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ORICON NEWS
コロナ禍で無観客開催続いたボートレース、若手注目選手語る苦悩「声援が活力になっていた」
初優勝から一転、突如訪れた“暗黒時代”「意気込みの強さから冷静さを失ってしまった」
永井彪也常にチャレンジ精神を持って貪欲に挑戦する姿勢がいきているのかなと思います。モチベーションが下がったとしても、その度に前向きになれるようにチャレンジを重ねた結果、自分のスタイルが出来てきたように感じます。
――印象に残っているレースはありますか。
永井彪也やっぱりデビュー8年目でG1初優勝したヤングダービーですかね。今でも鮮明に覚えています。でも初勝利の時と同様に、「あ、優勝できたんだ」って実感が湧くまで時間がかかりました。
永井彪也A1からA2に落ちた時期や、A2が何回か続いた時が一番悔しかったですね。優勝後、もっと頑張ろうっていう意気込みの強さから冷静さを失ってしまい、自分のイメージ通りにレースが出来なくなってしまったんです。そこからが長かったです。その2年間くらいは僕の中では暗黒時代ですね。
――そこからどう乗り越えたのでしょうか。
永井彪也レーススタイルを変えるというよりは、自分のレースに対する取り組み方や考え方を少しずつ変えていきました。目標を高く設定して負の連鎖を断ち切った感じですね。モチベーションを変えることで、そこから自分自身もどんどん楽しくなっていきました。
――やはり実力とともに精神力もかなり求められる世界なのでしょうか。
永井彪也そうですね。家を出てから帰ってくるまではアンテナを高く張って、緊張感と冷静さを持ち続けるようにしています。あとは、自分と常に会話することで自分の精神状態を理解したり、自己コントロール出来るように意識していますね。
年々広がるボートレース人気、成績が悪くても変わらぬファンの温かい言葉が原動力に
永井彪也レース場で観戦してくれるファンの方々がいないっていう状況でやるのは虚しかったですね。やっぱり見てくれる方々の声援が大きな活力になっていたんだなと感じました。
――最近ではずん・飯尾和樹さんやMEGUMIさん、神尾楓珠さん、芋生悠さんが出演しているCMのイメージも定着しているかと思いますが、ボートレースの人気の変化は感じますか。
永井彪也ここ数年でじわじわ若い世代のファンの方が増えてきたように感じます。会場で応援してくれる方々の声援を聞いて次のレースも頑張ろうって原動力になっていました。あとは「競艇」を「ボートレース」と呼ぶ方が増えたことで、パブリックイメージの変化も感じますね。
――過去にはイケメンボートレーサー写真集『ボートレース男子』が発売されるなど、女性や若い方からの人気も年々増しているかと思いますが、ファンの方からの印象に残っている言葉があれば教えてください。
永井彪也ファンの方からいただいたお手紙が印象に残っています。その方が見にきてくれたレースは良い順位ではなかったのですが、「かっこよかったです」っていうお言葉をいただいて、もっと良いところを見せたかったなと。悔しさと嬉しさが一気に駆り立てられて、刺激になりましたね。
――現在放映されているCMのモデルになるなど、「ボートレース」の顔としての役割も担われている中で、意識されていることはありますか。
永井彪也今月から毎週YouTubeの動画更新もしているのですが、SNSの発信は今後も積極的に行っていきたいです。それと同時に、コロナが落ち着いたら、皆様と直接触れ合えるようなボランティア活動やリアルイベントもしてみたいですね。選手みんなで運動会とか(笑)。先輩後輩の実際の会話や素の部分も見えるので、ファンの方にも楽しんでいただけるんじゃないかなって思います。
永井彪也これ一番難しい質問なんですよね(笑)。たくさんあるのですが、やっぱり展開次第でレース結果がどうにでも変わるところですかね。有利だとされる1号艇がいつも1着というわけではなくて、順位がひっくり返る可能性がいくらでもありますし、スポーツの中では珍しい男女混合スポーツなので、体格差があっても女性が男性に勝つチャンスがあるというのも面白いところだと思います。そこが選手としても飽きずに熱中できる理由になっていると思います。
――最後に、今後の目標を教えてください。
永井彪也グランプリを優勝することです。師匠の中野次郎さんと一緒にグランプリに出場出来たら、これ以上嬉しいことはないですね。レーサー生活は長いですが、その分常に自分と向き合って成長が出来るスポーツなので、今後も一生懸命頑張っていきたいと思います。
13日より永井選手を題材にしたマンガが公開
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