お祭り漢、花の都へ!RIZINで活躍する矢地祐介(33)が、現地時間5月17日にフランス・パリで開催の『BELLATOR CHAMPIONS SERIES PARIS』に参戦し、元ROAD FCライト級王者のマンスール・ベルナウイと対戦することが決定した。
かねて希望していた海外での試合が実現し、これまで以上に気合を込めて練習しているヤッチくんに、ORICON NEWSでは独占インタビュー。試合1ヶ月前のコンディションや自身の現在の「立ち位置」の冷静な分析、過去に海外で対戦していた超大物、今月開催の『RIZIN.46』の鈴木千裕vs.金原正徳や7月の『超RIZIN.3』の朝倉未来vs.平本蓮の分析、さらには格闘技とは関係のない“あのニュース”についても言及してくれた。
■元ROAD FC王者との対戦は「願ったりかなったり」かつては超強豪選手と海外で対戦!?
――『BELLATOR』フランス大会まで1ヶ月となりました。2月末にはRIZIN佐賀大会で白川陸斗選手と対戦され、3ヶ月以内の連戦となりますがコンディションや準備状況は?
【矢地】僕はそんなに減量があるタイプじゃないし、前戦はケガもなかったので、対戦相手が決まってから対策をしていて、試合に向けた練習をしているので万全の状態で迎えられると思います。
――矢地選手はフランスに行ったことは?
【矢地】あります。トランジット(乗り換え)で3時間くらいあったので、2時間くらい街に出てみました。街並みが古くてカッコよくて、日本では見ないお城みたいな建物も多くて。あとは街の中を走っているバスとか清掃車がベンツばっかりだったっていう印象です(笑)。
――かねて「海外で戦いたい」と話されていましたが、なぜ海外のリングを希望しているのでしょうか?
【矢地】やっぱり格闘技の本場ってアメリカをはじめとした海外だと思っているので、やるからには本場で勝負したいという思いが強かったからです。
――RIZINから矢地選手を見ているファンの方はご存じないかもしれませんが、RIZIN参戦前は海外で戦っていて、PXCという団体の王者にもなられたんですよね。
【矢地】チャンピオンになってました、実は(笑)。
――そして2016年に矢地選手からベルトを奪ったのが、前UFCフェザー級王者で5度も防衛したアレクサンダー・ヴォルカノフスキーでした。対戦したときは、ヴォルカノがここまで活躍すると思っていましたか?
【矢地】すごく強くて自分はボコられて負けてますし、「強かったな」って思ってましたけど、そんな彼が後にUFC王者になるなんて1ミリも思ってなかったです。
――もしあの試合で矢地選手が勝っていたら…。
【矢地】僕がUFCチャンピオンになってた世界線だったかもしれないですね(笑)。
―矢地選手を中心にRIZINとUFCが地続きだった。知らなかったファンの方はその辺も調べてみると、今回の矢地選手のBELLATORの試合がより楽しめそうですね。今回の試合に向けて、榊原CEOをはじめRIZINからのサポートもあったのでしょうか?
【矢地】はい。詳しいやり取りの内容までは知らないですけど、以前から僕がBELLATORをはじめとした北米メジャー団体で戦いたいということはRIZINにアピールしていましたし、その中でアクションを起こしてくれたと思います。いろんな人が僕の思いを汲み取ってくれたことはありがたいですね。まぁ、今回は北米といいながら会場はフランスなんですけどね(笑)。
――対戦するベルナウイ選手の印象は?
【矢地】ファイトスタイルは組み技が強くて、身長が高くてリーチも長い。実績でも3つの団体でチャンピオンになっていて、ROAD FCの賞金1億円トーナメントでも優勝して、戦績も20勝4敗くらいで19くらいフィニッシュしています。
――それだけ聞くと、とんでもなく強い選手だと思いますが、まさに望むところだと。
【矢地】はい、まさに願ったりかなったりです。
――同じ大会にBELLATORライト級王者のウスマン・ヌルマゴメドフ選手も出場しますが、もちろん視野に入れている?
