SKY-HIが自費で1億円を投じたオーディション『BMSG BOYS GROUP AUDITION 2021-THE FIRST-』から8月13日に誕生したばかりの7人組ボーイズグループ「BE:FIRST」(ビーファースト)。歌、ダンス、ラップのスキルはもちろん、作詞、作曲、コレオグラフ(振付)などでも才能を示すメンバーたちが共鳴することで生まれる魅力は、プレデビュー曲「Shining One」(8月16日配信リリース)でも存分に発揮され、YouTubeでのMV再生数はわずか2週間で1000万回を突破。いよいよ11月3日にシングル「Gifted.」でメジャーデビューすることも決定した。メンバーのSOTA(20)、SHUNTO(18)、MANATO(20)、RYUHEI(14)、JUNON(23)、RYOKI(22)、LEO(23)の7人全員に、オーディションで得たもの、「Shining One」の反響、今後のビジョンなどについて聞いた。 『THE FIRST』で過ごした日々は“精神と時の部屋”
――オーディション『THE FIRST』は、「クリエイティブファースト」「クオリティファースト」「アーティシズムファースト」を3本柱に掲げ、審査の中で作詞・作曲・コレオグラフなどのクリエイティブ面も求められるこれまでにない刺激的な内容でした。今振り返って、ご自身にとってどんな期間でしたか? JUNON 半年ちょっとの期間だったんですが、内容が詰まり過ぎていて、時間が長く感じたような、でも、すごく短かったような不思議な感覚ですね。人としても変われましたし、パフォーマンスのレベルアップもできましたし、間違いなくこれまでの人生でいちばん濃い期間でした。 LEO 『ドラゴンボール』に例えると、“精神と時の部屋”に入ったような感じでした(笑)。朝から晩まで音楽と向き合って、短期間でレベルアップできたと思います。仲間同士の友情も芽生えて、別れもあって。第二の青春というか、音楽的青春を味わった気分で、大切なものをたくさん得ました。 MANATO 合宿(4次審査)が1ヶ月間と聞いたときは「長いな」と思ったんですけど、終わってみたらあんなに早く過ぎた1ヶ月はなかったですね。とにかく音楽漬けの毎日でしたし、同じ夢や目標を持った仲間と生活を共にして、刺激し合えて。歌やダンスの技術はもちろん、人としても成長できたと思います。それぞれ武器や個性が違っていて、お互いにリスペクトしながら、1つのチームとしてパフォーマンスを作り上げられたことも感動しました。みんなで作品を作り上げて、サバイバル合宿という感じがしなかったです。 RYUHEI 合宿は3日目くらいで「きついな」と感じてしまったんですけど(笑)、1回目のクリエイティブ審査が終わってからは審査の日が楽しみで、待ち遠しかったです。努力を見せられる場所だし、それに応じて結果が返ってくるのも楽しみで。幸せな1ヶ月だったし、今振り返ってみて、「あのときの自分、うらやましいな」と思うことがあります。 SHUNTO 合宿の1ヶ月を通して、音楽の聴き方や音楽に対する考え方が変わりました。合宿が終わった後、音楽の偉大さや深みを改めて感じて、そのときに自分の成長を実感できたというか。あとはやっぱり、仲間との友情を深めることができました。合宿に行くときのバスは、ほとんど知らない15人が「これからどうなるんだろう…」という感じでしたけど、帰りのバスは音楽を通してみんなと仲良くなれて、修学旅行の帰りのような気持ちになっていました。 RYOKI 「こういう1ヶ月は、今後味わうことないだろうな」と思いましたね。音楽との接し方、仲間とのつながり、共同作業の奥深さ。お互いを何も知らない15人が「一緒に曲を作って、パフォーマンスする」と聞いたときは、かなり酷だなと思ったんですけど、すごくいい経験になりました。