2019-04-12
大豆と麹、食塩を発酵・熟成させる「みそ」は、麹の原料によって、米みそ・麦みそ・豆みその3種類と、これらを混合した調合みそに分けられます。
米みそ
大豆、米(麹)、食塩を原料として造られたもの。全国各地で生産され、現在、日本で食べられているみその約8割が「米みそ」。
麦みそ
大豆、麦(麹)、食塩を原料として造られたもの。九州、四国・中国地方の一部が主な産地。麦の香りと風味が豊かで、甘みが強いのが特徴。
豆みそ
大豆(麹)、食塩を原料として造られたもの。主な産地は東海地方で「八丁味噌」が有名。「赤だし」は、「豆みそ」をベースに「米みそ」や調味料等を合わせた調合みそのこと。
味わいや見た目でも分けられる「みそ」の種類
「みそ」には、原料別のほかにも味や色、産地による分類方法も。見た目が白っぽいものを「白みそ」、赤っぽいものを「赤みそ」と呼んだり、味わいで「甘口」「辛口」と分けたり、「仙台みそ」「信州みそ」など生産される土地の名称でも分けられます。
料理のおいしさの決め手となる「だし」。その種類は、魚に海藻、野菜など実に豊富。今回は家庭で人気の「かつお」「こんぶ」「いりこ」の3種をご紹介。
かつおだし
かつお節から抽出。豊かな風味とうま味が魅力。かつお節の種類(荒節や本枯節など)や、削り方(薄め、厚めなど)によってコクや香りにバリエーションがあり、さまざまな料理に使われます。
こんぶだし
こんぶから抽出。上品で控えめなうま味、優しい味わいが特徴。羅臼、利尻、日高などこんぶの産地によって風味が異なります。かつおだしやいりこだしと合わせると相乗効果でうま味がup。
いりこだし
いりこ(煮干し/小魚を煮て干したもの)から抽出。力強い魚の風味と味が特徴。材料の煮干しは、マイワシ、ウルメイワシなどもありますが、カタクチイワシが一般的。
【調理時間3分】
じゃがいもとウインナーは、子どもも大好きな組み合わせ。かつおだしとウインナーの相乗効果でうま味もたっぷり。どんな素材とも相性の良い米みそがオススメです。
- 米みそ 大さじ1弱
- 素材力だし®本かつおだし 1/4本(1.3g)
- じゃがいも 1/5個(20g)
- ウインナー 1本
- グリーンアスパラガス 1/2本
- 熱湯 180ml
- じゃがいも、アスパラガス、ウインナーを小さくカットする。
- 耐熱容器に1を入れ、電子レンジ(600W)で1分間ほど加熱(加熱時間は適宜調整)する。
- みそとだしを入れたお椀に熱湯を注いでかき混ぜ、2を加える。
【調理時間3分】
みそ汁の定番具材なめこには、豆みそを使った赤だしとかつおだしの組み合わせがオススメ。豆みそのコクとかつおだしの豊かな風味で、料亭でいただくような本格的な味わいに。
- 赤だし 大さじ1弱
- 素材力だし®本かつおだし 1/4本(1.3g)
- なめこ 大さじ3
- 乾燥わかめ 小さじ1
- 熱湯 180ml
- なめこをさっと洗う。
- 耐熱容器になめこを入れ、電子レンジ(600W)で40秒間ほど加熱(加熱時間は適宜調整)する。
- みそとだし、わかめを入れたお椀に熱湯を注いでかき混ぜ、2を加える。
【調理時間3分】
うま味たっぷりのひきわり納豆が主役のレシピ。あっさりとしながら風味の高いこんぶだし、すっきりした米みそで仕上げて。驚くほどクセがなく、まろやかな味わいが広がります。
- 米みそ 大さじ1
- 素材力だし®こんぶだし 1/4本(1.3g)
- ひきわり納豆 1パック
- 大葉 1枚
- 熱湯 180ml
- 大葉を細切りにする。
- お椀にみそとだしを入れ、熱湯を注いでかき混ぜる。
- かき混ぜた納豆を入れ、大葉をトッピングする。
【調理時間3分】
冷や汁といえば、甘口の九州麦みそにいりこだしがベストマッチ。わかめと爽やかなレモンの組み合わせは、食欲が減退しがちな暑い時期にもぴったりです。
- 麦みそ 大さじ1
- 素材力だし®いりこだし 1/4本(1.3g)
- きゅうり 1/5本
- みょうが 1/2個
- レモン スライス1枚、絞り汁少々
- 乾燥わかめ 小さじ1
- 氷 適宜
- 水 150ml
- きゅうりとみょうがをスライサーなどで薄切りにする。わかめは水で戻し、水けをきっておく。
- 器にみそとだしを入れて水で溶き、レモンの絞り汁と1を加える。
- 氷とレモンスライスを浮かべる。
【調理時間10分】
