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メンズ日傘の「アリ・ナシ論争」が話題 “熱中症対策”で需要拡大も“男のプライド”が障壁に
メンズ日傘の注文数は約2.7倍に増加!「生命維持に支障が出るレベル」とコミケ戦士も弱音
『コミケ』では一般的に“日傘は差してはいけない”というローカルルールを主張する人が多い。そのためSNSでは、「日傘を差している空気の読めない人がいました」「うっかり目に入ったら失明する」「熱中症になってぶっ倒れた挙げ句死んだりしたらどうすんだ?」といった風に、「アリ・ナシ論争」が起きていた。
とはいえ、今年の『コミケ』は “日本一危険な待機列”となっており、運営(コミケット準備会)も、「日傘などはそれを必要とする方もいるので、杓子定規になることなくお互いに気を配り合ってほしい」とコメントしていた。実際、初日(10日)は午後2時の時点で場所によっては40℃を超えるほどの猛暑。まさに生命維持に支障が出るレベルの気温となっていた。
そんな、“耐え忍ぶ”ことにおいては歴戦のコミケ戦士も弱音をあげた今年の猛暑。事実、今年は男性用日傘の需要は高まっており、Yahoo!ショッピングにおける男性日傘の注文数(7月)は約2.7倍に増加。特に、暑さの厳しかった関西方面は前年比で滋賀県が4.0倍、京都府で3.8倍、大阪府で3.3倍と上昇傾向が見られた。
地方自治体が“日傘男子”を猛烈プッシュ 一方で「日傘を差すな」という同調圧力も
こうした事態に地方自体も反応。埼玉県では県を上げて日傘を男性に広める取り組みを実施。県の男性職員らで「日傘男子広め隊」を結成し、Twitterで情報を発信。県主催イベントで体験会を開くほか、通勤時には率先して日傘を使用しているなど行政からの展開も報告されている。
そんな『メンズ日傘』の利用について女性からは、「日傘は性別を問わずに持っていいものでしょ」「日傘男子。すごくいいと思う。必要だよね。むしろ男性はこんな酷暑になるまでよく我慢してたよね」といった風に概ね肯定的な意見が多い。ところが、男性陣には“傘を差せない”理由が他にもあるのだという。
代表的な意見を抽出すると、「男が日傘を差すのが流行らないのは、どうしても周りの眼が気になってしまうから」「男はプライドの生き物だから難しい」「男は日傘を差せない空気は間違いなくある」といった声がSNS上にはあり、日傘に対して一種の“同調圧力”を感じている人も多いようだ。
『メンズ日傘』需要は暑さ対策だけではなく、男性の“美への追求”も
Yahoo!ショッピングによると、男性用ファンデーション、BBクリームなどの男性化粧品の購入者は3年前に比べて約4倍になっているのだそう。こうした観点から、『メンズ日傘』の利用者は熱中症対策のために利用する人の他、紫外線対策といった“美肌を維持”するために利用している一定数の男子がいることが読み取れる。
今年の“極暑”は、“日傘論争”について傍観を決め込んでいた人たちの意見を変えるほどのレベルであり、日傘の有用性が改めて見直されている。さらには、肌を紫外線から守るという、“美の追求”を目指す男性も増えており、今後は『メンズ日傘』の利用者が拡大していくことが予想される。
・メンズ日傘はYahoo!ショッピングで購入可能