2019-11-01
いまこそ観るべき!Amazonオリジナルドラマ
『ジャック・ライアン』にドハマりする“3つの理由”
“いま観るべき海外ドラマの筆頭格”として、ドラマファンの注目を集めているのが、Amazon Prime Videoによるオリジナルシリーズとして制作された『トム・クランシー/CIA分析官 ジャック・ライアン』(以下、『ジャック・ライアン』)。本作は、CIAの“T-FAD”(テロ資金・武器対策課)分析官であるジャック・ライアンが、世界の危機的状況に立ち向かう姿を描いたインテリジェンスアクションドラマだ。2018年にAmazon Prime Videoでシーズン1の配信がスタートするや、瞬く間に大ヒットを記録。現時点ですでにシーズン3の製作も発表されるなど、世界中から注目されている本作だが、これほどまでに支持される理由とは何なのだろうか?それらを3つのポイントにまとめてピックアップしつつ、シーズン1の見どころや、主人公ライアンの魅力も併せて紹介しよう。
『ジャック・ライアン』の原作は、テクノスリラー小説の大家であるトム・クランシーが手掛けた同名シリーズ。スピンオフも併せ、何作もの小説が執筆され、『レッド・オクトーバーを追え!』(1990年)、『パトリオット・ゲーム』(92年)、『今そこにある危機』(94年)、『トータル・フィアーズ』(2002年)、『エージェント:ライアン』(14年)と、過去5回にわたって映画化もされている人気シリーズだ。彼の作品が絶大な支持を集める理由として、今後起こるであろう紛争を的確に予見した緻密な世界情勢の分析にある。今作でも、敵味方を問わず血肉を与え感情移入をさせるストーリ―は必見だ!
ちなみに映画版では、アレック・ボールドウィン、ハリソン・フォード、ベン・アフレック、クリス・パインといった、各時代を代表する実力派俳優がライアンを演じていて、そうしたキャスティングからも、ハリウッドが本シリーズに寄せる期待が見て取れる。なお、5作目に当たる『エージェント:ライアン』でストーリーはリブートされ、新たな時系列での物語がスタートした。ドラマ版はもちろん、映画シリーズの今後の展開も含め、ますます盛り上がることが予測される。
原作小説や映画では、1980年代以降のさまざまな時代が舞台となっていたが、本作では設定を現代に置き換え、完全オリジナルストーリーとしてライアンの活躍をドラマ化。欧州の難民問題や中東での紛争といった現代の社会情勢も随所に取り入れることで、よりリアルに“今まさに起こり得る出来事”としてテロ事件を描き出している。
そんな本作は、制作陣の顔ぶれも非常に豪華。『トランスフォーマー』シリーズなど、数々の大ヒット作を生み出してきたマイケル・ベイをはじめ、『LOST』のカールトン・キューズ、『プリズン・ブレイク』、『FRINGE/フリンジ』のグレアム・ローランドといったヒットメーカーたちが、製作総指揮として参加している点も、映画・ドラマファンとしては気になるところだろう。そんな、Amazonの気合の入りっぷりと“自信”が分かるエピソードとして、シーズン1の配信を前にシーズン2の制作を決定。さらに、シーズン2の配信が開始される前に、シーズン3の制作を発表したのだ。同シリーズへのAmazonの自信のほどが伺える。実際、シーズン1で全米映画俳優組合賞(ドラマシリーズ男優賞)や放送映画批評家協会賞(助演女優賞)など、すでに多数のアワードにノミネートされていることからも、「このムーブメントに乗り遅れるのはマズい」と各メディアや著名人が絶賛する理由が分かるだろう。
映画で展開してきたシリーズのドラマ化作品…と聞くと、どうしてもスケールの差異が気になってしまう。一般的に、予算の規模は映画>テレビドラマといったイメージだが、本作は1話につき巨額の製作費が投じられているため、スケール感は満点。1話目からいきなり大規模な銃撃戦が展開し、度肝を抜かれること間違いなしだ。そして、トム・クランシー作品ならではの特徴である“綿密なミリタリー描写”も、作中ではしっかりと描かれている。
