フジテレビ系列各局の番組制作能力向上とその蓄積を図る趣旨から1992年に創設された「FNSドキュメンタリー大賞」。第33回を迎えた今回、系列28局が制作し今年放送されたノミネート作品の中から、審査の結果、石川テレビ放送 制作の『珠洲の窯漢』(読み:すずのかまおとこ)が大賞に決定した。石川テレビ放送が大賞を受賞するのは、1993年(第2回)の受賞以来、31年ぶり2回目となる。 2023年5月、震度6強の地震が石川県能登半島にある珠洲市を襲う。『珠洲の窯漢』は、その半年後の2024年元日に震度7の能登半島地震に襲われ、繰り返し絶望を味わいながらも、気持ちを奮い立たせて再び立ち上がっていく、対照的なキャラクターの2人の陶芸作家を見つめていく。取材対象者との距離感も適度で心地よく、言葉という表現にだけに頼らずに映像で語りつくした力作であると高い評価を得て大賞受賞となった。
2024/12/11