2018-09-14
これぞバラエティ!? 成立ギリギリの企画を次々と送りだす『カリギュラ』、シーズン2が配信中!
《タブーや自主規制》――。今のテレビは、いかにスポンサーや視聴者から抗議されない番組を作るかに心を砕いている。“コンプライアンス地獄”ともいえるテレビ受難のこの時代、Amazon Prime Videoが革命を起こすべく旗を掲げた番組がある……その名は『今田×東野のカリギュラ』。地上波放送では禁止された企画をよみがえらせる番組だ。昨年公開されたシーズン1は全20話、さらに8月31日からシーズン2(全18話)もスタートし、現在そのパート1(第1〜8話)が配信中だ。見る人によっては不快を覚える、しかし、ある人にとっては、最高のエンターテインメント。いわば“人を選ぶ番組”。反響を呼ぶ本作の魅力と禁断の内容に迫る!
「カリギュラ効果」――。それは禁止されるほどやってみたくなる心理現象のこと。過剰なコンプライアンスへの配慮などによって「テレビ地上波が面白くなくなった」と言われる昨今、同番組はAmazon Prime Video配信ならではの果敢で孤独な挑戦を続けている。
同番組では、地上波で放送するには危険すぎる、マニアックすぎて視聴率が見込めない、コンプライアンス的にNG、くだらなすぎる…そんな理由で禁止された企画書に注目。実際配信された映像に目を向けても、鹿が解体され精肉されていく血なまぐさい場面(#5『東野、鹿を狩る 完結編「心臓を貫通する銃弾」〜「解体の儀」』)や、数多くの男性と夜を共にしてきた女性が実体験を赤裸々に語る企画(#6『教えてシリガール〜美女のイケないレッスン〜』)、美女のオナラの音とその瞬間をサーモグラフィーで撮影した映像(#7『嗚呼、麗しのお鳴らし〜究極の美女はオナラも美しい〜』)など、実に“香ばしい”企画がズラリ並んでいるのだ。
そんな中、シーズン2では目玉企画の一つ、『東野狩りシリーズ』第3弾が配信中。今回、東野幸治が挑むのは“カラス“を食すこと(#1)。ハンターに同行した東野とスタッフたちがふざけすぎてハンターの機嫌をガチで損ねる”お約束“はもちろん、撃ったカラスの解体シーンもあますことなく配信。動物を殺め、食すことで、逆に“生命の大切さ”が学べる社会派な作りになっているが、芸人仲間から“サイコパス”とも呼ばれる東野の言動はやはりどこか危うく、それが同企画を“バラエティ”たらしめている。
ほか、タレントが自ら自分にドッキリを仕掛けて驚いてみせる『自作自演やらせドッキリシリーズ』では俳優・竹中直人が出演(#6)。これは「ドッキリって結局やらせでしょ?」とする風潮のアンチテーゼとなっており、「それならば最初からやらせで見せていこう」という意欲作。コメディからシリアスまで演じる竹中の真骨頂が見られる。
新企画も目白押しだ。#2『人間火の鳥コンテスト』では、平成ノブシコブシの吉村崇、ドランクドラゴン・鈴木拓のほか、矢口真里、加藤紗里、須藤凛々花など過去に炎上したタレントも出演。これは各々が考える方法で翼や自身の体に炎を放ち、文字通り“炎上”して湖での飛距離を競うもの。また#3の『家庭内下着泥棒グランプリ』では、自身の妻や彼女の下着を盗み出し、スタジオに持参する。もはや犯罪一歩手前だが、挑戦者は真剣。男性の“下着”への憧れや、内に秘める“欲望”を映像化した形だ。
#5『特効野郎 Aチーム』も必見。爆破シーンに使う“火薬のレシピ”に妥協を許さない『西部警察』(テレビ朝日系)を手掛けた大平特殊効果が同企画を担当。古き良き時代にこだわり抜いた”爆破シーン“の新作は、現代人が忘れかけている興奮の現場を思い出させてくれる。またAV監督の鬼才・
バクシーシ山下がゲスト出演した#8『再会 〜地上波では会わせてくれないあの人に会いたい〜』では、過去に監督があるAV女優に犯した罪を告白。
エロでありながら“現代の闇”を描く作品にもなっており、想定外の涙がこぼれ落ちる――。
ここに紹介したのはごく一部に過ぎないが、東野の狩りや芸人の父親に浮気ドッキリを仕掛けるエピソード、危険なロケ、地上波では出られない人のインタビュー、そしてエロと、同番組には様々な要素が詰まっている。そしてこれら全てが過激すぎて、もし地上波で放送されたらクレーム&大炎上間違いなしの品々。だがその過激さがいつしか“社会や人間の本質を映し出す鏡”になっているのも特徴だ。笑いとは、バラエティとは、一昔前までそんなものだったのかもしれない。
同番組のパート2は(第9〜18話)は今冬一挙配信。どこを切り取っても“ヤバい”『今田×東野のカリギュラ』で、コンプライアンス無視のバラエティの世界を感じてみてはいかがだろうか。
Sponsored by Amazon Prime Video