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「鈍器レベル…」“108本のバラ花束”制作の花店に驚きの声、「プロポーズの対策伝えることも」

女性スタッフが持つと全身が隠れるほどのボリューム(写真提供:ロワパ >花屋 >ロワテオさん)

女性スタッフが持つと全身が隠れるほどのボリューム(写真提供:ロワパ >花屋 >ロワテオさん)

 「108本の真っ赤なバラの花束」の写真がTwitterに投稿され、そのボリュームの凄さが話題に。女性が抱えると体が隠れてしまうほど巨大な花束に、「サプライズで渡すのは無理?」「見た目美しいのに鈍器レベル…」など、驚きの声が多く寄せられた。投稿者のロワパ >花屋 >ロワテオさん(@hana_inko)は、埼玉県中部で花店を営業。「永遠(とわ)に」の語呂合わせから、108本のバラをプロポーズの際に注文を受けるという。花束制作の裏側や、万が一、花束を貰った場合の楽しみ方とは―。また、“生活必需品”ではない花が、コロナ禍で贈り物や日々の癒しとして需要を増しているという。コロナ禍で実感する花店の実情についても話を聞いた。

108本のバラ花束は「見慣れたものだった」、反響に驚くもリプライ欄の“花束エピソード”が勉強に

  • 172cmの男性でも片手では持てないほどの重さ(写真提供:ロワパ >花屋 >ロワテオさん)

    172cmの男性でも片手では持てないほどの重さ(写真提供:ロワパ >花屋 >ロワテオさん)

――108本のバラのボリュームに驚く声が多く寄せられています。

「まず、ここまで反響があったことにとても驚きました。私としては見慣れたものですが、一般的にはかなりのインパクトがあるものなのだなと感じました。また、同じような花束をプレゼントした方、貰ったという方からのコメントや写真も多く寄せられていましたので、私もよい勉強になりました」

――バラ花束はどのように制作されているのでしょうか?

「はじめに市場から仕入れてきたバラの葉やトゲを取り、水揚げ作業をおこなって、下処理の済んだ108本のバラを束ね、保水処理をしてラッピングします。制作時間は水揚げ作業を含めず、30〜40分程度でしょうか」

――ちなみに、価格の相場は?

「皆さんの一番気になるところではあると思いますが、実際に“贈るお客様”と“貰うお客様”がいらっしゃるので、詳しくはお答えできません。ですが、一括りに“赤いバラ”といっても品種や等級はさまざまですし、花の価格は基本的に競りで決まりますので、時期や花店によっても価格が異なります。贈ってみたいと思ったら、ぜひお近くの花店で相談してみて下さい。きっと親切に教えてくれると思います」

最大で年間5件程度の注文「実物を見るとやはり驚かれる」、おススメの楽しみ方は“バラ風呂”

――こういった注文をされる頻度はどれくらいなのでしょうか。

「108本のバラの花束に限ると、プロポーズで使用されることがほとんどなので、年に1〜5件くらいでしょうか。お花を贈り慣れていないお客様もいらっしゃいますので、当日どのように渡すのかなども伺って、なるべく滞りなくプロポーズができるように、想定できる範囲で事前に対策方法などもお伝えするようにしています」

――実際に注文された方が花束を見たときの反応は?

「想像以上のボリュームで驚かれることが多いですね。オーダーを受ける際に、大きな花束になることはお伝えしていますが、実物を見るとやはりその大きさに驚かれます。なかにはプロポーズの結果を報告にきてくれるお客様もいますが、成功したときは幸せのお手伝いができたようで、こちらも嬉しくなりますね」

――108本のバラは飾るのも大変だと思いますが、おススメの楽しみ方は?

「やはり108本のバラを飾るとなると、かなり大きな花瓶が必要になります。そこまで大きな花瓶は用意していない家庭が多いと思いますので、数カ所に分けて飾ったり、一部をドライフラワーやバラ風呂などにしたりしても楽しめると思います」

「こんな時だから花を贈りたい」コロナ禍で配達依頼が急増、プロポーズ用の注文に増減はなし

――コロナ禍でイベントが減り、花の需要が減少している、といった報道もあります。ご実感としては?

「当店の場合は、2020年3月が一番影響を受けたと記憶しています。毎年3月は卒業や送別などの行事が多くある繁忙期なのですが、キャンセルや中止が多くありました。その後も発表会や冠婚葬祭など、人が集まる行事ができないことが続きましたので、当店だけでなく多くの花店は苦しかったと思います」

――その後の様子については、どうご実感されていますか?

「食料品などと違い生活必需品ではない花が、コロナ禍という緊急事態に果たして使ってもらえるのか悩んだこともありました。しかし、実際には「こんなときだから花を贈りたい」というお客様は多く、母の日などは配達などの依頼が急増しました。母の日の配達は毎年やっていますが、コロナ禍でなかなか会うことができないお母様へのお届けだったこともあり、たくさん感謝や労いの言葉をかけていただきました。大変なときでも花を必要としてくれる人がこんなにいるのだと、自分の仕事を見つめ直すきっかけにもなりました」

――なかなか会えないからこそ、花を贈りたくなるのでしょうね。

「あと、最近はテレワークなどで生活環境が変わり自宅で過ごすことが増えたことが後押しして、お庭に植えるような花苗や自宅に飾るお花などの需要も増え、売上もほぼ回復しております。ちなみに、プロポーズ用の花の注文数は、コロナ禍でも増減の変化はあまり感じませんね」

――今後、やってみたいことなどはありますか。

「販売だけでなくワークショップなどの体験型の活動が増やせていけたらいいなと思います。花店は年々減少していて、当店周辺でもだいぶ減ってしまいましたし、後継者がいないという花店も多いです。花ってこんなにキレイで魅力的なのに、お花を贈ったことがない、貰ったことがない、花店に一度も入ったことのない方って意外と多いと思うので、花に触れたり興味を持ってもらえたりするような機会を増やして、業界全体が盛り上がると良いなと思っています」
■ロワパ >花屋 >ロワテオさんのアカウント情報
Twitter:ロワパ >花屋 >ロワテオ(@hana_inko

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