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『スッキリ』やTikTokでも話題 旬なバンド・緑黄色社会が示す “J-POPの進化系”
『スッキリ』の企画で「Mela!」がヒット、TikTokで中高生の支持も
緑黄色社会 ライブの様子 Photo by 安藤みゆ
昨年は、ドラマ『G線上のあなたと私』(TBS系)主題歌「sabotage」、アニメ『僕のヒーローアカデミア』第4期文化祭編エンディングテーマ「Shout Baby」など、ヒット作の楽曲を担当。また前述した「Mela!」が、情報番組『スッキリ』の企画「ひとつになろう!ダンスONEプロジェクト」課題曲に起用されたこともブレイクのきっかけに。TikTokでは、長屋のコーラスによるデュエット素材動画、ダンス経験のある小林によるオリジナルの振り付けダンス動画、中日ドラゴンズのマスコット・ドアラとのコラボ動画なども公開され、中高生を中心に大きな広がりを見せた。
「Mela!」はストリーミングも好調で、緑黄色社会の代表曲ともいえる存在に。公式YouTubeチャンネルでも、現在1165万再生(10月5日現在)を記録している。この勢いで音楽番組への出演が増加しているほか、9月にはいきものがかりのオンラインフェスにも登場。“リョクシャカ”の愛称とともに、バンドの知名度は確実に上がり続けているのだ。
バラエティに富んだ楽曲、世代やジェンダーを超えたJ-POPの進化系
緑黄色社会 ライブの様子 Photo by 安藤みゆ
人気作「sabotage」「Shout Baby」「Mela!」を含む本作で、まず印象に残るのは、ジャンルを超えた音楽性だ。エレクトロ系のダンサブルなサウンドと、“見て見ぬふり”する社会の雰囲気を描いた歌詞が一つになった「inori」。疾走感に溢れたサウンド、エッジの効いたメロディとともに、鬱屈とした気持ちを吹き飛ばすような歌が響く「スカーレット」。自分が望む方向へ踏み出す“はじめの一歩”をテーマにしたミディアムチューン「一歩」。素朴なメロディラインとメンバー全員の合唱が楽しめる「愛のかたち」。音楽性の枠を決めず、メンバー個々の創造性を自由に発揮することで、バラエティに富んだポップスを表現する。これこそが、リョクシャカが急速に支持を得ている最大の理由だろう。
そして、その中心にあるのはやはり、長屋のボーカルだ。力強さ、可憐さ、鋭さ、華やかさなど、楽曲によってさまざま表情を見せる彼女の歌は、きわめて魅力的。『SINGALONG』というアルバムのタイトルからも、このバンドの軸が歌であることを示していると思う。
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多彩なジャンルを吸収しながら、間口の広い音楽を生み出すセンス。そして、世代やジェンダーを超え、幅広いリスナーに訴求できる歌の魅力を備えた緑黄色社会は、まさにJ-POPの進化型と言えるだろう。以前から「国民的なバンドになりたい」という目標を掲げている緑黄色社会はここから、さらに広いフィールドで存在感を占めることになりそうだ。
(文:森朋之)
INFORMATION
長屋晴子(Gt.Vo)、小林壱誓(Gt.Cho)、peppe(Key.Cho)、穴見真吾(Ba.Cho)。
愛知県出身・在住の4人組バンド。
アルバム『SINGALONG』9月30日発売
【公式サイト】(外部サイト)
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