人気ドラマシリーズ『相棒 season23』(毎週水曜 後9:00 ※2クール)が10月16日からテレビ朝日系にて放送スタートする(初回拡大スペシャル)。今シーズンでは水谷豊演じる杉下右京と寺脇康文演じる亀山薫のコンビが、“初代相棒”時代を含めると通算10シーズン目という記念すべきシーズンとなる。ORICON NEWSでは水谷と寺脇に、節目を迎えた心境や役どころの変化、“黄金コンビ”を演じるからこそ知る互いの“素顔”、今シーズンの見どころを聞いた。
■右京と薫が迎える“節目”にも自然体
『相棒 season23』は、杉下右京(水谷)×亀山薫(寺脇)の“黄金コンビ”が復活して3シーズン目。今年は“警視庁創立150年”というアニバーサリーイヤーでもあり、初回スペシャルでは、右京が上層部の指令を受けて“警視庁150年史”の編纂(へんさん)に取りかかるところから幕を開ける。
――今シーズンはお2人の“相棒”歴が通算10シーズン目となりますね。
寺脇:土曜ワイドから数えると10年を超えるのですが、みなさんに言っていただいて改めて10年というものを感じています。復活したときも、つい最近まで一緒にやっていたような感覚でしたし、時間や年数を僕らはあまり意識していないですね。
水谷:確かにそうだね。昔は1年が早いとは大人たちが言うことで若い人は言わなかった印象がありますが、今は若い人たちも早いって言いますよね。(寺脇が)復帰したときも14年も離れていたかと感じないほど、あっという間に再会した印象がありました。
寺脇:なんの違和感もなく、この間の続きみたいな感じでした。とはいえ10年というのは、おめでたいことですね。
水谷:よくここまで来たなと思いますね。
寺脇:毎回新鮮に見ていただき、いつまでもおもしろいと思ってもらえないと続けられない中で、豊さんが23シーズンもやってこられたことを心から尊敬します。シリーズ総合して何話ですか?(スタッフに確認して)前回までで400話以上ですか!
水谷:あら〜。400という数はゲストが毎回10人出たとして、最低4000人以上の方に会っているということになりますね。とても不思議な気持ちになります。歴代の相棒も全員良かったし、相棒チームがとても良いチームだから、ここまで来られたのだと思います。これだけ続いたことがその証でしょうかね。
寺脇:豊さんがよくおっしゃっていますが、『相棒』は「こういうもの」と作る側で決めずにあらゆる冒険をしていくことができている、希有な作品ですよね。
――「特命係、次なる境地へ!」という言葉が印象的ですが、右京と亀山、今作で新たな一面を見せる展開は何かありますか?
寺脇:俺がサスペンダーをするとか、右京さんがフライトジャケットを着るとかですかね(笑)。
水谷:それはないですね(笑)。右京と亀山君はシリーズ総合して10年ですが、実は毎回2人で、どこまで相手を受け入れているのかを、その時その時の“空気”で変えています。事前にしっかり決めないところがおもしろい。ですからなにかが起きたときの互いの反応が新鮮に感じますね。
――杉下右京から見た復活後の亀山薫はいかがでしょうか?
水谷:相棒として復活して3年目ですけど、その最初の頃に「君、変わりませんね」というセリフを言った覚えがありますが、本当に変わらないですね。
寺脇:単純といえば単純だし、子どもみたいな面もありますが、正義感だけは変わらずある。わかりやすい人間ですね。
水谷:確かにわかりやすい人間ですけど、いてくれると助かります。
寺脇:そう言っていただくと本当にうれしいです。
■寺脇から見た、水谷のおちゃめな一面
――長いお付き合いのお2人ですが、最近知ったお互い知らなかった一面はありますか?
寺脇:何かあるかな。方向音痴なのは前から知っていましたしね。
水谷:私がセットを出てどこか行こうとすると必ずついてきます(笑)。
寺脇:おひとりでは帰って来られないので“見張り番”ですね(笑)。
水谷:初期の頃もそうでしたか?