【矢地】実績でいうと今は雲の上の存在で全く見えていないですけど、参戦するからにはそこを目指して、1戦1戦を勝っていきたいです。
■AJ・マッキーは「世界で1、2を争う実力者」アメリカで試合なら堀口恭司と久々に共闘も!?
――RIZINファンとしては、ライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザに勝ったAJ・マッキーやパトリッキー・ピットブルを矢地選手に倒してほしいという期待も大きいです。
【矢地】そう思っていただけるのはうれしいので、一つずつ勝っていって、いずれその人たちを倒してみんなに喜んでもらえるように頑張るのみですね。
――矢地選手から見たAJ・マッキーの印象は?
【矢地】本当に強いですよ。身体能力も高いですし、その上でテクニックもめちゃめちゃあって、戦略や戦い方もうまい。(ライト級では)世界で1、2を争う実力者だと思います。
――そんな選手と同じリングに上がり、何戦か勝利すると対戦も見えてきますが、マッキーに勝てる自信は?
【矢地】正直、いま勝てる自信はないです。僕はまだまだ未熟ですし、一つ一つアップデートしていって、いずれはリングで対峙するところまで持っていきたい思いはあります。
――BELLATORといえば、RIZINでも戦っている堀口恭司選手が契約しているので、リングの雰囲気などを聞いていますか?
【矢地】まだないですね。「結婚おめでとう」って連絡はしたけど、「今日は何してるの?」って普段から連絡を取り合う仲でもないですし。ただ、BELLATORに継続参戦が決まって、次はアメリカでの試合だったら力を貸してもらうかもしれないですね。
――かつて同じKRAZY BEEだった矢地選手と堀口選手が、海を越えてタッグを結成したらロマンがありますね。一方で、BELLATORに参戦することで「もう日本で矢地選手の試合が見られない?」と心配しているファンもいらっしゃいますが…。
【矢地】今回で結果を残してBELLATORに継続参戦したい気持ちはありますが、RIZINとBELLATORは仲良しな団体で、恭司も行ったり来たりしているし、自分もまだまだRIZINのベルトを目指しているので、もう日本で見られないってことは全然ないと思います!
――先ほど「まだまだ未熟」とおっしゃっていましたが、来月に34歳を迎えられる現在、体やマインドの変化を感じることはありますか?
【矢地】体力的には落ちたとは全く感じなくて、そう思い込みたいとかではなく、シンプルに去年よりも体力がついていると思います。精神的な部分でも、いろんなことを経験して大人になったんで、いろんなことを冷静に処理できるようになってきたし、年を取ったって思うことが全くないですね。
――若い頃よりも進化している、と。
【矢地】僕自身の体感ですけど、本当にそう思っています。
――矢地選手が練習しているジム「ロータス世田谷」には、矢地選手よりもベテランがたくさんいらっしゃいますね。
【矢地】総合格闘技ってやることが多いので、年齢を重ねて時間をかけることによって習得できる技術や気づくことがあります。ただ若くて元気で体力があるからって勝てない世界で、年齢を重ねてから強くなる選手もいるのでけっこう面白いですよ。
――現在のUFCやBELLATORの王者も、30代中盤〜後半の選手が多いですね。
【矢地】若手でバン!って行く選手もいるけど、30代から一気にブレイクする選手も全然いますし、周りを見渡すとそのくらいの年齢で活躍している選手も多いので、まだまだ楽しみにしていてください。
■鈴木千裕vs.金原正徳、朝倉未来vs.平本蓮、そして“格闘技以外のニュース”への本音
――話題を変えて、YouTubeで試合予想をされている矢地選手に29日開催の『RIZIN.46』メインイベントの鈴木千裕vs.金原正徳戦の展開予想をお伺いしたいです。
【矢地】打撃で勝負したい鈴木選手と、打撃と組みを織り交ぜながらMMAで戦いたい金原選手っていう構図になるんでしょうね。打撃の勢い、パワー、若さゆえの打たれ強さとかっていう面では鈴木選手が上だと思いますけど、MMAとしての幅や組んでからの展開では、クレベル戦で見せたように金原選手が圧倒的に上だと思うので、そこがどうなるかじゃないですか。
――お互いの得意とする部分がどうスイングするか。
【矢地】そうそう、それを押し付け合うのが格闘技ですから。そこを押し付けるためにどんな作業をするか。すごくハイレベルな戦いになると思いますけど…、僕のYouTubeの方で詳しく話しているので、そちらを見ていただけたら(笑)。
――概要欄にリンクを貼らせていただきます(笑)。矢地選手は金原選手と練習しているので、その強さは身をもって知っていますね。
【矢地】はい、なので気持ちとしては金原選手を大応援です。自分のBELLATORの試合が近いので会場に行くかはちょっと悩んでいますが、コンディショニングを含めて判断しようと思います。
――もう一つ、ちょっと先ですが7月の『超RIZIN.3』の朝倉未来vs.平本蓮戦についても、展開予想をお願いできますでしょうか?
