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ORICON NEWS
見るだけで爽快感…“点々”からスイカが生まれる水彩画に「私もやりたい」など反響
水彩が和紙に“にじむ”様子が海外でも反響「コロナきっかけに発案したシリーズ」
【すずきあやえさん】5年程前から水彩を始めたのですが、最近までは自分の見てみたい星空や風景を水彩で描いて活動していました。コロナ禍で展示やイベントの中止も多く、おうちで過ごす時間も増えていることから、自宅からの発信で絵を楽しんでもらおうと思い、「簡単」シリーズは今年の春くらいからSNSで投稿し始めました。
――「簡単」シリーズはどのように生まれたのでしょうか?
【すずきあやえさん】「簡単」シリーズは、おもしろい画材の組み合わせはないかといろいろ試す中で、和紙に水彩を使ってみたところ、にじみの広がる様子が楽しく、この特徴を活かせたらおもしろそうと思ったことがきっかけですね。
――注目され始めたのはいつごからですか?
【すずきあやえさん】Twitterでは7月23日にアップしたセキセイインコの動画が反響を多くいただき、ネットニュース等に掲載していただいたおかげで、話題にあげていただくことが増えました。短い動画コンテンツということで7月15日からTikTokの投稿を始めていたので、TikTokで見た人が広めてくれたのかな、と思っています。
――特に人気だったものはどんな作品ですか?
【すずきあやえさん】一番人気があったものは、8月25日に投稿したスイカの動画です。408万再生/9.6万RT/37.7万いいね(9月2日時点)をいただき、TwitterJapanの週間モーメントにも入りました。
――スイカの作品の、どういったところが人気の理由だったと分析しますか?
【すずきあやえさん】スイカの動画については、一筆に2色とって描いているところが意外性を出せたのかと思っています。下絵の種自体は単純な点なので、そこから形が見えてくるというのがおもしろさをだせたのかな、と。また、投稿自体にほとんど文字がないので、海外の方にも題材が伝わりやすかったのだと思います。「やってみたい」「やってみたいけど失敗しそう」「子どもと見たい」というコメントが日本でも海外でも多かったです。
完成図だけでなく、経緯も含めて水彩を簡単に見せる工夫「長いと見飽きてしまうかも」
【すずきあやえさん】短い動画内で水彩に興味を持ってもらおうと思っていたので、単純なおもしろさだけが伝わる完成経緯を見せる形の動画を作成しました。自分もまさにそうなのですが、長いと途中で見飽きてしまうので…。
――まさに思惑通りですね! Youtubeではどんなものを発信しているのですが?
【すずきあやえさん】使用材料等の質問が多かったことや、元々が水彩に興味を持ってもらいたいという意図もあったため、画材の説明やちょっとしたコツを解説する動画をアップし始めました。
――影響を受けた方はいらっしゃいますか?
【すずきあやえさん】水彩画家のあべとしゆきさんです。水彩での引き込まれるような光の表現がとてもきれいで、風景の透明感がすごく好きなんです。また、紙の一部を覆い隠してから色をのせる「マスキング」や、終盤の手前の工程まで明暗のみで描き進み、最後にアクセント的にカラーの色を乗せて完成させる「グリザイユ」など、水彩の技法をたくさん使っている方で、書籍を参考にさせていただいています。
――すずきあやえさんが水彩画を描くうえで、特にこだわっている部分を教えてください。
【すずきあやえさん】一番のこだわりは、色味だと思います。多くの絵の具を試し塗りをして、その時に使う絵の具を決めていることも多く、色が濁らないように気をつかっています。webにアップする際にどうしても色味が変わってしまうので、コロナ禍がおさまり安全になったら、展示やイベントで原画の色合いを見てもらいたいです。
――すずきあやえさんの感じる、水彩画の魅力を教えていただけますでしょうか?
【すずきあやえさん】どこか懐かしいような、柔らかい絵が描けることだと私は思います。また、偶然のにじみや混色でのムラができたり、透明感のある絵に仕上がることも魅力だと思っています。私の作品が少しでもみなさんの興味につながったら嬉しいです。
超不思議! 顔が変わるうさぎの描き方
顔が変わる絵を描いてみました? pic.twitter.com/ebExDNt6OI
? すずきあやえ*水彩作家 (@_cocotto) September 8, 2020