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アイドルの最終兵器・King & Prince、コンサートで見えたジャニーズ“勝利の方程式”
★キンプリが上半期新人王に メンバー喜びのガッツポーズ!
コンサートで見えた死角のなさ、ジャニーズが送り込むアイドルの最終兵器
こんな衝撃は、12年前の2006年、KAT-TUNがデビューしたとき以来かもしれない。あのときも、“これが今どきのアイドルなのか”と、それまでのアイドルに求められていた雰囲気を覆すような迫力に驚かされた。フレッシュでファンタジックなキラキラ感を封印し、“ギリギリで生きていく”ことを宣言した「Real Face」の歌詞に、20歳前後の若者たちのギラギラしたリアルを見た。
8月10日に横浜アリーナで開催されたKing & Princeのデビューコンサートを鑑賞してまず思ったのは、「これは、平成が終わろうとする年に、ジャニーズが世間に送り出した“アイドルの最終兵器”だ」ということだ。ルックスはもちろんのこと、歌もダンスもチームワークも、それぞれの抱えているストーリーにしても、とにかく死角がない。ファンであればもちろんのこと、彼らにまったく興味がない人でも、彼らのコンサートを観れば、夢のように甘く美しいこの世界に癒されたり、うっとりしたり、自然に笑顔になったりするのではないだろうか。それほどKing & Princeのデビューコンサートは華やかで、フレッシュでパワフルで、キラキラしていた。何よりも彼らのパフォーマンスや演出が、“ファンファースト”の精神に基づいていた。こんなに“おもてなし感”のあるコンサートは日本ならではであり、もっといえばジャニーズならではと言えるだろう。とにかく、3時間のコンサートがこれでもかという驚きの連続だった。
デビュー公演3時間を飽きさせない、演出の妙
オープニングこそ派手だが、そのあとでメンバーはステージの外周をよく走り、よく手を振って、よく笑って、よく汗をかいた。天空から舞い降りた王と王子だけれど、その根底にあるのは、「俺を見て!」ではなく、「一緒に楽しもう!」というサービス精神だ。終盤では白いシャツのボタンを外し、上半身をはだけるパフォーマンスもあった。また「シンデレラガール」はメンバーの岸優太が振付けた、ファンと一緒に踊れるバージョンとロックバージョンもあり、キラキラしたアイドルポップとはまた違う表情を覗かせ、それも楽しかった。セットリストには、ラップ曲や、K-POPばりにガシガシ踊る曲あり、全体的に彼ら6人のパフォーマンススキルの高さも感じられた。とにかく、これまで様々なジャニーズのコンサートで盛り上がったすべての演出が詰め込まれていて、3時間まったく飽きさせない。むしろ、ドキドキのしっぱなしだったのではないかと思う。
★デビューコンサート、王子様衣装のキンプリ
2パターンあるデビューの形、“サプライズ”の難しさも
King & Princeは、2015年にテレビ朝日のイベントの応援サポーターとして結成(当時はMr.King vs Mr.Prince)、以降2つのグループに分かれて活動した。一見、ワールドカップ組と似ているようにも見えるが、デビュー以前からテレビ出演を果たし、Jr.グループとして高い人気を誇ったことを考えると、“満を持して”のデビューと言っていいだろう。
前者のパターンを応援する際の楽しみは、“成長していくこと”“関係性が変化していくこと”。ファンも、そのストーリーの一部になって、一緒に変化していけることが最大の醍醐味といえる。一方、“満を持してのデビュー組”には、最初からグループにある程度のファンがついている。だが、それゆえにデビュー曲にジャニーズらしい“サプライズ”を持ってくることは難しくなるのだ。
★キンプリ、デビューイベントの模様は?