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　保護責任者遺棄致死、麻薬及び向精神薬取締法違反など4つの罪に問われた元俳優・押尾学被告（32）の裁判員裁判で、東京地裁は17日、懲役2年6か月の実刑判決を言い渡した。60席の一般傍聴券を求めてこの日の同地裁前には1319人が列をなし、倍率は約22倍にも及んだ。

　市民が芸能人を裁く初の裁判員裁判として注目を集めていた同裁判。3日に行われた初公判では、押尾被告が合成麻薬MDMAの所持および使用を認めたものの、譲渡罪や保護責任はなかったとして、起訴内容の一部を否認。無罪を主張していた。評議を含め8日間の審理を経て、14日の第7回公判では検察側から懲役6年を求刑されたが、2年6か月の実刑という判決がなされた。

　押尾被告は昨年8月に東京・六本木で飲食店従業員の知人女性（当時30歳）とともにMDMAを使用し、麻薬取締法違反の罪で逮捕。11月に懲役1年6か月（執行猶予5年）の有罪判決を受けた。その後、MDMAの譲渡容疑で12月に再逮捕され、田中さんがMDMAの中毒症状を起こした際、女性の容体が急変したのを認識しながら適切な処置を怠り死亡させたとして、今年1月に保護責任者遺棄致死罪容疑で再々逮捕された。