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整形級の激変メイクに反響のGYUTAE、全身脱毛症と向き合い”美容”を発信し続ける理由
コンビニにフルメイクでむかう母、メイクで最初に抱いた”憧れ”
今では“メンズメイク”という言葉もでてきたが、ギュテさんが学生の時は男性がメイクをすること自体まだ馴染みのない時代。現在の活動を応援してくれているお母さまも、メイクをしたギュテさんを見て「何してるの?」「何がしたいの?」と最初はとても心配をしていたという。
「僕はメイクが好きでやっていた。でも親からすると、女性になりたいんじゃないかとか、そういう心配や戸惑いがあったみたいです。YouTubeをはじめとしたSNSで美容やメイク情報を発信していくうちに、やりたいことをだんだんと理解してくれて、今では一緒にコスメを買いに行ったりするくらい仲が良いです。母も僕と同じく、すっぴんとメイク後のふり幅がすごかった(笑)。コンビニにもフルメイクでむかう母は、常に完璧でキレイ。僕がメイクで最初に憧れを持っていたのは、母でしたね」
全身脱毛症を告白「皆さんも前向きな発言に、僕も支えられている」
「ニキビ跡があるので、すっぴんの肌は赤みがあるんです。だから僕のメイクは工程が多くて、ファンデーションやコンシーラーでカバーしてしっかり土台を整えてから、顔を作っていく。海外のメイク動画も、工程がすごいよね。肌に赤みがある場合でもメイクをしたらツルっとなるので、その技術を真似ていました。勉強するというよりは、楽しんで見ていた。そうしているうちに、知識が身についていったという感じでした」
「メイクの道を極めたい」「メイクアップアーティストとして、自分ができることを示したい」という理由で始めたYouTubeチャンネルには、「眉毛が1本もなくても3ステップで 超自然に美眉毛を描く方法教えます!【脱毛症】」「【絶対バレない】ほぼ頭皮から生えてる?! 超自然すぎるウィッグ紹介&カット風景」といった“脱毛症”をテーマにした動画も。ギュテさんは全身脱毛症であることを動画で明かしており、自身の症状と向き合いながらこれまで活動を続けてきた。
動画では病気を発症した高校2年生当時の状況、自身の髪では隠し切れないほど髪の毛が抜け落ちていったときの感情、そして同時期に学校でうけていたという“いじめ”についても淡々と振り返っている。
「最初はつらい時期がもちろんあったし、どん底まで追い詰められたときもありました。脱毛症が一番進行していた時期に、友人からいじめもありました。でも、ずっと下ばかり見ていても先に進めないじゃないですか。病気になる前からたくさん夢があったので、それを諦めようと思ってもできなかった。いろいろ考えを持っていくうちに、髪がないからって夢を諦める必要性はないよなと思えてきて。だって髪ないだけじゃんって思っちゃったんですよ。
人生は続いていくから、できることは試したい。がむしゃらにメイクやファッションの道を極めていきました。動画で脱毛症のことを悲観して語っていないのは、僕が前向きな発言をしていると、皆さんも前向きな発言をくれるからです。その言葉に僕自身も支えられています。前向きなほうが、人生何でも上手く行くと気づいたんです」
学校の枠組みから抜け出した過去「僕のことを、どんどん利用してほしい」
「ファッションやメイクに興味のある子が、学校にはいなかったということもあって、趣味の合う仲間が欲しかったんです。アパレル店員さんとか、すでに働かれている方で僕より5〜6歳は年上だったかな。僕がウィッグをかぶってても、メイクをしていても、気にしない人たち。すでに社会に出ている人たちの経験談を聞くことで、“自立した考え方”を養えた。学校って、“他者と異なる考えを持つ人をのけ者にしたい”っていう人が多いイメージだった。違う人をなくそう、みんな同じにしたいって…。そこから一歩抜け出せたことが、大きかったですね」
ギュテさんのSNSには、脱毛症、うつ病、コンプレックスなど、1日に50〜60程度の悩み相談が寄せられ、その一つひとつに目を通しているという。自身が学校という枠から飛び出して居場所を見つけた経験から「僕のことを、どんどん利用してほしい」とコメントやDMの声に耳を傾ける理由を話す。
「僕の発信に『勇気づけられました』という声をたくさんいただく。そこに、自分の存在価値があるのかなと思うんです。皆さんの言葉で僕も支えられているので。つらい経験をして、立ち直ろうとしている僕を見て、自分も頑張ろうとか、自分はまだマシかもとか、考えるきっかけになるかもしれない。これだけ立ち直れるんだと示せたら、自分で命を絶とうとすることも、踏みとどまらせることができるかもしれない。少しでも誰かのきっかけになれればと思って活動しています」
『男性“なのに”すごい』を『男性“だから”すごい』に変えていきたい
「最初は、1回戦で敗退するんじゃないかとも思っていました。最終決戦でメイクを披露しあったYouTuberのマリリンをはじめ、共演したクリエイターさんたちは有名な方たちばかりだったので。もちろん、やるからには勝とうと思って毎回全力で挑みました。大きな場所でメイクを披露する機会もこれまでなかったですし、自分のメイクを評価してもらうのも初めての経験。番組で優勝できたことが、僕にとってはレベルアップできたんだなという達成感になっています」
今後はメイクアップアーティストとしてYouTubeの活動だけではなく、プロデュース業やメイクアップのイベントも開催したいと次なる活動に意欲をみせるギュテさん。“男性がメイクをする”ことにおいても、自身が啓蒙的役割を果たせればと想いを語る。
「例えば、メイクを披露して周りから褒めてもらった時、『男性“なのに”すごい』と言われることがあります。今では活動を応援してくれている母も、始めたばかりの頃はメイクをした僕を見て『男の子が何やってんの』『何がしたいの』と言われ続けていた。今はCCクリームだけ塗っていたり、眉毛だけ描いていたり、男性の方がメイクをされる機会も増えています。そんな状況のなかで僕は男性“なのに”を男性“だから”に変えていきたいんです。
もっと言えば、自己表現の1つとしてメイクが男女関係なくできるようにしていきたい。男性がメイクしても女性にはなれないし、女性がメイクしても男性にはなれない。それぞれの性別に似合うメイクがあります。その方法をもっと発信していければと考えています」
■GYUTAE
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