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LiSA、『鬼滅の刃』主題歌Wリリース 「作品と誠実に向き合う」唯一無二の音楽性
アニメ『鬼滅の刃』主題歌「紅蓮華」が100万DL突破、キャリアを代表する楽曲に
LiSAが歌うTVアニメ版の主題歌「紅蓮華」も、『鬼滅の刃』の人気を後押し。2019年4月に先行配信され、「オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング」初登場で2週連続1位を獲得(2019/5/6付、5/13付)。その後もロングセールスを記録し、LiSAは『第70回NHK紅白歌合戦』に初出場を果たした。
以前からライブ・パフォーマンスに定評があった彼女は、紅白の舞台でもダイナミックなステージを披露。「紅蓮華」への注目はさらに高まり、2020年に入っても高いセールス力を継続した。「オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング」(2020/8/3付)で、「歴代累積DL数記録」史上3作目、女性アーティスト作品としては史上初の100万DL突破。「オリコン上半期ランキング2020」でも、デジタルシングル(単曲)ランキング2位、ストリーミングランキングで4位にランクイン。CD、デジタル、ストリーミングの売上をポイント化した合算シングルランキングでは6位に入り、LiSAのキャリアを代表する楽曲となっている。
原点は高校時代に結成したロックバンド、唯一無二の音楽性を獲得
作詞について「作品と誠実に向き合いながら、自身の想いを重ね、届けることを大切にしています」と語るLiSAは、田淵智也(UNISON SQUARE GAREDEN)、野間康介、MAH(SiM)といったクリエイターとのコラボレーションによって、自らの音楽性を大きく広げてきた。「ソロシンガーだからこそできる自由度で、様々な作品やクリエイターさん、そしてその時々に出会う皆様との化学反応を楽しみながら、常に全身全霊で挑んでいきたいです」というコメントからも、楽曲のスタイルを固定せず、常に新しい可能性にトライしていることがわかる。
ポップとロックを自由に行き来しながら、唯一無二の音楽性を獲得してきたLiSA。バンド時代から築き上げてきた圧巻のライブ・パフォーマンスも彼女の魅力だ。2015年からは『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015』などの大型フェスに出演し、同年の年末に幕張メッセ国際展示場でのワンマンライブを成功させるなど、この時点ですでにロックファンとアニソンファンの垣根を完全に超えていた。ライブに対する思いを「その場にいる皆様としか過ごせない時間を作ること、目の前のあなたと全力で今を遊びつくすこと」と表現する彼女。ファンとの一体感を大事にし、どうしたらお互いに思い切り楽しめるか? を追求し続ける姿勢もまた、LiSAが幅広い層のリスナーに支持されている理由だ。
3年ぶり新アルバムは「続く未来を思い描きながらこの一瞬をどう過ごすかを考えた」
前向きな歌詞も印象的な本作のテーマについてLiSAは「生き抜いていくバランス。これまではどこか終わりを思い描きながら一瞬を生き抜いていた気がします。しかし、今は続く未来を思い描きながらこの一瞬をどう過ごすか。を考えるようになりました。そんな今だからこそ表現できる、一瞬の味わい方が『LEO-NiNE』で楽しめた気がしています」とコメント。刹那的な表現を超え、ポジティブな未来に向けた意思が感じられるのも本作の聴きどころだ。
この先の活動に関して、「出会いに誠実に向き合いながら、みんなとこの世界を遊び尽くしたいです」と話すLiSA。デビュー以来築き上げてきた“ロック・ヒロイン”としての存在感、そして、「紅蓮華」の大ヒットによって全国区の知名度を得たLiSA。国民的なアーティストへ駆け上がろうとしている彼女の次の展開にも大いに注目したい。
(文/森朋之)