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長渕・チャゲアスの元ライバル? 55歳の専業主婦“智子”がメジャーデビュー

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 福岡市在住55歳の専業主婦“智子”が、就職で遠く巣立っていった息子への想いを綴った「惜別の子守唄」で7日、配信楽曲でメジャーデビューした。新人フォークシンガー・ソングライターとして遅咲きの花を咲かせた智子は「すごく嬉しいです。息子への想いを素直に綴ったプライベートな歌ですが、反響の大きさに驚いています。子を思う親の気持ちは皆同じなのだと言うことを改めて知りました」と喜びをあらわにしている。

32年越しに夢を叶えメジャーデビューした55歳のシンガー・ソングライター智子 

32年越しに夢を叶えメジャーデビューした55歳のシンガー・ソングライター智子 

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 智子は32年前、第15回『ヤマハ・ポピュラー・ソング・コンテスト』(通称ポプコン)の九州大会に長渕剛CHAGE and ASKATHE MODSらと肩を並べて出場した経緯を持つ。当時のポプコン関係者は「彼女が出場した九州大会は、今思えば全国一ハードルの高い大会だったと思います。彼女に近い将来のメジャーデビューを勧めた関係者や、実際にオファーをかけた会社もいくつかあったと聞きますが、家庭の事情もあり、デビューへの道は一旦閉ざされた形になった」と語る。

 智子は当時を振り返り、「長渕さんは、コンテスト会場の楽屋で私のギターをとても気に入ったらしく、熱心に売ってくれないか…と言われたのを覚えています。CHAGE and ASKAさんは、ポプコン出場歴では少し先輩の私の存在を知ってくれていて、本番を待つ楽屋で小さくなっていた私に、心をほぐしてくれるかのように気さくに声をかけてくれたことを覚えています」とエピソードを明かす。

 結婚、専業主婦の道を選び、3人の子育てから手が離れた智子が“プロデビュー”の夢を55歳にしてつかんだのは、福岡に主婦目線で“今”を切り取った歌を歌うシンガー・ソングライターがいるという噂を聞きつけた在京のプロダクション社長が彼女の歌に惚れ込み、2008年に大阪城ホールで開催された『母に感謝のコンサート』にブッキングしたことがきっかけ。

 同コンサートに出演した歌手・南こうせつから「君にはきっと僕らには書けない曲が書けるんだね。普通に暮らして普通に生きてきた君だからこそ書ける普通の人の気持ちの歌が。これからもっともっとたくさんの曲を書きなさい。それが君の使命です」という言葉をかけられ、3年間で100曲を書き上げた。

 「惜別の子守唄」は長男が就職した際、千葉から東京まで通勤する息子の身を案じて作った歌。電話越しに息子が言う「頑張るから心配しないでいいよ」の言葉に思わず口をついて出た「頑張らなくていいんだよ! 疲れたらいつでも帰っておいで!」と言ったひと言が一曲の歌になった。智子がギター1本で紡ぎ出す母性愛、友情、親への思いを歌った“リアルな歌”が、同世代の中高年の共感を呼ぶ。

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