声優・牧野由依が18日、自身のXを通じ、父で作曲家・編曲家の牧野信博さんが昨年の同日亡くなっていたことを明らかにした。

　娘の由依はXに書面を投稿し「実父であります作曲家・編曲家の牧野信博が、昨年2023年10月18日に63歳にて永眠いたしました」と公表。「10年程前より、父は私や母とは別の道を歩むことを選んでいたため、その間連絡を取ることもなかったのですが、最期は少しだけ顔を合わせることができました。様々な状況を鑑み、私から関係者の方々にご報告させていただくのはどうなのかとこの一年考え続けておりました」とし、一周忌のタイミングでの発表になったと説明した。

　音楽を仕事にした父の人柄について「型にはまらない性格に、まるで少年のように純粋な部分を併せ持ち、お酒を楽しむことも大好きだった父は、御迷惑御心配をおかけしてしまうことも多々あったかと思います」としつつ、周囲に感謝。東放学園の生徒やミュージシャン仲間が自宅に遊びに来た当時を、「あの日々の光景は子供ながらにとても眩しく感じられ今でもはっきりと目に焼きついております」と回顧。

　そして、由依は「父の創り出す音楽、人に愛される力、音の楽しさを教えてくれたこと。それは誇りであり、私たち家族3人が共にした時間は母と私にとってやはりかけがえのない大切な宝物です」と心境。

　その上で「ひとつだけ皆様にお願いがございます。どうか時折、父の曲を聴きながら当時を振り返り、『マッキーはまったくよぉー!!』と笑っていただけましたら、きっと、クシャッとしたあの笑顔で照れくさそうに喜ぶと思います」と呼びかけ、「最後になりましたが、関わってくださったすべての皆様、父に代わり心より御礼申し上げます。本当に、本当に、ありがとうございました」と締めくくった。

　信博さんは1960年9月3日生まれ、A型。6歳からピアノを始め、高校在学中からホテルやラウンジ等で演奏活動を開始。その後、財団法人YAMAHAリゾート合歓の郷にてキーボディストとしてデビューした。83年に上京し、ミュージックカレッジ メーザーハウスに入学。笹路正徳氏、板橋文男氏に師事。在学中からアイドル・アーティストサポートを始める。フジテレビ系歌謡番組オープニングメドレー編曲、日テレ系歌謡番組の編曲やピアノ演奏を担当。その他、数多くのアーティストや声優に楽曲提供をすると共に、アニメや映画、CFなどのサウンドも手がけた。