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米津玄師に見る現代の“カリスマの条件”、マスとコアを行き来する絶妙なバランス感覚
本年度DL数1位2位独占、フォロワー数は200万人を突破
一方、公式Twitterのフォロワーは200万人を突破し、もともとニコニコ動画出身の彼だけにネットとの親和性も高い。彼のファッションや髪形に影響を受ける若者も増え、テレビ番組で“米津系男子”が紹介されることもあった。音楽ばかりか、その存在までがリスペクトされるとあらば、米津はもはや、現代のミュージックシーンにおけるカリスマと化しているのではなかろうか。
昭和のカリスマ・吉田拓郎との共通点、「本流」以外からのスタート
1つ目は、スタート地点が「本流」ではないこと。吉田拓郎のデビューはエレックレコードというインディーズ(当時はマイナーレコードと呼称されていた)からのリリースであり、米津玄師は動画配信サイトへの投稿から注目されるようになった。いうなれば、メジャーレコード会社や音楽コンテストなどのメインストリームに背を向けたところから“のし上がってきた”存在だということだろう。
ほとんどテレビに出ない、メディア露出の少なさで“神格化”
屈指のメロディメーカー、提供楽曲でも幅広い支持
さらに、自身の作品のみならず、吉田の場合は森進一の「襟裳岬」やキャンディーズの「やさしい悪魔」、米津は前出の「パプリカ」やDAOKOとの「打上花火」、菅田将暉に提供した「まちがいさがし」など、多彩なジャンルへ楽曲を送り出すことで、幅広い世代からの支持を得ることにも成功を収めてきた。