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「字」は体を表す? 品性や性格も見えてしまう芸能人の“文字事情”
すでに10年前には「美文字ブーム」が起こっていた
最近では、SNSにあえて手書きで文章を書いたメモの写真をアップする人が増えてきていたり、「#手書きツイート」「#美文字」「#美文字になりたい」といったハッシュタグも注目トレンドになるほどである。それだけ多くの人たちが、美文字への強い関心をずっと持ち続けているということでもある。
ライフステージの変化が文字に出る、直筆が話題になったあの芸能人
自筆署名が出る度にクローズアップされることが多いのが宮沢りえ。今年3月に森田剛との結婚報告の際には、前回の結婚、母の訃報、離婚、今回の結婚と4つのターンの文字を比較されていた。凛としたビジュアルから達筆そうなイメージがあるが、以前はギャル風の独特な文字の持ち主であった。しかし、その個性的な文字が森田との結婚報告では完全に封印され、まさに凛とした美文字へと変貌を遂げており、ネットでも話題に。
2016年離婚時の署名 / 2018年結婚時の署名
妻夫木聡による直筆メッセージ
今年7月に第1子を出産したばかりのぺこと夫・りゅうちぇるは、2016年大晦日に結婚、所属事務所を通じて直筆コメントを発表した。約2年の交際を経てゴールインした2人を祝福した声の中で、ぺこの美文字にも注目された。青文字系の原宿ファッションがトレードマークの彼女のイメージとは異なる達筆ぶりに「ぺこちゃん、字うますぎ」とのコメントが。夫となったりゅうちぇるも、中性的で独特な字体でありながら、丁寧な文字が書かれており、ぺこを妻として迎えた喜びと彼女を思う気持ちが真摯に伝わってきた。
このように文字と見た目にギャップのある芸能人は多い。一見いかつい雰囲気のEXILEのHIROやTAKAHIROは、実はかなりの達筆。窪塚洋介もSNS等で見せた美文字に驚きの声があがった。
異色なところでいうと、稲川淳二。怪談ノートに書かれていた文字がテレビ番組で放送されたことをきっかけに、その均一性の高い字体にネット上で「手書きとは思えない」「製図文字っぽい」と注目が集まった。独自の形状は、「フォントとして使いたい」という声も受け、非公式でその字体を再現した画像ファイル「稲川フォント」がリリースされるほどに。タレント以外に工業デザイナーの顔を持つ稲川の特徴が出た、几帳面で綺麗に整えられた字体だ。
「本当に伝えたい思い」は直筆の文字に込める
女優の千眼美子(本名:清水富美加)が、2017年2月に引退と出家を発表した際、都内で行われた説明会では直筆の文書が配布された。法名や内容と同じくらいその文字も衝撃となった。あえて意図的に個性的に書いた文字なのかもしれないが、内容が内容であっただけに、内に秘めた心理状態までも透けて見えてくるような文字であるとも言えた。
千眼美子の直筆コメント
2016年12月に成宮寛貴も直筆コメントで引退を発表。「芸能界から消えてなくなりたい」という言葉がとても大きな衝撃を与えたが、それが直筆であったことで、さらに彼の悲痛さが視覚的にも伝わる内容だった。彼の心の声(言葉)として視聴者に強く響き、抱えているであろうさまざまな思いまでもを想像させた。
成宮寛貴の直筆コメント
視聴者は作品やテレビ番組、SNSで発信される言葉を通して、芸能人それぞれのパーソナルな部分を想像する。そんな時、不意に見た奇抜な字形や乱雑な筆跡を目の当たりにすると、想像とのギャップにうがった見方をしてしまうこともあるだろう。
とはいえ、人間の性格や内面が、すべての文字(署名)に表れるわけではない。芸能人であれば、メディア用に見せている姿とは意識しないところで素の自分(本当の気持ち)が、文字に出てしまうこともある。文字までもが注目されるのは、芸能人の宿命なのかもしれない。