【矢地】両方とも“待ちの打撃スタイル”のファイターなので、凡戦になると思っています。こういう注目度の高い試合だと、試合が始まるまでの期待度はすごく高まるから、どうしても堅く勝ちにいきたいし、隙を見せた方が負ける展開になるので、お互いのファイトスタイルを考えると意外とスイングしないというか、動きのない試合になるのかな。2人ともカウンタースタイルのファイターで、自分からこじ開ける感じは正直ないですし、でもお互いに勘がいいし打撃も上手なので、ちょっと見合う展開が多くなるかなっていうイメージですね。
――ファンとしてはそれを覆すような激しい打撃戦を期待しますが…。
【矢地】打撃は平本選手のほうが上手だろうけど、組みを交ぜながら戦っていくのが未来選手だと思うので、なんとなく想像できる試合内容になりそうだなって思いますね。…この辺も僕のYouTubeでたっぷりとお話ししているので、概要欄からご覧ください(笑)。
――未来選手と平本選手の試合に限らず、最近は「格闘技」や「RIZIN」という言葉を日常で聞くほどブームになっており、その要因の一つとしてSNSバトルや会見でのトラッシュトークなどの煽り合いが挙げられます。矢地選手はそういうことをほとんどやりませんが、この風潮をどのように感じていますか?
【矢地】いいんじゃないですかね、プロで実績のある選手がそういうことをするのはすごくいいと思います。やっぱり盛り上がるし、お客さんがいてナンボの格闘技なので、注目を集める手段としてトラッシュトークやSNSの煽り合いは、ちょうどいい加減でやればいいのかなと。ただ、そこに実力が伴っていないと僕はカッコよくないと思う。人それぞれの格闘人生なので、他人がとやかく言うことではないですけど、僕はそういうふうに思っています。自分はそういうのがあまり好きじゃないし、名前を出すのもおこがましいですけど、理想を言えばボクシングの井上尚弥選手とか、それこそ恭司もそうですし、目立つような変なことをしなくても実力で沸かせて、有名になってお金を稼ぐ選手が一番カッコいいと僕は思っているので、そういうふうになりたいです。
――矢地選手と堀口選手の師匠である山本KID徳郁さんも、相手を煽るようなことを言わなかったですね。
【矢地】KIDさんやKRAZY BEEの先輩たちのもとで育ってきてるので、「男は黙って試合で見せてナンボ」っていうスタイルでやっていきたい。ただ、トラッシュトークに否定的ではないです。そういう人たちがいるからRIZINが盛り上がるし、僕の試合も見てもらえるので、それぞれの役割でいいと思います。僕が無理してやってもしょうがないし、格闘技にひたむきに取り組んで、海外に出て日本人の強さを見せるためにやるだけです。
――最近は矢地選手のお名前を格闘技以外のニュースでも見ることも多かったのですが、それらに対して何か言いたいことはありますでしょうか…?