「もう一度ああいう経験をしたい」という気持ちと「ハードだったな…」という思いが両方あります(笑)。 SOTA クリエイティブ審査はテーマさえ与えられなくて、本当に難しいなと思いました。これまで人生を共有したこともない、人柄もわからないメンバーと一緒に、テーマから自分たちで決めなくてはいけなかったのが大変で。それでも、協力しあって乗り越えられたことによって、それ以降は課題曲でも、自分たちなりの表現にできる感覚を得られたのは大きかったです。 「審査のため合宿ではなく、成長のための強化合宿」に感謝
――SKY-HI(日高光啓)さんとの濃密なコミュニケーションや会話も印象的でした。
LEO そうですよね。メンバー全員が同じ経験していると思うんですけど、日高さんはすごく近いところにいてくださって、相談すると「こうしたらいいんじゃない?」というアドバイスとともに、必ず「頑張ろうね」って言ってくれるんです。普通だったら「頑張って」「頑張れ」だと思うんですが、「一緒に頑張ろうね」と寄り添ってくれる言葉が心の支えになりました。 ――日高さんは参加者の皆さんに対して、何度も「ありがとうございます」と言っていましたよね。
SHUNTO そうなんですよ。自分が(オーディションを)観ている側だとしたら、「なんでこんなに『ありがとう』って言うんだろう?」と思ったんじゃないかなって思います。ゴミを拾っただけでも「ありがとう」と言ってくださって、日高さんから「ありがとう」と言われるたびに、僕らは何を返せばいいんだろう? と思っていました。
SOTA アドバイスをいただいたときも、僕らが「ありがとうございます」を言う立場なのに、先に「ありがとう」と言われてしまったり。僕らが成長しようとしていることに対してなのかはわからないですけど、本当に何度も「ありがとう」と言ってくださって。 RYUHEI オーディションの審査員という固定観念がなくなりました。
RYOKI 審査されていることを忘れている瞬間もありました。
JUNON 僕は2次審査のときにSKY-HIさんから褒めていただいた言葉すべてが印象に残ってます。歌に対して自信を持っていたというか、「歌で勝負したい」と思っていたので、ずっと憧れていた人から褒めていただいたことが何度もフラッシュバックするほど脳裏に焼き付いていて、すごくうれしかったです。 MANATO ダンスの基礎レッスンを日高さんも一緒に受けられていたんですが、「上手くなってるね」と言ってくださったこともすごくうれしかったです。今だけじゃなくて、これまでの過程や成長を含めて自分のことを見てくれているんだなというのを実感できた言葉でした。
SOTA 日高さんがずっと言っていたのは、僕らが本番でパフォーマンスするとき以外は「審査員にはならない」ということ。僕たちの成長を第一に考えてくださって「審査という目を捨てて、あなたたち一人ひとりの成長のためだけに関わります」とおっしゃっていました。「審査のため合宿ではなくて、成長のための強化合宿」というのが本当に言葉どおりで、とても感謝しています。 LEO こうして僕らは日高さんの愛情をたっぶり受け取って育ちました(笑)。たくさん愛してもらって、僕らも日高さんが大好きですし、たくさん恩返ししたいなという気持ちです。 トークはガチガチ マイクを持ったら“俺らのターン”
――8月25日には、日本テレビ系『スッキリ』でプレデビュー曲「Shining One」を初めて生パフォーマンスされましたが、ネット上でもものすごい反響でしたね。
SOTA ありがとうございます! 僕ら自身は、どれくらいの反響があったのかわかっていないんですけど、スタッフさんから教えていただいてうれしかったです。 RYOKI トークはガチガチに緊張したんですけど、パフォーマンスはいつもどおりやれました。「Shining One」はオーディションの課題曲としてずっと練習してきたので、自信もありましたし、いい意味での余裕を持ってパフォーマンスできました。
