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アラフォー俳優『ドラマ、映画にひっぱりだこ!アラフォー脇役俳優への需要とは?』

大泉洋や西島秀俊、堺雅人など個性派と呼ばれ、実力と人気を兼ね備えるアラフォー俳優たちへの注目度の高さは、若手俳優を上回るほど。そんななかで、彼らと同世代の脇役俳優たちも現在、ドラマや映画にひっぱりだこで、話題作への出演から40歳前後でいきなりブレイクする例も目立っている。アラフォー脇役俳優への需要の背景にはなにがあるのだろうか? 昨今の若い女性たちの大人の男性への憧れとも関係がある!?

◆何度も見るうちに気になってくる俳優

 西島秀俊(43)や、竹野内豊(43)、藤木直人(42)、谷原章介(42)、大泉洋(41)、堺雅人(40)、井浦新(39)、長谷川博己(37)など、現在、アラフォーの俳優の人気は高く、主演ドラマや映画が次々と世に送り出されている。

 彼らの需要が高まると同時に、ドラマや映画には、彼らの同級生役や同僚役、はたまたこうしたアラフォー俳優の妻の浮気相手役として、アラフォーの脇役俳優の需要も高まっている。とはいえ現時点では、「あのドラマでヒロインのあのDV夫役の……」とか「ほら、あのCMに出てる……」というふうに、役者の名前ははっきり思い出せないかもしれない。しかし、何度も見るうちに気になってくる俳優も存在するのではないだろうか。

◆塩系アラフォー俳優は有名女優の夫・彼氏役に

 例えば、『失恋ショコラティエ』で石原さとみ演じるヒロインの夫役を演じていたのは、眞島秀和(37)だ。今人気の塩顔の系統でいながら、DV夫も演じ(『失恋ショコラティエ』)、そのほかにもヒロインの亡くなった父親(『アリスの棘』)やペンション経営者(『同窓生〜人は、三度、恋をする〜』)など、ワンクールに一回はどこかのドラマで見かける俳優だ。

 芸歴は長く、『フラガール』で知られる李相日監督のデビュー作『青〜chong〜』で2001年に主演デビュー。CMなどでも活躍し、味の素の『ほんだし』CMでは、宮沢りえの夫役として、キリンのどごし生では京野ことみの夫役で出演していた。アラフォー女優たちの夫としてしっくりくる俳優なのかもしれない。

 CMで女優と共演して印象を残した俳優といえば、平山浩行(36)も同様だろう。チオビタドリンクCMで菅野美穂と共演。眞島と同じく塩顔で、『S -最後の警官-』『ファースト・クラス』『SMOKING GUN〜決定的証拠〜』など、やはりどの時期もどこかのドラマでその姿を見かける俳優だ。

 眞島や平山の特徴といえば、塩顔でソフトなイメージがあるということだろう。そのため、癖のある役を演じても、どこかさわやかさが漂うし、CMでは有名女優の夫や彼氏を演じても自然に見える。そんな雰囲気が現代のドラマにもマッチしているのかもしれない。

◆クセの強い役で視聴者にインパクトを残す

 今クールのドラマで『HERO』や『同窓生〜人は、三度、恋をする〜』に出演する戸次重幸もまた、数々のドラマでクセのある役を演じている。彼は、大泉洋や安田顕らの所属するTEAM NACSの一員であり、昨今はバラエティ番組にも進出し、ちょっと残念な独身男性ぶりを発揮。じわじわと一般層へも人気を拡大している。

 また今年は、本業の俳優でも7〜9月の間にも4本の作品に登場。『HERO』では吉田羊演じる馬場検事の元旦那の弁護士という役を、『同窓生〜』では井浦新演じる健太の元妻の不倫相手という役柄を演じている。さらに、女性チャンネル♪LaLa TVのオリジナルドラマ『エンドレスアフェア〜終わりなき情事〜』では、不倫に溺れる商社マンの主人公を演じた。

 ほかにも今年39歳の水橋研二も『ペテロの葬列』で、印象に残る役を演じた。水橋は1999年の映画『月光の囁き』では主演を務め、数々のドラマ、映画に出演してきたが、近年ではNHK土曜ドラマ『ご縁ハンター』で観月ありさと出会うバツイチ男性を好演。

 その『ご縁ハンター』には、EXILEのパフォーマーのMATSUこと、松本利夫(40)も出演していたが、普段のキャラクターとはうってかわって、眼鏡姿の冴えないサラリーマンを演じて、ドラマファンに意外な驚きをもたらしていた。松本は『同窓生〜』では、稲森いずみ演じるヒロインの暴力的な夫役で出演。昨今のドラマのバイプレーヤーとして実績を残している。

 こうしたアラフォー俳優たちが注目されるのは、彼らが団塊ジュニアで第二次ベビーブーマーであるため、人口のボリュームゾーンに属し、冒頭でも書いた通り、この年齢層の俳優たちが主演のドラマが多くなっていて、その同僚や同級生の俳優が必要になったということもあるだろう。また、同世代以外の若い女性たちの間でも、大人の男性に憧れる人が多いこととも関係しているのかもしれない。

◆オーバー40でブレイクの可能性も!?

 アラフォーというには少し年齢が離れているが、『僕のいた時間』で三浦春馬演じる主人公の父親役や、『結婚しない』で天海祐希に想いを寄せる大学教授を演じた小市慢太郎(45)、『昼顔』での吉瀬美智子の屈折した夫役の木下ほうか(50)、『ペテロの葬列』で主人公をパワハラ疑惑で訴える千葉哲也(50)など、アラフォーを過ぎて一躍注目を集める俳優は多く、ここでは挙げきれないほどだ。

 『半沢直樹』や『花子とアン』の演技で、55歳にしてブレイクした吉田鋼太郎の例もあり、これからも40歳を過ぎてプチブレイク、大ブレイクする俳優が少なからず誕生するのではないだろうか。そう思うと、次のクールのドラマを隅々まで見るのが楽しくなりそうだ。
(文:西森路代)

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