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いつでも振り返れ『エール』

(C)NHK

 NHKの連続テレビ小説102作目『エール』。「栄冠は君に輝く(全国高等学校野球大会の歌)」「六甲おろし(阪神タイガースの歌)」「闘魂こめて(巨人軍の歌)」などの応援歌をはじめ、生涯に約5000曲を生み出した数々を作曲した、古関裕而(こせき・ゆうじ)さんと妻で歌手としても活躍した金子(きんこ)さんをモデルに描く、音楽とともに生きた夫婦の物語。主人公・古山裕一を窪田正孝、のちに裕一と結婚する関内音を二階堂ふみが演じる。

第13週「スター発掘オーディション!」(第61回〜第65回:2020年6月22日〜6月26日)

(上段左から)寅田熊次郎 (坪根悠仁)、岡島敦 (徳永ゆうき)、林喜一 (宮路オサム)(下段左から)佐藤久志 (山崎育三郎)、御手洗清太郎(古川雄大)、水川ながし (彩青) (C)NHK

(上段左から)寅田熊次郎 (坪根悠仁)、岡島敦 (徳永ゆうき)、林喜一 (宮路オサム)(下段左から)佐藤久志 (山崎育三郎)、御手洗清太郎(古川雄大)、水川ながし (彩青) (C)NHK

■安定した作曲家生活を送る裕一。娘の華は4歳に

 裕一はコロンブスレコードと契約して5年が過ぎ、ご当地ソングや「大阪タイガース」などの球団歌を数多く手がけ、安定した作曲家生活を送っていた。娘の華も4歳にすくすくと成長。ある日、裕一は廿日市(古田新太)から「コロンブス専属・新人歌手募集」の話を聞く。さらに、そのオーディション合格者のデビュー曲の作曲を依頼される。裕一は、4年前に音楽学校を卒業して以来、いまだ歌手としてデビューできていない久志(山崎育三郎)に応募を勧める。

「六甲おろし」こと「大阪タイガースの歌」は1936(昭和11)年に誕生(C)NHK

「六甲おろし」こと「大阪タイガースの歌」は1936(昭和11)年に誕生(C)NHK

■歌の道に進むきっかけについての物語

 そもそも久志がなぜ歌の道に進むことになったのか。そこにも担任の藤堂先生(森山直太朗)がかかわっていた。実は、幼い頃、久志の両親は離婚し、母は家を出ていった。学校ではクールにふるまっている10歳の久志だったが、父の再婚相手を受け入れられず、新しい家族になじめないでいた。ある日、生みの母・麻友(深澤しほ)に一人で会いに行った久志。しかし、麻友が赤ちゃんを抱き、幸せそうにしている姿を目撃してしまう。

10歳の久志(山口太幹)(C)NHK

10歳の久志(山口太幹)(C)NHK

 ショックを受けた久志は学校へ。そこへ藤堂先生がやってくる。久志の歌の才能に気づいていた先生は、一緒に「ふるさと」を歌うおうと誘う。「やっぱり、いい声しているよ」と藤堂先生に励まされた久志は、吹っ切れたよう。心配する母・玲子(黒川芽衣)を初めて「お母さん」と呼ぶ。藤堂先生と大きな声で歌い、「ぐちゃぐちゃだった気持ちがバーっと出て、スーッと消えた。歌っていいなぁと思った」と、裕一や鉄男(中村蒼)に語った。

担任の藤堂先生(森山直太朗)と「ふるさと」を歌う久志(山口太幹)(C)NHK

担任の藤堂先生(森山直太朗)と「ふるさと」を歌う久志(山口太幹)(C)NHK

■オーディションを受けに御手洗が上京

 その後、久志はコロンブスレコードへ履歴書を提出。親友の久志がチャンスをつかむことができるように、裕一は作曲そっちのけでおせっかいを焼いていた。そんなある日、喫茶「バンブー」に訪ね人が…。音の声楽の先生、御手洗(古川雄大)だった。新人歌手オーディションを受けに上京してきたのだ。久々の再会を喜ぶ御手洗と音のもとに、裕一と久志がやってくる。

