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伊沢拓司、映画『八犬伝』クイズで戸惑うレアな姿
 俳優の役所広司主演で、山田風太郎氏の小説『八犬伝 上・下』(角川文庫)を映画化した『八犬伝』(10月25日公開)より、東大卒クイズ王・伊沢拓司が「八犬伝」クイズに挑戦した特別映像が解禁となった。

映画『八犬伝』(10月25日公開)を鑑賞した伊沢拓司

映画『八犬伝』(10月25日公開)を鑑賞した伊沢拓司

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 原作の小説は、江戸時代に滝沢馬琴が書き上げた「南総里見八犬伝」をモチーフに、馬琴と葛飾北斎との交流を描いた「実の世界」と、「南総里見八犬伝」の「虚の世界」の2つの世界を交錯させながら描いた伝奇ロマン。

 「南総里見八犬伝」は、里見家の呪いを解くため、八つの珠に引き寄せられた八人の剣士たちの物語で、1842年に完結してから200年近くの時を超え、今なおマンガ、アニメ、映画、舞台、歌舞伎と多彩なジャンルで二次創作が行われるなど、現代のエンターテインメントに多大な影響を与え続けている。

 映画では、馬琴が「八犬伝」を完成させるまでのバックストーリーや心の葛藤を描く【実】パートの滝沢馬琴役を役所、葛飾北斎役を内野聖陽、馬琴の息子・宗伯(鎮五郎)役を磯村勇斗、宗伯の妻・お路役を黒木華、馬琴の妻・お百役を寺島しのぶが演じ、立川談春中村獅童尾上右近らも出演。

 ダイナミックかつ緻密なVFXを駆使して表現された【虚】パートでは、八犬伝のすべての始まりとなる伏姫役に土屋太鳳、里見家に呪いをかける闇を司る玉梓役に栗山千明、八人の剣士を渡邊圭祐鈴木仁板垣李光人水上恒司松岡広大佳久創藤岡真威人上杉柊平が演じ、重要な役どころで河合優実が出演している。

 先日最終回を迎えたばかりの人気テレビ番組『東大王』で活躍し、自身が立ち上げたクイズメディア「QuizKnock」も順調な伊沢。解禁となった映像では、「『八犬伝』の作者は?」「馬琴が執筆中に親交のあった浮世絵師は?」などのクイズに答えるも、たびたび出題側から「ですが〜」という返しをもらい戸惑うという、“クイズ王”のレアな姿を見ることができる。

■伊沢拓司の『八犬伝』感想コメント

 【虚】と【実】2つのパートが混ざり合う独特の構成が面白かったです!特に「八犬伝」作者の馬琴や彼を取り巻く人々を描いた、【実】のパートが興味深くて。馬琴が創作に関して悩みながら自らの生き方にようやくたどり着く成長物語を、ひとつの伝記ものとして興味深く拝見しました。

 馬琴役の役所広司さんは本当に素敵!役所さんの出演作品はたくさん観ているのですが、本作では、悩める一人の男としての馬琴を演じられていてそこがとても魅力的でした。映画の中で約30年もの年月が流れて、どんどん老境の域に達していくわけですが、馬琴は最後の最後までずっと悩んで、迷い続けています。世間は大作家として見ているし、周囲も馬琴のことを信じているけれど、本作の馬琴は自信を失いかける姿も含めて、迷える一人の男性として描かれている。弱い創作者としての滝沢馬琴像を、時に弱々しく、時に頑固に演じておられて、それを完璧に表現できる役所さんはさすがだなと思いました。

 本作で好きなシーンはいくつもありますが、鶴屋南北(立川談春)と馬琴が言い争った後の、馬琴の“迷い”が印象的でした。南北の言葉で、馬琴の創作や生き方に関する信念が揺らいでしまう。それがその後の彼の人生に大きな影響を与えることになるので、馬琴と南北のシーンは、この映画の中でも一番の見どころ、熱い部分だと思います。信念が揺らいだ馬琴がどうやって自分の真実にたどりつくのか、この映画の根幹となるシーンだと思いました。

 個性豊かなキャラクターたちも魅力的で、僕の“推し”は犬山道節(上杉柊平)です!原作では直情径行型でそこも好きなのですが、今回の映画では「読めない男」的に扱いつつ、かっこいい見せ場もしっかりあって、より応援したくなる役どころになっています。VFXを駆使して表現された火遁の術もすごくかっこよくて、本作のアクションシーンの中でもすごく見ごたえがあると思います!

 この映画は、「八犬伝」を知っている人も知らない人も楽しめる作品です。いろんな理不尽にさいなまれる中で、信念をどう貫くかというところが映画のテーマでもあるので、いま自分の中に迷いを抱えている人とか、創作をしている人にとっては、普遍的な悩みが描かれていると思います。【虚】と【実】が交じり合うからこそ、楽しく観ながらも、自分の人生にも跳ね返ってくるものがある。そういった映画になっているので、ぜひ多くの人におすすめしたいです。

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