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横山ルリカ『1stソロアルバム完成★アイドリング!!! or ソロ活動、今後のビジョンは?』
ネガディブだからこそ、ポジティブな曲に説得力が生まれると思う(笑)
横山ルリカ小学生の頃に買った、モーニング娘。さんのアルバムです。学校で“モー娘。さんごっこ”が流行っていて、私はいつも飯田(圭織)さんのポジションでした! 運動会のフラフープ体操でも、行進のときに「ザ☆ピ〜ス!」が流れたりしていて、みんな(モーニング娘。が)大好きでした。
――その後に聴きこんだアルバムは?
横山中学生の頃は、ORANGE RANGEさんで盛り上がっていました。あと、大塚愛さんやBUMP OF CHICKENさんもみんなで聴いていました。校内放送でもかかっていました。聴き返すと、その時代時代を思い出します。
――さぁそして、ルリカさん自身のソロアルバム『ラピスラズリ』が発売になります! ソロデビューから9ヶ月でのリリースですが、活動の手応えを感じはじめた頃なのでは?
横山ペースが早すぎて、自分の中ではまだこなす作業で精いっぱいです。歌うことに不安はついて回るし、レコーディングも毎回緊張します。
――デビューのとき、「不安があった」とお話しされていましたが、その不安は今も?
横山あります。その不安はきっと、自分の性格的にずっとあり続けるんだと思います。だから、本当の実力をつけたくて。
――ルリカさんの実力もすでに相当だと思いますが、ソロデビューしてから自分の歌の成長は実感していますか?
横山前はバラードに苦手意識があったのですが、今はバラードの方が好きになりました。感情の出し方がわかってきて。アルバム収録曲の「君がいたから」も、“こう歌うとキレイに聴こえる”、“ここは情緒的に、ここはキメて”とか考えられるようになって、それはソロ活動を経ての成長だと思います。
――アップテンポの曲が多いアルバムの中で、バラードが耳に残るところもあります。
横山バラードでソロらしさも出していて。私はポップな曲を歌うイメージがあるみたいなんですけど、ソロで携わっているスタッフさんからは、はじめから「バラードが似合うと思う」と言われていました。
――デビューシングルのカップリング「Don’t Cry」も収録されていますが、すごく泣かせるバラードですよね〜。
横山「Don’t Cry」だから泣いちゃダメなんですけど(笑)。それまでは声を張って、テンポが速くてキーが高い曲を歌うことが私らしいと決めつけていたから、この曲は“どうしよう?”と考えながらレコーディングをしていて。“声を抑えて歌うコツ”とか、歌っていくうちに掴めたものがありました。
――初めて作詞に挑戦した「Re-Start」には、<あと少しだけ前へ 進めばきっと変われる>というフレーズがありますが、ソロ活動でそう実感した部分もあったとか?
横山そうですね。歌詞は最初“卒業”をテーマに書いていたんです。2ヶ月ぐらい時間をもらって出来上がったんですけど、メロディーに当てはめていく作業になったら、何かしっくりこなくて、締切前日にイチかバチかで全部書き換えようと思ったんです。だけど、全然思い浮かばなくて(笑)。煮詰まりかけていたところ、アイドリング!!!のライブ前の楽屋で急にパッと出てきて、2時間ぐらいで書き上げました。
――2ヶ月かけて書いたものをひっくり返して、2時間で(笑)
横山漠然と時間をかけて書いたものより、追いつめられて出てきたものの方が、ウソ偽りのない自分だと思います。根のネガティブさも出てるし、ポジティブになろうという意志も出てるし。
――「根のネガティブさ」と出ましたが、アルバムにはポジティブなメッセージソングが並んでいますよね。
横山ネガディブだからこそ、ポジティブな曲を歌うと説得力があると思います(笑)。「Always」とか「君がいたから」とか、曲ごとにベクトルは違うけど、どの曲もプラス思考で、いろんな方の気持ちに当てはまるアルバムになったと思います。自分自身も元気づけられていますし。
今の私にアイドリング!!! を卒業する理由はないです
横山ものは考えようなんですよね。私もここ数年でそう思えるようになって、人生を楽しめるようになりました。本当にどの曲も共感できて、素直な気持ちで歌えて。みなさんにもストレートに伝わったらいいな。
――でも、ルリカさんってそんなにネガティブなんですか?
横山自分のことが好きじゃないんです(笑)。人がすごく輝いて見えて、“これは私にはできない”と思うことが多くて自己嫌悪の繰り返し(笑)。それが頑張る原動力になるところもありますけど。
――ルリカさんみたいな才色兼備の方に“自分が好きじゃない”と言われると困ってしまいますが(笑)。「Re-Start」の歌詞に出てくる<何も変わらないのは 私だけかもしれない>という感覚も実際にあったもの?
横山あります。たとえば(菊地)亜美ちゃんが急にたくさんバラエティ番組に出るようになったのを見ていると、もともとおもしろい子でしたけど、いろんなものをどんどん吸収して、地上波のゴールデンタイムでも通用する力を身に付けて輝いている。比べたら私は全然変わってない……と思っちゃって。私もソロデビューして変わった、とほかの人には見られているかもしれませんけど、このままで大丈夫かな? という不安はあるし、だからこそ頑張らなきゃと思う。その気持ちを歌詞にしました。
――どの曲にも熱いメッセージが込められていますけど、聴き心地はさわやかですよね。
横山楽曲が素晴らしいんです。さわやかでありつつ情熱的な曲が多くて。押し付けがましくなく心に響く。そんな曲をたくさん作ってもらってありがたいです。
――でも、それを表現したのはルリカさんの歌です。
横山曲に忠実になりました。自分の個性を出すより、その曲をどう伝えるのが正解なのかを考えて。もともと私は頑固で、これだ! と思う歌い方しかできなかったんです。でも、ソロでいろいろな曲を歌わせていただいて、曲と自分が自然に重なれば、曲に合う声になることもわかりました。曲ごとに自分の出した色が違っていて、良かったと思います。
――今後の活動展開も“ソロ”と“アイドリング!!!”の2本柱ですか?
横山アイドルとして望まれているかはわかりませんけど(笑)、今の私にアイドリング!!!を卒業する理由はないというか。どちらの活動も好きですし、ソロのチャンスがもらえたのはアイドリング!!!のおかげ。これからも続けていきたいですし、お仕事は何でもしたいです。
(文:斉藤貴志/撮影:片山よしお)
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