映画『六人の嘘つきな大学生』(佐藤祐市監督)が11月22日に封切りを迎える。原作は、現在までに累計65万部を突破している浅倉秋成氏による同名小説(角川文庫)。就職活動を舞台に、“密室サスペンス”要素と“青春ミステリ”要素を圧倒的なクオリティで掛け合わせた作品だ。本作で「嘘」と「罪」という裏の顔を巡って心理戦を繰り広げる6人の大学生を演じる浜辺美波、赤楚衛二、佐野勇斗、山下美月、倉悠貴、西垣匠の6人にインタビュー。現場の様子や撮影の舞台裏、作品にちなみ今だから話せる懺悔話や夢中でがんばった経験などを聞いた。
■作中では競い合う6人、現場は和気あいあい
――メインストーリーがほぼ6人で進んでいく作品ですが、現場の雰囲気はどんな感じだったのでしょうか。特に浜辺さんと赤楚さんは映画『思い、思われ、ふり、ふられ』(以下、ふりふら)以来、久しぶりの共演となりましたが、どのようなお話をされたのでしょうか?
浜辺:劇中では就活の中で競い合っていますが、現場は和気あいあいとしていました。神妙なシーンでも気を抜くと笑ってしまいそうになるくらい仲が良くて。年齢は離れていますけど、みんな同い年のような感覚で話して楽しく撮影できました。
赤楚:(年齢は)俺だけな!たしか『ふりふら』の時も、美波ちゃんが「高校生役をやるのはそろそろ卒業かなと思う」と言いながら俺の方を見ていた気が(笑)。こうやってイジられる、楽しい現場でした。みんなで意見を出し合って、おもしろいものにしたいなという想いが合致したような空間でしたね。
――撮影の合間にみなさんで盛り上がったことは何かありますか?
赤楚:美波ちゃんがずっと“香ばしい”という言葉を使っていました。
佐野&山下&倉&西垣:言ってた!
浜辺:映画のタイトルに「嘘つき」と入っているので、ちょっと嘘っぽいことを言うと「香ばしい話してるね」というふうな感じで使っていました。無臭より香ばしい方がいいでしょう(笑)。
佐野:こういう感じで仲良く話していました。
――雰囲気の良さがとても伝わってきました。ほぼ6人だけで進んでいくという座組は珍しいですよね。
倉:エンドクレジットを見たとき、俳優陣の少なさに驚きました。なかなかこんな映画はないですよね。
山下:それぞれ個人だけのシーンも少なくて、撮影中はずっと6人で一緒だったので、毎日楽しかったです。
――舞台となる場所も会議室というワンシチュエーションです。外ロケなどのある撮影と違う部分は何かありましたか?
浜辺:セリフの強弱や立ち位置など、客観的に見てどうなるかは、みんなで相談し合いながら、特に意識しました。
赤楚:ワンシチュエーションでみんなで作り上げていくのは、舞台みたいな感覚もありました。
西垣:そうですね。嫌がっている時は離れる、強く行く時は近づくなど、人と人との心の距離感をそのまま体で表現するのは舞台っぽいなと感じました。
山下:私と西垣くんの長セリフの時、本番前に1時間くらいしっかり段取りをやったのを覚えています。この場所に行って手はこう…みたいな感じで監督にも動きをつけていただきました。
■赤楚衛二が食事会での行動を懺悔も、佐野勇斗は記憶なし?
――作品にちなみ、今だから言える映画の撮影期間中の懺悔話があれば教えてください。
赤楚:撮影期間中に佐野くんと倉くんと3人で食事に行った時、おごるつもりでいたのにお財布忘れちゃって佐野くんに支払ってもらいました。
佐野:3人で?どこに?
赤楚:覚えてないの?(笑)
佐野:行ったかな。うん。それで僕がお金を払ったんだ?
赤楚:それが申し訳ないなって思ったの(笑)。
――どんな会話をしたんですか?
佐野:正直3人で行ったという記憶がない…。
赤楚:佐野くんが着けていたアクセサリーまで覚えているよ。パーカーを着て、アクセサリーは大きい指輪とゴツめのブレスレット。
佐野:ふんふん。なるほど。そのご飯会もありますし、6人でもご飯食べましたし、ご飯を食べて絆が深まったなと思いました。あれ、質問はなんでしたっけ?