人気おかず、豚キムチをアレンジしたレシピ。具材にパンチがあるときは、あっさり風味のこんぶだし、ベーシックな米みそが正解。濃厚ながら後味スッキリのおいしさに。
- 米みそ 大さじ2
- 素材力だし®こんぶだし 1/2本(2.5g)
- 豚バラ肉 60g
- キムチ 60g
- ニラ 15g
- 生しいたけ 1枚
- 長ネギ 適量
- 水 400ml
- 長ネギを白髪ネギにして、水にさらす。しいたけはスライスし、ニラは長さ4cm、豚バラ肉は食べやすい大きさにカット。
- 鍋に水を入れ、火にかける。沸騰したら、だし、豚バラ肉、しいたけを加えてひと煮立ちさせ、アクを取る。
- キムチとニラを加えさっと煮たら、みそを溶き入れてすぐに火を止める。
- 3をお椀によそい、水けをきった白髪ネギをトッピングする。
【調理時間10分】
甘口の麦みそは、力強い風味のいりこだしとの相性が抜群。具材を素揚げすることで、コクと香りをプラス。たっぷりの大根おろしが油っこさを抑え、食べ応えのある一品に。
- 麦みそ 大さじ2
- 素材力だし®いりこだし 1/2本(2.5g)
- なす 1個
- ごぼう 8cm(20g)
- ピーマン 1個
- 大根 80g
- しょうが 1/2片
- 水 350ml
- 油 適量
- なすは縦半分にカットし、皮に細かく切れ目を入れてから、食べやすい大きさに切る。ピーマンは適度なサイズにカット、ごぼうはピーラーでスライスする。大根としょうがはすりおろす。
- 180度に熱した油で、なす、ごぼう、ピーマンをさっと素揚げする。
- 鍋で湯を沸かし、みそとだしを溶き入れる。
- お椀に水けをきった大根おろしと素揚げした具材を入れ、3を注ぎ入れたらしょうがをトッピングする。
【調理時間10分】
ポタージュのような新感覚みそ汁。米みその中でも、米麹をたっぷり使った甘口の関西白みそに豆乳やかぶが加わることで、とろとろクリーミーに。かつおだしが香りを添えます。
- 米みそ(関西白みそ) 大さじ3
- 素材力だし®本かつおだし 1/2本(2.5g)
- かぶ 1個
- たまねぎ 1/2個
- 鮭フレーク 30g
- バター 8g
- 豆乳 180ml
- 熱湯 180ml
- たまねぎ、かぶを適度な大きさに切り、かぶの葉は長さ2cmにカット。
- 鍋にたまねぎを入れ、バターでさっと炒める。
- ミキサーに2とかぶ、みそ、だし、熱湯を入れ、約10秒間撹拌する。
- 鍋に3を戻し、弱火で3〜4分間煮込んだら豆乳とかぶの葉を加え、温まったら火を止める。
- 器に注ぎ、鮭フレークとお好みでブラックペッパーをトッピングする。
【調理時間10分】
鶏肉にパクチー、豆みそベースの赤だしを合わせたアジアンレシピ。かつおだしのうま味とラー油の辛みとコクが、本場の味を演出します。ヌードル感覚なので夜食代わりにもオススメ。
- 赤だし 大さじ2
- 素材力だし®本かつおだし 1/2本(2.5g)
- 鶏もも肉 80g
- パクチー 15g
- 春雨 20g
- ラー油 数滴
- 糸とうがらし 適量
- 水 400ml
- パクチー、鶏もも肉を食べやすい大きさにカットする。
- 鍋に入れた水を沸騰させ、だし、鶏もも肉を入れる。アクは取る。
- 鶏もも肉に火が通ったら、春雨を加え、みそを溶き入れる。パクチー、ラー油を加え、さっと温めたらすぐに火を消す。
- お椀によそい、糸とうがらしをトッピングする。
アパレル販売員、読者モデルなどを経て、2011年よりミソガールとして、みその普及啓蒙活動をスタート。2012年「みそソムリエ」取得。2014年『ジャパン味噌プレス』を創刊。『みそまる』(宝島社)、『みそまる つくりおきみそ汁83のレシピ&アイデア』(二見書房)など、著書・関連書籍も多数。
――今回教えていただいたレシピは、超時短にアジアン風、ポタージュ風など、これまでの「みそ汁」の概念が変わるものが多々ありました。
【藤本さん】 ありがとうございます。「みそ汁」は本当に素晴らしい魅力がいっぱいなんです。健康にも美容にも良い「みそ」が手軽に摂れますし、使う食材に制限もなく、いろいろな味のバリエーションが楽しめます。ぜひ、ご家庭でも新しい味わいにチャレンジしていただきたいですね。
――2018年料理レシピ本大賞に「みそ汁」BOOKが選ばれるなど、いま、本当に「みそ汁」がブームですよね。人気の背景は何でしょうか?
