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女子アナ界の暴れ馬・馬場ももこ、“地方発”で新たな変革をもたらすか?
自分を全てさらけ出す馬場アナの“振り切り力”は、水卜アナを上回る!?
しかし日本テレビ・水卜麻美アナが、その食いっぷりのよさやぽっちゃりキャラでブレイクすると、女子アナに“親近感”や“飾らなさ”の要素も求められるようになる。昨年、『好きな女子アナランキング』で5連覇を達成し、殿堂入りを果たした際のインタビューで水卜アナは「体重のことは常に意識してました(笑)。もちろん私もプライベートで常に“大食い”というワケではないので、そういう意味ではテレビでの私とは異なる部分もありまして。プライベートでお食事に行った際も、かなりの確率で大盛りをサービスしてくれるので、申し訳ないなって……ただ、結局はありがたく頂いてしまうんですけど(笑)」と、まさに好感キーワードである“そのままの自分”を見事に表現していたのである。
そして馬場アナだが、彼女は正統派・優等生的な従来の女子アナ像やフジテレビ発のアイドル女子アナとも違う。また、水卜アナが切り拓いた“庶民派女子アナ”ですらなく、言うなれば、水卜アナの専売特許でもある“そのままの自分”を、極限まで振り切って見せた女子アナと言えるだろう。実際、馬場アナは理想のアナウンサー像について「喜怒哀楽を大事にし、自分を飾らずありのままに」がモットーだと話す。私生活をオープンにすることについても、「アナウンサーはタレントでも芸能人でもないので、永遠にオープン状態です(笑)」と笑う。これからも何も気にせず生活し、彼氏とも堂々とデートする。そうしたことを隠す理由がわからないし、むしろ「性格上隠せない(笑)」ようだ。
実は苦労人だった!?「NG無しの女子アナ」を確立、さんま&宮根にも見事にハマる!
また『今夜くらべてみました』(同)に9月と11月と2回出演し、“汚部屋公開”のほか、“除毛シーン”を披露したり、「雷雨」を「ラー油」だと思っていたり、損保会社勤務の彼氏「損保マン」の存在まで告白。また、共演した(ブルゾンちえみの)with Bよりも芸人っぽく笑いを取るなど、怒涛の大活躍を見せる。
さらに圧巻は、14日放送の『行列のできる法律相談所』(同)に“林アナの天敵”として出演したときだ。登場するなり「えいえいおー!」と昭和なノリで気勢を上げると、「アナウンサーとしてのイメージってそもそも何なのかっていうことで。ルールなんてないだろうなと思うんですよ。誰が決めたんですか? それって幻想ですよ、都市伝説ですよ」と世間が抱く“理想の女子アナ像”を一蹴。かと思えば、突然スカートから2コの金箔のゴルフボールを取り出し、MCの明石家さんまに「金沢土産です」とプレゼント。「女子の仕掛ける下ネタやない!」と怒られるも、めげずに暴走し続ける。
スタジオは騒然としつつも、弁護士の菊地幸夫氏は「天真爛漫でいい」、波瑠は「モテる女性の典型」などと絶賛。一方、ブルゾンちえみは「同じテリトリーにいなくてよかった…芸人の世界に来られたら、私も気苦労…」とその圧倒的なバイタリティに困惑。このように、馬場アナの奔放ぶりと愛嬌は概ね男性出演者には受けがよく、女性出演陣からは「近くにいてほしくない」と警戒される意外な展開に。
こうした、宮根誠司や明石家さんまといった大御所との共演にも全く物怖じしない度胸、そして軽妙なやり取りはキー局の人気女子アナと比べても遜色のないクオリティ。むしろ、「NGがない」という面でさんまや宮根氏から大いにイジられ、“飛び道具”的な存在感は高まるばかり。馬場アナも、今後の全国番組への進出について「私なんかでよければ、いつでもどこでも“暴れ馬”が駆けつけます!」とやっぱり前向き。「全国の方にテレビ金沢という局を知っていただきたい」という想いが強いと明かす。
奔放さだけじゃない。女子アナとしてのスキルがあるからこそキャラが際立つ
ただ、SNSのコメントにもあるように、馬場アナにはベースとしてのアナウンス力もしっかりとあり、基本能力に+αとして“破天荒”キャラが上積みされているからこそ、TV界を代表する大物タレントたちと互角にやり合えている点を忘れてはならない。馬場アナも、報道とバラエティでスイッチを切り替えていると話す。「番組によってスイッチを切り替えられるのがアナウンサーだと思っていて、中継でもナレーションでもまず考えるのは“相手(製作者)”の気持ちを汲み取ることです」(馬場アナ)
つまり、馬場アナは“求められたキャラ”を最大値で出力できる「自己演出力」を備えているということ。と同時に、TVで見せる“破天荒”さは番組側から求められたキャラをキッチリ演じているだけという側面も。また、多くのバラエティ番組で見せた“ハマった感”は、先輩アナや大御所芸人たちのツッコミ(要求)に即座に切り返す瞬発力と対応力。そして、炎上をものともしない“ポジティブ力”もさることながら、共演した芸人たちが彼女の良さを引き出した点も見逃せない。このように、MCや芸人たちとの絡みがハマる女子アナは注文以上の「撮れ高」が期待できるため、今後も制作サイドから重宝されるポイントとなるはずだ。
果たして馬場アナは、 “愛されキャラ”を武器に活躍する元フジテレビアナ・高橋真麻のような立ち位置を目指すのか。あるいは、水卜アナのように新たな変革をもたらす存在になる可能性も…? そんな期待を抱かせつつも、自身の“破天荒”キャラが災いし、視聴者にソッポを向かれる危険性も合わせ持っているのも事実。それでも、予定調和を壊し「何かやらかすかもしれない」という“ドキドキ感”を感じさせてくれるキャラは、近年TV業界では少なくなった貴重な存在。それゆえ、群雄割拠の女子アナ界で飛躍するチャンスは大いにあるはずだ。馬場アナが今後、全国区でどんな暴れっぷりを見せてくれるのか注目していきたい。