ライバル心を燃やす、プリンス久志(山崎育三郎)とスター御手洗(古川雄大)(C)NHK

ライバル心を燃やす、プリンス久志(山崎育三郎)とスター御手洗(古川雄大)(C)NHK

 久志と御手洗は、互いに応募すると知ると、ライバル心を燃やす。合格できるのは1人だけ。“スター御手洗”と“プリンス久志”の戦いが始まった。裕一は久志が、音は御手洗が受かることを願っていたが、最終的にはふたりが悔いのない戦いができるよう精一杯応援しようと考えていた。そして、久志と御手洗は、無事に書類審査を通過する。

ふたりが悔いのない戦いができるよう周りも応援(C)NHK

ふたりが悔いのない戦いができるよう周りも応援(C)NHK

■そして、オーディション当日がやって来る

 父に帝都ラジオの会長を持つ御曹司、寅田熊次郎(坪根悠仁)は「東京ラプソディ」(1936年)を披露。演じた坪根は、2018年の「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で、フォトジェニック賞、明色美顔ボーイ賞をダブル受賞し、その後エイベックスに所属。中学時代からバンド活動を行い、地元福岡の専門学校で音楽を学んでいた。本作で俳優デビューを飾った。

父は帝都ラジオの会長という御曹司、寅田熊次郎(坪根悠仁)(C)NHK

父は帝都ラジオの会長という御曹司、寅田熊次郎(坪根悠仁)(C)NHK

 次に登場したのは、鉄道会社で駅員として勤務していた岡島敦(徳永ゆうき)による「鉄道唱歌」(1900年)。徳永は第56回輝く!日本レコード大賞新人賞を受賞した歌手。昨年4月から1年間、 Eテレ『天才てれびくんYOU』にも出演した。放送後、自身のツイッターに「鉄道唱歌に合わせ アナウンスに指パッチンに… 特技を全部ぶっ込みました 笑」と投稿したように、非凡さを見せつけた。

岡島敦(徳永ゆうき)(C)NHK

岡島敦(徳永ゆうき)(C)NHK

 続いては、73歳を23歳と偽って(?)書類審査を突破した林喜一(宮路オサム)。審査員たちは最初に「73歳」と聞いてびっくり、さらに「東京行進曲」(1929年)の歌声の素晴らしさにびっくり。それもそのはず、宮路は1973年に出した「なみだの操」が大ヒットした、殿さまキングスのボーカルとして活躍。73歳になったいまも変わらぬ美声を披露した。劇中のせりふ「73歳です。皆様のおそばに置いてほしいんです」は、「なみだの操」の歌詞をもじったもの。ちなみに「東京行進曲」のオリジナルを歌い、昭和の流行歌手第1号となった佐藤千夜子は、連続テレビ小説『いちばん星』(1977年前期)のモデルになった人物だ。

林喜一(宮路オサム)(C)NHK

林喜一(宮路オサム)(C)NHK

 主人公・古山裕一(窪田正孝)の同級生、“プリンス久志”こと佐藤久志(山崎育三郎)は木枯(野田洋次郎)作曲の「丘を越えて」(1931年)で勝負。「丘を越えて」は、『エール』第8週・第36回で、昭和の国民的歌手・藤山一郎をモデルにしたキャラクター、山藤太郎(柿澤勇人)によるレコーディング風景も描かれた。

佐藤久志(山崎育三郎)(C)NHK

佐藤久志(山崎育三郎)(C)NHK

 久志にライバル心を燃やしていた“スター御手洗”こと御手洗清太郎(古川雄大)は、裕一にとって最初のヒット曲となった「船頭可愛や」(1936年)に人生最後のチャンスをかけた。

御手洗清太郎(古川雄大)(C)NHK

御手洗清太郎(古川雄大)(C)NHK

 最後は、三味線を弾きながらの「ソーラン節」。水川ながし役で出演した彩青は、日本コロムビアから昨年デビューした演歌歌手。第61回輝く!日本レコード大賞新人賞を受賞している。北海道岩見沢市出身で、5歳より民謡、7歳より津軽三味線を始め、11歳より細川たかしに師事し、尺八も演奏できる17歳の“ツワモノ”。