SOTA トーク中はアウェイにいる気持ちなんですけど、立ち上がってマイクを持った瞬間ホームになるというか、“俺らのターン”というような。空気を僕らのものにできた感覚はありました。
LEO MANATOはトークも上手いよね。
MANATO パッと思い浮かんだことを言えばいいかなって(笑)。 LEO 天才肌だ(笑)。
SHUNTO 感謝はもちろん、楽しいという気持ちもあったし、「やっとここまで来た」という思いもあって。特にラストのサビは楽しさ全開で、生放送ということを忘れていました。
RYUHEI 「Shining One」に関しては、レッスンのときもマイクを持って練習しはじめてから、勢いが変わったんですよ。『スッキリ』でも一人ひとり練習してきたことがしっかり出せて、すごくうれしかったです。朝早かったけど楽屋でもいいテンションだったし、気分上々でやれました(笑)。
JUNON 自分では緊張せずに楽しんでパフォーマンスできたと思っていたんですけど、放送を見てくれた家族や友達から「緊張してたね」って言われたので、もしかしたらそうだったのかもしれないと思いました(笑)。これからはパフォーマンスする楽しさは継続したまま、緊張が表に出ないようにしていきたいです。
――「Shining One」は8月25日発表のオリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキングと、ストリーミングランキングで1位を獲得し、2冠を達成しました。
SOTA すごいことですよね。2位、3位のアーティストさんの名前を見て、すごいことだなと心から思いました。
SHUNTO 応援してくださる方たちの大切さを実感しました。ダウンロードやストリーミングを通して、ファンの方々が応援してくれていることを感じられて、すごく感謝していますし、うれしいですね。 LEO オーディション中、僕はおじいちゃんとおばあちゃんからしか連絡が来なかったので、みんな見てくれてないのかなと思っていたんです(笑)。先日TSUTAYAとタワーレコードを訪問させていただいたときに、予告せずに行ったにもかかわらず、メッセージボードの前にたくさんの方がいらっしゃって「おめでとう」「頑張ってね」という言葉を直接かけていただいて、応援してくださる方がいることをようやく実感できました。オリコン週間デジタルランキングでも2冠をいただいて、応援してくださる方がいての僕らだなと改めて思いますし、より一層、気持ちを引き締めて頑張ろうとチーム全体でも強く思いました。 最年少RYUHEIが中心になって担いたいこと
――自分はこの部分でグループを引っ張りたい、中心になって担いたいというポイントを教えてもらえますか? JUNON 僕は歌唱ですね。歌の面で引っ張っていきたいと思います。
LEO じゃあ、歌唱はJUNONくんに引っ張っていただいて(笑)。僕は歌やダンスというよりは、グループを全体的に見ていってチーム力の底上げを担いたいです。 MANATO 自分は聴き心地のいいメロディーなどを生み出して、クリエイティブな面で引っ張っていけたらなと。もちろんみんなで意見を出しあって、取り入れながら、最高の音楽を作れたらなと思います。 RYUHEI 僕はトラックを作りたいです。メンバーや周りの人たちも楽しんでもらえるような。パフォーマンス面では、メンバーが得意なジャンルが僕は得意ではなくて、メンバーが苦手なジャンルが得意だったりもするんです。リーダーには向いていないようなタイプなのですが、自分が得意としている部分は積極的に意見を言ったり、アドバイスしたりしていければなと思っています。 LEO いいね!
SOTA ぜひ! お願いします!
