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戸惑いながらも前に進む、櫻坂46田村保乃の“一歩目” ソロ写真集で「グループにいい流れを作れたら」

8月17日に1stソロ写真集『一歩目』(小学館)を発売する、人気アイドルグループ・櫻坂46の田村保乃(22)。昨年10月に欅坂46から改名し、櫻坂46として新たなスタートを切ったグループで初めてのソロ写真集で、北海道と沖縄を舞台に「そこに住んでいる、そこに訪れている」少女を表現した。

活動の幅を広げて注目を集めている彼女に、写真集で表現したかったことやタイトルへの思い、さらに幼少期のエピソードやアイドルになったきっかけなど、気になることをアレコレ聞いてみた。インタビュー前編と合わせ、田村保乃という一人の女性の魅力をじっくり感じていただきたい。

「最後のページを見終わったときに何か心に残るようなものが作りたかった」

――初めての写真集で田村さんが表現したかったものは?

田村写真集を読んでくださった方が、最後のページを見終わったときに何か心に残るようなものが作りたかったんです。私もいろんな方の写真集を見終わったときに、作品によっていろんなことが印象に残っています。だから、私の写真集を見てくださる方にも何かを感じていただけることを意識して、全体のストーリーを考えましたし、最後のカットにもこだわりました。1枚の写真でも、トータルの流れでも、見てくださった方が何を感じてくださるのか、すごく楽しみです。

――『一歩目』というタイトルも印象的です。
田村このタイトルを頂いたときは、すごくうれしかったです。タイトルが決まる前は「わかりやすいタイトルが良いな」といろいろ想像していたのですが、「一歩目」と聞いて、完全に「これだ!」って。自分の立場や心境、写真集のストーリー、そして改名して新たにスタートを切ったグループにも、すべて当てはまる完璧なタイトルだって感動しました。この写真集が、櫻坂46として初のソロ写真集ということでちょっとプレッシャーもあったのですが、グループにいい流れを作れたらなと思っています。

――完成した写真集を見て、改めて気づいた“自分のいいところ”は?

田村この写真集をきっかけに、素の笑顔がちょっとずつカメラの前で出せるようになりました。自分の素をカメラの前で表現することって、意外と難しいと思っていたのですが、この写真集では完全になにも取り繕っていない田村保乃を見せることができたので、自分でも驚きです。「こんなに素を出せたんだ」って。北海道と沖縄の開放的な空気感のおかげかな。自分でも何度も読み返したいです。

バレーボール選手になりたかったのに…「好きすぎてアイドルになっちゃいました(笑)」

――田村さんのパーソナリティーについても聞かせてください。小さい頃はどんな子でした?

田村「大人びた子」って言われていて、クールな性格で大人の目を意識していた子でした。子供って元気いっぱいのほうがかわいいし、大人からも好かれるじゃないですか。でも私はなぜか明るく元気に活動したり、愛嬌をふりまくことができなかったんです。いろんなことを冷静に客観視して、どこか冷めている子でした。だから、私と真逆の天真爛漫な子がうらやましくて、私もそうなりたいと何度も思ったけど、うまくできなかったですね。

――そういった性格はいつごろから変わったのでしょう?

田村アイドルを好きになったことが大きかったです。小学4年生のときに人気になっていったAKB48さんを好きになって、やっぱり愛嬌のある子がかわいいし、自分もあんなふうにキラキラしたいって思うようになりました。ただ、アイドルになりたいとは思わず、ずっとバレーボールをやっていたので将来はバレーボールの選手になりたかったんです。アイドルは自分がバレーボールや学校生活を頑張るためのパワーの源、活力という感じでした。でも、結局は好きすぎてアイドルになっちゃいました(笑)。
――アイドルになろうと思ったきっかけは?

田村大学に行ってもバレーボールに打ち込んでいたのですが、引き続きアイドルも好きだったので、現役メンバーに会えるということで「坂道合同オーディション」のセミナーに行ってみたら、一次オーディションのシード権を頂いたんです。それがきっかけで、大好きなアイドルに自分もなってみたいと真剣に考えて挑戦しました。小さい頃の自分からは考えられなかったですね。アイドルの中でも特に坂道グループは自分から遠い存在で、ライブや握手会にファンとして会いに行っていたのに、まさか自分が入るなんて(笑)。最初の頃はすごく緊張して、「同じ楽屋でメンバーに会っていいんだろうか」とファンの感覚も残っていたので、先輩にうまく話しかけることができませんでした。
――昨年から欅坂46は櫻坂46に改名しましたが、それに伴ってグループとして、そして田村さん個人としてどのように変わりましたか?

田村グループとしては、アイドルにとって一番大切な楽曲が完全に変わり、それに合わせてグループの方針や全体のイメージなど、いい意味ですべてが変わりました。もちろん、芯の部分に欅坂46で培ってきたものがあって今の櫻坂46があるので、土台を大切にしながらも新しいグループを作っていきたいです。個人としては、実はグループが変わっても自分は何も変われていませんでした。櫻坂46に改名して頑張っていこうという気持ちもありましたが、欅坂46も大好きだったから「どうしよう……」という戸惑いがあり、変わっていく周りを見ながら取り残されてしまったような気持ちになりました。そんなタイミングでこの写真集のお話を頂いて、これをきっかけに自分もちょっとずつ進んでいけるようになったと思います。そういった心境の変化の記録も写真集に残すことができたので、本当にいいタイミングでこの写真集に巡り合うことができました。

【インタビュー前編はこちら】

●田村保乃(たむら・ほの)
1998年10月21日生まれ。大阪府出身。A 。身長163センチ。
2018年、「坂道合同オーディション」に合格し欅坂46の2期生としてデビュー。
2020年、櫻坂46誕生後「櫻エイト」に選出。

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