【藤本さん】 近年、「健康や美容にいい食品」として、甘酒や塩麹といった発酵食品ブームが続いていますよね。その流れから、同じく発酵食品であるみそへの関心が高まっているんです。2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことも大きいですね。手軽に作れて、具材次第でおかずや食事代わりにできるところも、忙しい現代人にマッチしているのかなと思います。
――藤本さんは約10年前に「みそ」の魅力に気づかれて…。
【藤本さん】 アパレルの仕事をしていた10年程前、無理なダイエットや不摂生な食生活のせいで、ひどい肌あれと体調不良に悩まされてしまって。そんな時、みそ研究の第一人者である広島大学の渡邊敦光先生とご縁があり、先生の助言で、みそ汁を毎日飲むようにしたところ、体調も肌の調子もみるみる改善。みそのパワーを実感し、自分も勉強しながら、その魅力を伝えたいと思うようになったんです。
――現在“365日味噌活宣言”を掲げ、その普及活動に励まれている藤本さん。「みそ」のエキスパートから見た「おいしいみそ汁」の条件とは何でしょうか?
【藤本さん】 おいしい「みそ汁」を作るためには、みそと食材とだし、そして吸い口のバランスがとても大切だと思っています。中でも、全体の味をまとめる重要な役割を担うのが「だし」。主役のみそや具材の味が引き立つのも、「だし」という名脇役の存在があってこそなんです。
――おいしい「みそ汁」に欠かせない「だし」。藤本さん流の選び方と使い方を教えていただけますか?
【藤本さん】 おすすめは、みそや食材の味を邪魔せずに、風味だけを増してくれる無添加の「だし」。とはいえ、毎日イチからだしを引くのは大変ですよね。そこで私もよく使うのが、化学調味料も塩分も無添加で、みそと具材の味を自然にバランスよくまとめてくれる「素材力だし®」。忙しいときでもさっとひとふりで、手軽においしいみそ汁が作れるのは、すごくありがたいなって思います。「かつお」「こんぶ」「いりこ」を常備しているので、単品使いのほか、2種をあわせて「オリジナルあわせだし」にして使うこともありますね。
フードスタイリスト/甲斐優美 撮影/徳永徹 インタビュー・文/今井洋子
2000年(平成12年)のミレニアムイヤーに誕生した、顆粒状の和風だしの素「素材力だし®」シリーズ。化学調味料・食塩が無添加で、だし本来の風味とうま味を楽しめるため「素材本来のおいしさを活かす和風だしの素」として大好評!
鹿児島産のかつお節粉末を使用。削りたての華やかな香りとコク、うま味が魅力。『素材力だし®本かつおだし』 |
北海道産こんぶ粉末を使用。上品な香りとまろやかなうま味を楽しめます。『素材力だし®こんぶだし』 |
長崎産のいりこ(煮干し)粉末を使用。小魚特有の力強いコク深さと甘味が特徴。『素材力だし®いりこだし』 |
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乾しいたけのおいしさと昆布のまろやかさが楽しめる合わせだし。『素材力だし®合わせだし(しいたけとこんぶ)』 |
鶏肉のうま味、鶏がらのコクを丸ごと凝縮した鶏だし。和食のほか、中華や洋風料理にも◎。『素材力だし®鶏だし』 |
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