西垣:懺悔話(笑)。
赤楚:佐野くんは“天然”なんです。
浜辺:佐野くんの演じた九賀が真面目でハキハキしている役だったっていうのもあるのですが、接すれば接するほどイメージが変わっていって…(笑)。撮影中はそれに気づけなかったのが逆に懺悔です。
赤楚:裏の顔に?
浜辺:裏というか表というか(笑)。
佐野:心を許しているんですよ。
――もしも今、大学生になったらしてみたいことはありますか?
赤楚:寝坊したときに、学生証ピッしておいてっていうのをやりたい。このメンバーの誰かに頼みたいですね。
浜辺:学生証はどこに置いてあるの?誰かに預けてるの?
西垣:友達に学籍番号を教えればいいんじゃない?リアクションペーパーに学籍番号を書くと、その人は授業に出たことになるから。
佐野:なんでそんなに詳しいの?やったことあるの?(笑)
西垣:いやいやいや(苦笑)。
浜辺:私はバイトかな。居酒屋とか楽しいって聞いたことがあります。みんなでやってみたい。
倉:僕はみんなでゼミとか座学みたいなのを受けてみたいな。
■赤楚衛二、ヒーローのためにやめたこと
――今回みなさんは、「良い企業に入りたい」という野望を抱えたキャラクターを演じましたが、どうしても欲しいものややりたいことのために、がむしゃらにがんばった経験はありますか?
西垣:小学校の頃、どうしてもゲーム機がほしくて。親に通知表の8割が二重丸だったら買ってあげると言われて、がんばりました。毎回、授業で手を挙げて発表して、テストもほぼ100点を続けて…通知表も無事高評価をいただき、買ってもらいました。それくらいゲーム機が欲しかった(笑)。
佐野:二重丸も、欠かさず続けたのもすごい!僕は大学受験ですね。行きたい大学があったけど、最後の最後までE判定で…。期間的には短いけど3ヶ月間全力で勉強して、第一志望に受かりました。
浜辺:みんなすごいね!私は動物を飼いたかったけど、20歳になるまでは我慢しようと思っていたんです。20歳になってすぐにバラエティ番組で出会った子に運命を感じてしまって、お父さんに必死に必死にお願いしてお迎えしました。すごくがんばりました!その時にお迎えしたのが、ポメラニアンのぽぷちゃんです。
赤楚:僕はアルバイトをしない生活のために、お芝居を必死にがんばりました。それまではそこまでがんばったことはなかったかもしれない。
――何歳くらいまでアルバイトされていたのでしょうか?
赤楚:『仮面ライダービルド』をやっていた23、4歳頃ですね。ヒーローがバイトしていたら夢を壊しちゃうかもと思って辞めました。
――ほかにアルバイト経験のある方はいますか?
山下:私はアイドルを始める前までアルバイトしていました。高校1年の時に、大学の資金を貯めるために、毎日、中華料理屋でセイロをタワーにして小籠包とか運んで、必死に働いていました。
倉:僕は大阪出身で、所持金がゼロで上京しました(笑)。友だちの家に居候して、バイト生活でした。同時にオーディションもめちゃめちゃ受けていました。バイトは靴屋さんの倉庫整理とか、古着屋さんとか、フードデリバリーなど、結構いろいろやっていましたね。
――では最後に、作品にちなみまして「この中で一番嘘がうまそう」だと思う人を、自分以外で選んでみてください。
倉:浜辺さん。
佐野:山下さん。
浜辺:山下さん。
赤楚:山下さん。
山下:倉くん。
西垣:山下さん。
――山下さん、一番人気ですね。
山下:全然うれしくないです(笑)。
――そうですよね。どうして山下さんを選ばれたのでしょうか。
赤楚:【推しの子】(『週刊ヤングジャンプ』)で、アイドルは嘘をつくって言っていたから…。
山下:佐野くんもM!LKだよ?
赤楚:いやでも、佐野くんは嘘つけないじゃない!(笑)
浜辺:器用だし空気も読めるので、このキラキラスマイルのまま嘘が言えそう(笑)。
西垣:多少のことで動じないメンタルを持っていそうなので、嘘をついても「バレたらどうしよう」の気持ちを、表に出さないんじゃないかなと思います。
――みなさんの意見を聞いてどうですか?