寺脇:当時もそうでしたよ。シリーズの何年目かに、特命係のセットの作りが真逆になったんです。部屋への入り方も机の配置も全部反対になったので、豊さんに「反対でやりづらくないですか?」と聞いたら、「本当?」って返ってきて。反対になっていることに気づいてらっしゃらなかった(笑)。
水谷:方向音痴はそういうことに頓着しないんです。
寺脇:『相棒』の前からも作品やプライベートでお付き合いさせていただいているので、最近になって気づいたことはないかもしれないですね。
水谷:長い付き合いだし、隠し事もないですしね。すみません、ネタがなくて(笑)。
――お互いのことを知り尽くしているのですね。
寺脇:これも前から知っていましたけど、“嘘”をつくのは下手ですね。以前、僕が宣伝で番組に出た際、豊さんがサプライズでメッセージ映像の撮影をしてくれたんです。「豊さん、もしかしてVTRとかで出演してくれましたか」と聞いてしまい、食い気味に「知らない」って。その反応を見てわかってしまいました(笑)。杉下右京としてはいつも完璧な芝居なのに。
――今年は“警視庁創立150年”ということで、初回でも触れられています。長く続いたからこそ扱えるテーマだと思いますが、水谷さんはどう受け止められていますか。
水谷:警視庁150周年に触れていけることも、我々にとってはリアルでいいなと思います。今シーズンがどうやって警視庁ができたかという興味深い話から始まるのも、警察官というものはどうあるべきかの基本に触れていけるのも、とても良かったかなと思います。
――最後に改めて新シーズンへの意気込み、水谷さんは杉下右京を演じ続けることへの想いなども聞かせてください。
寺脇:撮影をしていても、「本当に同じドラマなの?」というくらい、どんどん違うことが出てきています。『相棒』といえばといったパターンがないので、僕らも台本をもらうときにワクワクしますし、「今回はこう来たか!」「すごい角度から来た!」みたいな展開が多いですから、みなさんもワクワクしていただければと思います。
水谷:初回は、まさに相棒の基本がここにあるというような社会派エンターテイメントになっています。pre seasonから始まって四半世紀近くやり続けられていられることは、私にとっても不思議な現象だなと思っています。改めて聞かれたので答えていますが、普段そんなことは思ってもいないぐらい、ただ撮影に向かっています。それに動かされてしまうという、『相棒』の持つエネルギーは、私自身にとっても不思議です。さあ今シーズンは何が出てきますかね。
(撮影:筒井翼/取材・文:遠藤政樹)
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■右京と薫が迎える“節目”にも自然体
『相棒 season23』は、杉下右京(水谷)×亀山薫(寺脇)の“黄金コンビ”が復活して3シーズン目。今年は“警視庁創立150年”というアニバーサリーイヤーでもあり、初回スペシャルでは、右京が上層部の指令を受けて“警視庁150年史”の編纂(へんさん)に取りかかるところから幕を開ける。
――今シーズンはお2人の“相棒”歴が通算10シーズン目となりますね。
寺脇:土曜ワイドから数えると10年を超えるのですが、みなさんに言っていただいて改めて10年というものを感じています。復活したときも、つい最近まで一緒にやっていたような感覚でしたし、時間や年数を僕らはあまり意識していないですね。
水谷:確かにそうだね。昔は1年が早いとは大人たちが言うことで若い人は言わなかった印象がありますが、今は若い人たちも早いって言いますよね。(寺脇が)復帰したときも14年も離れていたかと感じないほど、あっという間に再会した印象がありました。
寺脇:なんの違和感もなく、この間の続きみたいな感じでした。とはいえ10年というのは、おめでたいことですね。
水谷:よくここまで来たなと思いますね。
寺脇:毎回新鮮に見ていただき、いつまでもおもしろいと思ってもらえないと続けられない中で、豊さんが23シーズンもやってこられたことを心から尊敬します。シリーズ総合して何話ですか?(スタッフに確認して)前回までで400話以上ですか!
水谷:あら〜。400という数はゲストが毎回10人出たとして、最低4000人以上の方に会っているということになりますね。とても不思議な気持ちになります。歴代の相棒も全員良かったし、相棒チームがとても良いチームだから、ここまで来られたのだと思います。これだけ続いたことがその証でしょうかね。
寺脇:豊さんがよくおっしゃっていますが、『相棒』は「こういうもの」と作る側で決めずにあらゆる冒険をしていくことができている、希有な作品ですよね。
――「特命係、次なる境地へ!」という言葉が印象的ですが、右京と亀山、今作で新たな一面を見せる展開は何かありますか?