【矢地】うーん…。さっきの話じゃないけど、結果的に格闘家が注目されて、それを見て「自分も格闘家を目指そう」って思ってくれる子もいるかもしれないですし、そういう意味ではまた違った形で貢献できてるのかなって思うと、「まぁいいのかな」って最近は思えるようになってきました。そこら辺の話は、雑誌『KAMINOGE』今月号のインタビューでいろいろと語っているので、目を通していただければ僕の本音が垣間見えるんじゃないかな、と。僕が出している本じゃないですけど(笑)。
◆矢地祐介が出場!『BELLATOR CHAMPIONS SERIES PARIS』
日本時間5月17日深夜にU-NEXT独占で全試合見放題生ライブ配信
https://video.unext.jp
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
かねて希望していた海外での試合が実現し、これまで以上に気合を込めて練習しているヤッチくんに、ORICON NEWSでは独占インタビュー。試合1ヶ月前のコンディションや自身の現在の「立ち位置」の冷静な分析、過去に海外で対戦していた超大物、今月開催の『RIZIN.46』の鈴木千裕vs.金原正徳や7月の『超RIZIN.3』の朝倉未来vs.平本蓮の分析、さらには格闘技とは関係のない“あのニュース”についても言及してくれた。
■元ROAD FC王者との対戦は「願ったりかなったり」かつては超強豪選手と海外で対戦!?
――『BELLATOR』フランス大会まで1ヶ月となりました。2月末にはRIZIN佐賀大会で白川陸斗選手と対戦され、3ヶ月以内の連戦となりますがコンディションや準備状況は?
【矢地】僕はそんなに減量があるタイプじゃないし、前戦はケガもなかったので、対戦相手が決まってから対策をしていて、試合に向けた練習をしているので万全の状態で迎えられると思います。
――矢地選手はフランスに行ったことは?
【矢地】あります。トランジット(乗り換え)で3時間くらいあったので、2時間くらい街に出てみました。街並みが古くてカッコよくて、日本では見ないお城みたいな建物も多くて。あとは街の中を走っているバスとか清掃車がベンツばっかりだったっていう印象です(笑)。
――かねて「海外で戦いたい」と話されていましたが、なぜ海外のリングを希望しているのでしょうか?
【矢地】やっぱり格闘技の本場ってアメリカをはじめとした海外だと思っているので、やるからには本場で勝負したいという思いが強かったからです。
――RIZINから矢地選手を見ているファンの方はご存じないかもしれませんが、RIZIN参戦前は海外で戦っていて、PXCという団体の王者にもなられたんですよね。
【矢地】チャンピオンになってました、実は(笑)。
――そして2016年に矢地選手からベルトを奪ったのが、前UFCフェザー級王者で5度も防衛したアレクサンダー・ヴォルカノフスキーでした。対戦したときは、ヴォルカノがここまで活躍すると思っていましたか?
【矢地】すごく強くて自分はボコられて負けてますし、「強かったな」って思ってましたけど、そんな彼が後にUFC王者になるなんて1ミリも思ってなかったです。
――もしあの試合で矢地選手が勝っていたら…。
【矢地】僕がUFCチャンピオンになってた世界線だったかもしれないですね(笑)。
―矢地選手を中心にRIZINとUFCが地続きだった。知らなかったファンの方はその辺も調べてみると、今回の矢地選手のBELLATORの試合がより楽しめそうですね。今回の試合に向けて、榊原CEOをはじめRIZINからのサポートもあったのでしょうか?
【矢地】はい。詳しいやり取りの内容までは知らないですけど、以前から僕がBELLATORをはじめとした北米メジャー団体で戦いたいということはRIZINにアピールしていましたし、その中でアクションを起こしてくれたと思います。いろんな人が僕の思いを汲み取ってくれたことはありがたいですね。まぁ、今回は北米といいながら会場はフランスなんですけどね(笑)。
――対戦するベルナウイ選手の印象は?
【矢地】ファイトスタイルは組み技が強くて、身長が高くてリーチも長い。実績でも3つの団体でチャンピオンになっていて、ROAD FCの賞金1億円トーナメントでも優勝して、戦績も20勝4敗くらいで19くらいフィニッシュしています。
――それだけ聞くと、とんでもなく強い選手だと思いますが、まさに望むところだと。
【矢地】はい、まさに願ったりかなったりです。
――同じ大会にBELLATORライト級王者のウスマン・ヌルマゴメドフ選手も出場しますが、もちろん視野に入れている?
【矢地】実績でいうと今は雲の上の存在で全く見えていないですけど、参戦するからにはそこを目指して、1戦1戦を勝っていきたいです。
■AJ・マッキーは「世界で1、2を争う実力者」アメリカで試合なら堀口恭司と久々に共闘も!?