山下:このメンバーには素を見せていますし、今のところ嘘はついていないと思います(笑)。
取材・文:遠藤政樹
撮影:山崎美津留
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■作中では競い合う6人、現場は和気あいあい
――メインストーリーがほぼ6人で進んでいく作品ですが、現場の雰囲気はどんな感じだったのでしょうか。特に浜辺さんと赤楚さんは映画『思い、思われ、ふり、ふられ』(以下、ふりふら)以来、久しぶりの共演となりましたが、どのようなお話をされたのでしょうか?
浜辺:劇中では就活の中で競い合っていますが、現場は和気あいあいとしていました。神妙なシーンでも気を抜くと笑ってしまいそうになるくらい仲が良くて。年齢は離れていますけど、みんな同い年のような感覚で話して楽しく撮影できました。
赤楚:(年齢は)俺だけな!たしか『ふりふら』の時も、美波ちゃんが「高校生役をやるのはそろそろ卒業かなと思う」と言いながら俺の方を見ていた気が(笑)。こうやってイジられる、楽しい現場でした。みんなで意見を出し合って、おもしろいものにしたいなという想いが合致したような空間でしたね。
――撮影の合間にみなさんで盛り上がったことは何かありますか?
赤楚:美波ちゃんがずっと“香ばしい”という言葉を使っていました。
佐野&山下&倉&西垣:言ってた!
浜辺:映画のタイトルに「嘘つき」と入っているので、ちょっと嘘っぽいことを言うと「香ばしい話してるね」というふうな感じで使っていました。無臭より香ばしい方がいいでしょう(笑)。
佐野:こういう感じで仲良く話していました。
――雰囲気の良さがとても伝わってきました。ほぼ6人だけで進んでいくという座組は珍しいですよね。
倉:エンドクレジットを見たとき、俳優陣の少なさに驚きました。なかなかこんな映画はないですよね。
山下:それぞれ個人だけのシーンも少なくて、撮影中はずっと6人で一緒だったので、毎日楽しかったです。
――舞台となる場所も会議室というワンシチュエーションです。外ロケなどのある撮影と違う部分は何かありましたか?
浜辺:セリフの強弱や立ち位置など、客観的に見てどうなるかは、みんなで相談し合いながら、特に意識しました。
赤楚:ワンシチュエーションでみんなで作り上げていくのは、舞台みたいな感覚もありました。
西垣:そうですね。嫌がっている時は離れる、強く行く時は近づくなど、人と人との心の距離感をそのまま体で表現するのは舞台っぽいなと感じました。
山下:私と西垣くんの長セリフの時、本番前に1時間くらいしっかり段取りをやったのを覚えています。この場所に行って手はこう…みたいな感じで監督にも動きをつけていただきました。
■赤楚衛二が食事会での行動を懺悔も、佐野勇斗は記憶なし?
――作品にちなみ、今だから言える映画の撮影期間中の懺悔話があれば教えてください。
赤楚:撮影期間中に佐野くんと倉くんと3人で食事に行った時、おごるつもりでいたのにお財布忘れちゃって佐野くんに支払ってもらいました。
佐野:3人で?どこに?
赤楚:覚えてないの?(笑)
佐野:行ったかな。うん。それで僕がお金を払ったんだ?
赤楚:それが申し訳ないなって思ったの(笑)。
――どんな会話をしたんですか?
佐野:正直3人で行ったという記憶がない…。
赤楚:佐野くんが着けていたアクセサリーまで覚えているよ。パーカーを着て、アクセサリーは大きい指輪とゴツめのブレスレット。
佐野:ふんふん。なるほど。そのご飯会もありますし、6人でもご飯食べましたし、ご飯を食べて絆が深まったなと思いました。あれ、質問はなんでしたっけ?
西垣:懺悔話(笑)。
赤楚:佐野くんは“天然”なんです。
浜辺:佐野くんの演じた九賀が真面目でハキハキしている役だったっていうのもあるのですが、接すれば接するほどイメージが変わっていって…(笑)。撮影中はそれに気づけなかったのが逆に懺悔です。
赤楚:裏の顔に?
