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オタクあるある動画が1.5億再生突破の末吉9太郎、“アイドルとファンをつなぐ”アイドルに
注目すべきは、9太郎さん自身もれっきとした“アイドル”であるということ。ボーイズユニットCUBERSのメンバーで、2019年5月にはつんく♂作詞・作曲でメジャーデビューも果たしている。アイドルであり、アイドルオタクでもあることで共感を得ている…それは、“推し”とそのファンをつなぐ新たな立ち位置といってもよいのではないか。
素を出した“オタクあるある動画”に「これじゃん!」と味をしめて
――なぜSNSに“オタクあるある”動画を投稿しようと思ったのでしょうか。
9太郎去年の10月くらいからオタクあるあるとは関係ない動画をアップし始めていたんです。僕が公園でただただ大福を食べている動画とか(笑)。バズりたいなと思ってたんですけど、全然伸びなかった。そういうのをずっと続けている中、今年の8月頃、動画のネタがないなぁって時に、「オタクの方が特典会でアイドルと会うまで」の様子を真似した動画を上げてみようとふと思ったんです。軽い気持ちでやってみたら、すごくたくさんの方が見てくれて「これじゃん!」と味をしめて(笑)。それから毎日そういうテイストの動画をあげてます。
――反響を受けて、方向性が定まったわけですね。編集作業もご自身で行なっているとのことですが、動画をあげるまでってどのくらいの時間がかかっているんですか?
9太郎ネタで悩むときはめっちゃ悩むんですけど、編集自体は文字入れなんかも含めて20〜30分ですね。
9太郎僕はもともとアイドルオタクなので、根本があの姿なんです。現場(アイドルのコンサート会場や握手会など、実際にアイドルを見て楽しむことが出来る場所)に行って、ファンの方達の姿からインスピレーションももらっているし、最近はSNSのDMで情報が送られてくるようになりました。“オタク仲間にこんなマウントを取られました!”とか、“推しが卒業を発表したのでぜひこれをネタにしてください!”って情報提供がくるんです(笑)。
――さまざまなところからアイデアを得ているわけですね。
9太郎そうですね。CUBERSのアー写が解禁されたときはアー写が解禁されたときのオタク動画もあげました。最近は僕自身のグループ活動ともリンクさせています。
ネットならではの独特な表現…実は「それな」が苦手だった
9太郎実は僕「それな」って言葉が苦手だったんです。
――えっ!
9太郎若い子とかが言っているのを見て「全然『それな』じゃないじゃん!」って思ってました。でもいつの日からかかわいい言葉だなって思えてきて。動画の中でも特別意識はせず使っていたんですけど、見てる人がそこに注目してくださるようになって、今ではマストで入れてます。
――ここでも反応を見て、自覚的に入れるようになったんですね。
9太郎反応は見ますね。ちょっと前だと“マウント系”というか、オタク同士で悪口を言い合う動画も作ってたんですけど、それよりは推しに対してとにかく愛を持って接している姿をアップした方が反響も良くなってきているなとか。
9太郎僕自身も取っちゃってますね(笑)。最近芸能人の方にSNSをフォローしていただくことも多くて。昔から応援していたアイドルの方がフォローしてくれたので「○○時代から知ってましたよ」とリプしたら、いろんなファンの方から「9太郎もマウント取ってんじゃん」って指摘されて。僕、無意識にやっていたんです(笑)。
――なるほど(笑)。確かにたくさんの芸能人の方が注目していますよね。9太郎さんはこの現状をどう受け止めていますか?
9太郎フォローされた時はめちゃめちゃ沸きます。元モーニング娘。の田中れいなさんが、僕の投稿に「いいね」してくれたときなんか沸き散らかしましたね。そして皆さんとても優しいんです。
――それは9太郎さんが発信する動画に対する世間の純粋な評価とも思えますが。“推し”とそのファンの方たちをつなぐような、とても貴重な立ち位置に感じます。
9太郎そうなれていたら、うれしいです! 1つ思うのは、アイドルの皆さんも僕と同じでオタクの視点を持たれている方が多いんじゃないかなと。パフォーマンスでファンの皆さんに沸いてもらえるように「今、ここ見て!」っていう見せ場を作っているときも、その視点を意識することは必要だと思うからです。