて文化的なものを見て刺激を受けるような経験が少ないです。その問題提起が外観へのこだわりにも繋がっています。良い意味で異質なものを見て、クリエイティブな刺激を受けてもらいたいです」(仁木氏)