水川ながし(彩青)(C)NHK

水川ながし(彩青)(C)NHK

■久志は研究生として契約を果たす

 オーディションの翌日、さっそく新聞でオーディションの合格者が発表される。選ばれたのは、帝都ラジオの会長を務める父を持つ18歳、寅田熊次郎(坪根悠仁)だった。

新聞でオーディションの合格者が発表されたが…(C)NHK

新聞でオーディションの合格者が発表されたが…(C)NHK

 発表の内容について納得いかない久志は、コロンブスレコードの廿日市に直談判しに乗り込んでいく。秘書の杉山(加弥乃)に頼んでも取り合ってもらえず…。そこへ、合格者の熊次郎が現れ、生意気な態度で御手洗に暴言をはく。

コロンブスレコードの廿日市に直談判しに乗り込んだ久志(山崎育三郎)と御手洗(古川雄大)(C)NHK

コロンブスレコードの廿日市に直談判しに乗り込んだ久志(山崎育三郎)と御手洗(古川雄大)(C)NHK

 怒りをあらわにしたのは久志だった。「彼の実力は君の数千倍ある」「人の痛みが理解できないやつに歌を歌う資格があるのか!?」と熊次郎に詰め寄ると、なんと熊次郎は久志に思いきり頭突き…。そんなやりとりを見ていた廿日市は、久志に「研究生として契約してやる」と言い出した。デモの仮歌を歌ったり、新人のかばん持ちをしたり、うまくいけばデビューできる、と。

コロンブスレコードの廿日市(古田新太)は久志を「研究生」に誘う(C)NHK

コロンブスレコードの廿日市(古田新太)は久志を「研究生」に誘う(C)NHK

 「荷物持ちなんて嫌だ」という久志に、「選ばれた以上、輝かなきゃ!」と背中を押したのは御手洗だった。二人は互いを認め合い、久志は御手洗に「必ずデビューする」と約束。その後、久志は研究生としてコロンブスレコードと契約する。

裕一(窪田正孝)もようやく新人歌手のための曲を完成させた(C)NHK

裕一(窪田正孝)もようやく新人歌手のための曲を完成させた(C)NHK

 一方、裕一は、新人歌手のデビュー曲を完成させる。そして、古山家に一人の青年がやってきて…。裕一に向かって突然、「弟子にしてほしい」と頭を下げた。

田ノ上五郎(岡部大)(C)NHK

田ノ上五郎(岡部大)(C)NHK

■6月29日からは出演者による解説放送付きで再放送

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため収録を中断していた影響で、6月27日の放送をもって、一時休止し、休止中(6月29日〜)は第1回から再放送する。再放送では、出演者による解説放送(副音声)を実施。第1〜6回は山崎育三郎が佐藤久志として、第7〜12回は松井玲奈が関内吟として、第13〜18回は森山直太朗が藤堂清晴として解説。なお、土曜は振り返りではなく、本編を放送する。

(左から)第1〜6回は山崎育三郎、第7〜12回は松井玲奈、第13〜18回は森山直太朗が担当 (C)NHK

(左から)第1〜6回は山崎育三郎、第7〜12回は松井玲奈、第13〜18回は森山直太朗が担当 (C)NHK

(C)NHK

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■放送予定
2020年3月30日(月)〜9月26日(土)

毎週月曜〜土曜
●総合 前8:00〜8:15
●BSプレミアム・BS4K 前7:30〜7:45
●総合 後0:45〜1:00(再)
※土曜は一週間の振り返り

毎週月曜〜金曜
●BSプレミアム・BS4K 後11:00〜11:15(再)

毎週土曜
●BSプレミアム・BS4K 前9:45〜11:00(再)
※月曜〜金曜放送分を一挙放送

毎週日曜
●総合 前11:00〜11:15
●BS4K 前8:45〜9:00
※土曜の再放送

※放送予定は変更される場合があります。

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