一同 お願いします!(笑) SHUNTO 僕はスパイス的な役割かなと思ってます。7人で音楽をやるうえで、料理に例えると「これを入れたら美味しくなるよね」というような要素を担っていける存在になりたいです。 RYOKI ちょっとSHUNTOと似てるんですけど、グループとしての爆発力、華やかさを増せるような存在になれたら幸せだなと思っています。その爆発力がグループの武器になって、パフォーマンス力アップにつながるような役割を担えたらなと思います。 SOTA 「みんな、こういうことを言うのかな」と想像していたとおりのことを言っていたので、そこが飛び抜けている部分なんだなと改めて思いましたね。僕が担っていきたいのはダンス面ですが、ダンスリーダーではなく、自分自身がダンサーとして存在し続けたいと思っています。アメリカではダンサーのこともアーティストと言うんですが、世界のトップで活躍しているアーティストは、ダンスの流行りのキャッチも速いし、深いし、クオリティーも高い。僕がしっかりとダンサーとして存在することで、みんなを引っ張っていくというよりは、底上げしてダンスのクオリティーを高めていくことがチームのためにもなるのではないかと思っています。 パイオニアとして「BE:FIRST」というジャンルを確立したい
――今後、どんなグループになってきたいかビジョンや目標を教えてください。
SHUNTO まったく個性が違う7人で、それぞれ尖っている部分も違うので、全員がセンター、全員が主人公になれるグループになりたいですね。例えると『アベンジャーズ』みたいに、一人ひとりでも物語を作れるし、グループとして集まったときに最強になれるというのが目標です。 ――その中には“世界を目指す”というビジョンも含まれていますか?
LEO それはもう大前提ですね。僕らは日高さんが「日本のトップ、アジアの頂点、世界への挑戦権」と掲げていらっしゃるところに集まってきたので、そこはブレずにいたいなと思います。感謝を忘れないこと、愛情をたくさん持って、楽曲やパフォーマンスを通してその愛を渡していけるようなグループでありたいと、常日頃メンバーともよく話しています。
SOTA 今はコロナの影響もあって、どうしても待ちの姿勢になりがちだと思うんです。そんななかで僕らはとてもいいスタートダッシュを切れましたし、日高さんからも「5年後の姿を想像したときに、一番理想的な形」という言葉がありましたけど、5年後もずっと上昇し続けていられるように、目の前のことをしっかり一つひとつ着実にやっていきたいなと思います。 RYOKI 音楽に対する僕たちの姿勢はずっと変わらず、「音楽ファースト」で取り組んでいきたいですし、それは継続していくと思います。5年後、10年後、コロナ禍であろうとなかろうと、世界の人に音楽を届けることを意識していきたいです。ステージで僕たちの音楽を披露できればものすごく幸せなことですし、本当に心の底からしたいことですけど、例えコロナ禍でそれが十分にできなかったとしても、海外の方々に「このBE:FIRSTってグループの曲、めっちゃいい曲なんだよね」と、一人でも多く思ってもらえるような音楽を作り、活動ができたらと思っています。 JUNON 5年後は、大きなステージでは絶対にやっていたいというか、やっているつもりでいます。メンバーの個性が強いので、グループとしての活動はもちろんですけど、将来的にはメンバーそれぞれの個性を活かした活動もできていたらなと思います。いい意味で想像がつかないですね。
RYOKI 年齢差が幅広いグループなんですけど、RYUHEIは5年後もまだ10代なんですよ(笑)。
RYUHEI 5年後は19歳、ハタチになる年です。 RYOKI そう考えると、なぜか焦ります(笑)。
RYUHEI 例えば「18歳までにダンスを完璧にする」とか、自分の中で明確な目標を持って活動していきたいです。それと、これからいろんなことが起きると思いますし、ハプニングがあったときに年齢的にも他のメンバーに比べてメンタルが弱い部分もあると思うので、心を強く持って頑張りたいなと思っています。
LEO すごいね。たまに「ホントに14歳?」って確認したくなります(笑)。 MANATO “世界を目指す”ということは、このオーディションを受ける前から狙っていたことでもあります。決して簡単なことではないですけど、ドームでライブをしてみたいですし、海外でもしてみたいですし、憧れのアーティストと一緒に曲を作りたいとか、言い出したらきりがないくらいやりたいことはたくさんあります。その中でも、僕たちが作り出す曲やパフォーマンスで革新的なスタイルを生み出して、僕たちが最先端、パイオニアとして「BE:FIRST」というジャンルを確立したい。それが大きな目標です。 動画インタビュー