浜辺:裏というか表というか(笑)。
佐野:心を許しているんですよ。
――もしも今、大学生になったらしてみたいことはありますか?
赤楚:寝坊したときに、学生証ピッしておいてっていうのをやりたい。このメンバーの誰かに頼みたいですね。
浜辺:学生証はどこに置いてあるの?誰かに預けてるの?
西垣:友達に学籍番号を教えればいいんじゃない?リアクションペーパーに学籍番号を書くと、その人は授業に出たことになるから。
佐野:なんでそんなに詳しいの?やったことあるの?(笑)
西垣:いやいやいや(苦笑)。
浜辺:私はバイトかな。居酒屋とか楽しいって聞いたことがあります。みんなでやってみたい。
倉:僕はみんなでゼミとか座学みたいなのを受けてみたいな。
■赤楚衛二、ヒーローのためにやめたこと
――今回みなさんは、「良い企業に入りたい」という野望を抱えたキャラクターを演じましたが、どうしても欲しいものややりたいことのために、がむしゃらにがんばった経験はありますか?
西垣:小学校の頃、どうしてもゲーム機がほしくて。親に通知表の8割が二重丸だったら買ってあげると言われて、がんばりました。毎回、授業で手を挙げて発表して、テストもほぼ100点を続けて…通知表も無事高評価をいただき、買ってもらいました。それくらいゲーム機が欲しかった(笑)。
佐野:二重丸も、欠かさず続けたのもすごい!僕は大学受験ですね。行きたい大学があったけど、最後の最後までE判定で…。期間的には短いけど3ヶ月間全力で勉強して、第一志望に受かりました。
浜辺:みんなすごいね!私は動物を飼いたかったけど、20歳になるまでは我慢しようと思っていたんです。20歳になってすぐにバラエティ番組で出会った子に運命を感じてしまって、お父さんに必死に必死にお願いしてお迎えしました。すごくがんばりました!その時にお迎えしたのが、ポメラニアンのぽぷちゃんです。
赤楚:僕はアルバイトをしない生活のために、お芝居を必死にがんばりました。それまではそこまでがんばったことはなかったかもしれない。
――何歳くらいまでアルバイトされていたのでしょうか?
赤楚:『仮面ライダービルド』をやっていた23、4歳頃ですね。ヒーローがバイトしていたら夢を壊しちゃうかもと思って辞めました。
――ほかにアルバイト経験のある方はいますか?
山下:私はアイドルを始める前までアルバイトしていました。高校1年の時に、大学の資金を貯めるために、毎日、中華料理屋でセイロをタワーにして小籠包とか運んで、必死に働いていました。
倉:僕は大阪出身で、所持金がゼロで上京しました(笑)。友だちの家に居候して、バイト生活でした。同時にオーディションもめちゃめちゃ受けていました。バイトは靴屋さんの倉庫整理とか、古着屋さんとか、フードデリバリーなど、結構いろいろやっていましたね。
――では最後に、作品にちなみまして「この中で一番嘘がうまそう」だと思う人を、自分以外で選んでみてください。
倉:浜辺さん。
佐野:山下さん。
浜辺:山下さん。
赤楚:山下さん。
山下:倉くん。
西垣:山下さん。
――山下さん、一番人気ですね。
山下:全然うれしくないです(笑)。
――そうですよね。どうして山下さんを選ばれたのでしょうか。
赤楚:【推しの子】(『週刊ヤングジャンプ』)で、アイドルは嘘をつくって言っていたから…。
山下:佐野くんもM!LKだよ?
赤楚:いやでも、佐野くんは嘘つけないじゃない!(笑)
浜辺:器用だし空気も読めるので、このキラキラスマイルのまま嘘が言えそう(笑)。
西垣:多少のことで動じないメンタルを持っていそうなので、嘘をついても「バレたらどうしよう」の気持ちを、表に出さないんじゃないかなと思います。
――みなさんの意見を聞いてどうですか?
山下:このメンバーには素を見せていますし、今のところ嘘はついていないと思います(笑)。
取材・文:遠藤政樹
撮影:山崎美津留
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
2024/11/27