――RIZINファンとしては、ライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザに勝ったAJ・マッキーやパトリッキー・ピットブルを矢地選手に倒してほしいという期待も大きいです。
【矢地】そう思っていただけるのはうれしいので、一つずつ勝っていって、いずれその人たちを倒してみんなに喜んでもらえるように頑張るのみですね。
――矢地選手から見たAJ・マッキーの印象は?
【矢地】本当に強いですよ。身体能力も高いですし、その上でテクニックもめちゃめちゃあって、戦略や戦い方もうまい。(ライト級では)世界で1、2を争う実力者だと思います。
――そんな選手と同じリングに上がり、何戦か勝利すると対戦も見えてきますが、マッキーに勝てる自信は?
【矢地】正直、いま勝てる自信はないです。僕はまだまだ未熟ですし、一つ一つアップデートしていって、いずれはリングで対峙するところまで持っていきたい思いはあります。
――BELLATORといえば、RIZINでも戦っている堀口恭司選手が契約しているので、リングの雰囲気などを聞いていますか?
【矢地】まだないですね。「結婚おめでとう」って連絡はしたけど、「今日は何してるの?」って普段から連絡を取り合う仲でもないですし。ただ、BELLATORに継続参戦が決まって、次はアメリカでの試合だったら力を貸してもらうかもしれないですね。
――かつて同じKRAZY BEEだった矢地選手と堀口選手が、海を越えてタッグを結成したらロマンがありますね。一方で、BELLATORに参戦することで「もう日本で矢地選手の試合が見られない?」と心配しているファンもいらっしゃいますが…。
【矢地】今回で結果を残してBELLATORに継続参戦したい気持ちはありますが、RIZINとBELLATORは仲良しな団体で、恭司も行ったり来たりしているし、自分もまだまだRIZINのベルトを目指しているので、もう日本で見られないってことは全然ないと思います!
――先ほど「まだまだ未熟」とおっしゃっていましたが、来月に34歳を迎えられる現在、体やマインドの変化を感じることはありますか?
【矢地】体力的には落ちたとは全く感じなくて、そう思い込みたいとかではなく、シンプルに去年よりも体力がついていると思います。精神的な部分でも、いろんなことを経験して大人になったんで、いろんなことを冷静に処理できるようになってきたし、年を取ったって思うことが全くないですね。
――若い頃よりも進化している、と。
【矢地】僕自身の体感ですけど、本当にそう思っています。
――矢地選手が練習しているジム「ロータス世田谷」には、矢地選手よりもベテランがたくさんいらっしゃいますね。
【矢地】総合格闘技ってやることが多いので、年齢を重ねて時間をかけることによって習得できる技術や気づくことがあります。ただ若くて元気で体力があるからって勝てない世界で、年齢を重ねてから強くなる選手もいるのでけっこう面白いですよ。
――現在のUFCやBELLATORの王者も、30代中盤〜後半の選手が多いですね。
【矢地】若手でバン!って行く選手もいるけど、30代から一気にブレイクする選手も全然いますし、周りを見渡すとそのくらいの年齢で活躍している選手も多いので、まだまだ楽しみにしていてください。
■鈴木千裕vs.金原正徳、朝倉未来vs.平本蓮、そして“格闘技以外のニュース”への本音
――話題を変えて、YouTubeで試合予想をされている矢地選手に29日開催の『RIZIN.46』メインイベントの鈴木千裕vs.金原正徳戦の展開予想をお伺いしたいです。
【矢地】打撃で勝負したい鈴木選手と、打撃と組みを織り交ぜながらMMAで戦いたい金原選手っていう構図になるんでしょうね。打撃の勢い、パワー、若さゆえの打たれ強さとかっていう面では鈴木選手が上だと思いますけど、MMAとしての幅や組んでからの展開では、クレベル戦で見せたように金原選手が圧倒的に上だと思うので、そこがどうなるかじゃないですか。
――お互いの得意とする部分がどうスイングするか。
【矢地】そうそう、それを押し付け合うのが格闘技ですから。そこを押し付けるためにどんな作業をするか。すごくハイレベルな戦いになると思いますけど…、僕のYouTubeの方で詳しく話しているので、そちらを見ていただけたら(笑)。
――概要欄にリンクを貼らせていただきます(笑)。矢地選手は金原選手と練習しているので、その強さは身をもって知っていますね。
【矢地】はい、なので気持ちとしては金原選手を大応援です。自分のBELLATORの試合が近いので会場に行くかはちょっと悩んでいますが、コンディショニングを含めて判断しようと思います。
――もう一つ、ちょっと先ですが7月の『超RIZIN.3』の朝倉未来vs.平本蓮戦についても、展開予想をお願いできますでしょうか?