わずかな手掛かりからテロリストたちの行動心理を読み解くライアンの分析力。そして、一触即発の状況下で繰り広げられる極限の心理戦。全8話のいたるところに、こうした見どころが散りばめられていて、一瞬たりとも目を離せない緊張感あふれる物語が展開していく。また、戦いの舞台もアメリカ、イエメン、トルコ、フランスと目まぐるしく変化していき、各国のリアルな現状が描出されている点も見逃せないポイントだ。
CIA分析官であるジャック・ライアンは、粘り強く緻密な分析により、イエメンで不審な資金移動があることを発見する。そこから大規模なテロが起きる可能性を掴んだ彼は、新任上司グリーアの命令で、デスクワークから現場エージェントへと転身。半ば無理やり、現地へと向かわされる。だがその最中に、テロリストたちの襲撃を受け、テロの首謀者は逃亡してしまう。ライアンは持てる能力を駆使して、その足跡を追うものの、一向にたどり着けないまま、テロは世界へと拡散していく…。そしてライアンたちは、事態を打開するために苦渋の決断を強いられるのだった。
ちなみに作中では、ライアンは卓越した知性と戦闘能力を持つスーパーヒーローではあるものの、恋人に素性を明かせず思い悩む…といった一面も併せ持つ、等身大のキャラクターとして描かれている。そして、ライアンと対峙するスレイマンも、西欧諸国によって国や家族を奪われただけでなく、偏見や差別など、長年にわたり白人社会に苦しめられてきた…というバックボーンがあり、そうした側面もしっかりと描写されているため、テロリストであるスレイマンにも感情移入してしまう。息もつかせぬ怒涛のアクションだけでなく、2人の主人公とも言うべきライアン&スレイマンら、登場人物たちの心情にも注目することで、人間ドラマとしても本作を楽しんでもらいたい。
世界中を駆け巡り、八面六臂の活躍を見せるライアン。こちらでは、そんな彼の魅力を4つのキーワードでまとめてみた。まずはライアンの最大の武器であり、代名詞とも言えるのが、卓越した“分析力”。豊富な知識・経験に基づく幅広い視野と、冷静な判断が導く正確無比な分析で、テロリストたちを確実に追い詰めていく。そんな彼の行動原理となっているのが、強い“正義感”。正しいと思えることのためなら上司と対立することもあり、ときには命令に背き、暴走するような一幕も。冷静なだけでなく、行動の随所から感情が垣間見えるところも、多くのファンから愛される理由のひとつだ。
そしていざ、テロリストとの戦いになると、圧倒的な“戦闘技術”でこれに対峙する。元海兵隊員として中東での従軍経験もあり、銃器の扱いや格闘能力にも秀でているのだ。次々に敵を倒すさまはクールだが、じつは従軍時、心身に傷を負い、今もなおそのトラウマに苦しんでいる…という一面も併せ持っている。そうした戦闘に役立つ能力と並び、ライアンを他のヒーローとは一線を画す存在たらしめているのが、元ウォール街勤務のやり手金融マンという経歴。作中で大規模なテロの計画が明るみになったのも、彼が“金融のプロ”ならではの粘り強い分析で不審送金を見つけ出したからに他ならない。
これらのキーワードに加え、最後にもう1点、ライアンを演じるジョン・クラシンスキーの魅力についても触れておきたい。ジョンは俳優のみならず、監督、脚本、プロデュースまでこなす、とてつもない才能の持ち主。これまでにも多数の作品に出演してきたが、特に『クワイエット・プレイス』(18年)では出演、監督、脚本、製作総指揮の4役を務め、低予算映画でありながら、全世界興行収入3億ドル突破の大ヒットを記録している。第25回全米映画俳優組合賞ドラマシリーズ部門男優賞と、スタント・アンサンブル賞にノミネートされるなど、俳優としても世界中から注目されている存在だ。ちなみに、ジョンだけでなく、彼の妻であるエミリー・ブラントも『クワイエット・プレイス』で映画部門助演女優賞を受賞、『メリー・ポピンズ リターンズ』(19年)で主演女優賞にノミネートも果たしている。個人としての才能はもちろん、そうした“理想のスター夫婦像”も、彼ならではの魅力のひとつと言えるだろう。
以上を一言でまとめると、「必見の価値あり!」ということになるだろう。皆さんも、豪華キャスト・スタッフが贈る『トム・クランシー/CIA分析官 ジャック・ライアン 』シリーズを堪能してほしい。
Sponsored by Amazon Prime Video