寺脇:俺がサスペンダーをするとか、右京さんがフライトジャケットを着るとかですかね(笑)。
水谷:それはないですね(笑)。右京と亀山君はシリーズ総合して10年ですが、実は毎回2人で、どこまで相手を受け入れているのかを、その時その時の“空気”で変えています。事前にしっかり決めないところがおもしろい。ですからなにかが起きたときの互いの反応が新鮮に感じますね。
――杉下右京から見た復活後の亀山薫はいかがでしょうか?
水谷:相棒として復活して3年目ですけど、その最初の頃に「君、変わりませんね」というセリフを言った覚えがありますが、本当に変わらないですね。
寺脇:単純といえば単純だし、子どもみたいな面もありますが、正義感だけは変わらずある。わかりやすい人間ですね。
水谷:確かにわかりやすい人間ですけど、いてくれると助かります。
寺脇:そう言っていただくと本当にうれしいです。
■寺脇から見た、水谷のおちゃめな一面
――長いお付き合いのお2人ですが、最近知ったお互い知らなかった一面はありますか?
寺脇:何かあるかな。方向音痴なのは前から知っていましたしね。
水谷:私がセットを出てどこか行こうとすると必ずついてきます(笑)。
寺脇:おひとりでは帰って来られないので“見張り番”ですね(笑)。
水谷:初期の頃もそうでしたか?
寺脇:当時もそうでしたよ。シリーズの何年目かに、特命係のセットの作りが真逆になったんです。部屋への入り方も机の配置も全部反対になったので、豊さんに「反対でやりづらくないですか?」と聞いたら、「本当?」って返ってきて。反対になっていることに気づいてらっしゃらなかった(笑)。
水谷:方向音痴はそういうことに頓着しないんです。
寺脇:『相棒』の前からも作品やプライベートでお付き合いさせていただいているので、最近になって気づいたことはないかもしれないですね。
水谷:長い付き合いだし、隠し事もないですしね。すみません、ネタがなくて(笑)。
――お互いのことを知り尽くしているのですね。
寺脇:これも前から知っていましたけど、“嘘”をつくのは下手ですね。以前、僕が宣伝で番組に出た際、豊さんがサプライズでメッセージ映像の撮影をしてくれたんです。「豊さん、もしかしてVTRとかで出演してくれましたか」と聞いてしまい、食い気味に「知らない」って。その反応を見てわかってしまいました(笑)。杉下右京としてはいつも完璧な芝居なのに。
――今年は“警視庁創立150年”ということで、初回でも触れられています。長く続いたからこそ扱えるテーマだと思いますが、水谷さんはどう受け止められていますか。
水谷:警視庁150周年に触れていけることも、我々にとってはリアルでいいなと思います。今シーズンがどうやって警視庁ができたかという興味深い話から始まるのも、警察官というものはどうあるべきかの基本に触れていけるのも、とても良かったかなと思います。
――最後に改めて新シーズンへの意気込み、水谷さんは杉下右京を演じ続けることへの想いなども聞かせてください。
寺脇:撮影をしていても、「本当に同じドラマなの?」というくらい、どんどん違うことが出てきています。『相棒』といえばといったパターンがないので、僕らも台本をもらうときにワクワクしますし、「今回はこう来たか!」「すごい角度から来た!」みたいな展開が多いですから、みなさんもワクワクしていただければと思います。
水谷:初回は、まさに相棒の基本がここにあるというような社会派エンターテイメントになっています。pre seasonから始まって四半世紀近くやり続けられていられることは、私にとっても不思議な現象だなと思っています。改めて聞かれたので答えていますが、普段そんなことは思ってもいないぐらい、ただ撮影に向かっています。それに動かされてしまうという、『相棒』の持つエネルギーは、私自身にとっても不思議です。さあ今シーズンは何が出てきますかね。
(撮影:筒井翼/取材・文:遠藤政樹)
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2024/10/12