【矢地】両方とも“待ちの打撃スタイル”のファイターなので、凡戦になると思っています。こういう注目度の高い試合だと、試合が始まるまでの期待度はすごく高まるから、どうしても堅く勝ちにいきたいし、隙を見せた方が負ける展開になるので、お互いのファイトスタイルを考えると意外とスイングしないというか、動きのない試合になるのかな。2人ともカウンタースタイルのファイターで、自分からこじ開ける感じは正直ないですし、でもお互いに勘がいいし打撃も上手なので、ちょっと見合う展開が多くなるかなっていうイメージですね。
――ファンとしてはそれを覆すような激しい打撃戦を期待しますが…。
【矢地】打撃は平本選手のほうが上手だろうけど、組みを交ぜながら戦っていくのが未来選手だと思うので、なんとなく想像できる試合内容になりそうだなって思いますね。…この辺も僕のYouTubeでたっぷりとお話ししているので、概要欄からご覧ください(笑)。
――未来選手と平本選手の試合に限らず、最近は「格闘技」や「RIZIN」という言葉を日常で聞くほどブームになっており、その要因の一つとしてSNSバトルや会見でのトラッシュトークなどの煽り合いが挙げられます。矢地選手はそういうことをほとんどやりませんが、この風潮をどのように感じていますか?
【矢地】いいんじゃないですかね、プロで実績のある選手がそういうことをするのはすごくいいと思います。やっぱり盛り上がるし、お客さんがいてナンボの格闘技なので、注目を集める手段としてトラッシュトークやSNSの煽り合いは、ちょうどいい加減でやればいいのかなと。ただ、そこに実力が伴っていないと僕はカッコよくないと思う。人それぞれの格闘人生なので、他人がとやかく言うことではないですけど、僕はそういうふうに思っています。自分はそういうのがあまり好きじゃないし、名前を出すのもおこがましいですけど、理想を言えばボクシングの井上尚弥選手とか、それこそ恭司もそうですし、目立つような変なことをしなくても実力で沸かせて、有名になってお金を稼ぐ選手が一番カッコいいと僕は思っているので、そういうふうになりたいです。
――矢地選手と堀口選手の師匠である山本KID徳郁さんも、相手を煽るようなことを言わなかったですね。
【矢地】KIDさんやKRAZY BEEの先輩たちのもとで育ってきてるので、「男は黙って試合で見せてナンボ」っていうスタイルでやっていきたい。ただ、トラッシュトークに否定的ではないです。そういう人たちがいるからRIZINが盛り上がるし、僕の試合も見てもらえるので、それぞれの役割でいいと思います。僕が無理してやってもしょうがないし、格闘技にひたむきに取り組んで、海外に出て日本人の強さを見せるためにやるだけです。
――最近は矢地選手のお名前を格闘技以外のニュースでも見ることも多かったのですが、それらに対して何か言いたいことはありますでしょうか…?
【矢地】うーん…。さっきの話じゃないけど、結果的に格闘家が注目されて、それを見て「自分も格闘家を目指そう」って思ってくれる子もいるかもしれないですし、そういう意味ではまた違った形で貢献できてるのかなって思うと、「まぁいいのかな」って最近は思えるようになってきました。そこら辺の話は、雑誌『KAMINOGE』今月号のインタビューでいろいろと語っているので、目を通していただければ僕の本音が垣間見えるんじゃないかな、と。僕が出している本じゃないですけど(笑)。
◆矢地祐介が出場!『BELLATOR CHAMPIONS SERIES PARIS』
日本時間5月17日深夜にU-NEXT独占で全試合見放題生ライブ配信
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2024/04/14