美容整形は女性が行うケースが多いと思われがちだが、近年は男性の整形も増えてきている。長年のコンプレックスを解消するため、そして新しい自分へと生まれ変わるために、大きな一歩を踏み出すのだろう。そんな中、とても大がかりな整形手術を受けた2人の男性に注目。整形をしようと思ったきっかけやコンプレックスに対する想い、整形後の人生観や考え方の変化などについて、当時の話をあらためて振り返る。
■「あいつ、顎がしゃくれてるな」友人からの言葉に悩んだ小中時代… 両顎手術を経て満足度は「150%」
顎変形症という病気を持つhirotoさん。成長とともに顎の変形が目立つようになり、小中学生の頃からコンプレックスが芽生え始めた。そんなhirotoさんが、「自分の笑顔めっちゃ好きになれた!」というコメントとともに投稿した、整形のビフォーアフター写真が話題を集めている。
「僕は顎変形症という病気なのですが、整形ではなくて外科手術という名目の手術をしている方が世の中に割といることは知っていました。そういった方が僕の変化を見たときに励みになればと思って、SNSで発信しました」
hirotoさんの理想の顔は、笑ったときに前歯が綺麗に出る顔。しゃくれていたので笑うことに抵抗があり、昔からコンプレックスだった。
「誤解を恐れずに言えば、普通の顔になりたかった。みんなと同じように笑いたいという気持ちがありました」
整形に対して、家族は温かく見守りつつ、入院前から手術後までサポートもしてくれた。友人たちには「顎がないのが寂しい」と言われたという。
「僕の周りは明るい人が多くて、僕のこの顎を個性と受け入れてくれて、愛のあるいじりをしてくれます。『めっちゃかっこよくなったね』ってみんなが言ってくれたのはうれしかったです」
友人たちからのいじりによって、コンプレックスが深まったことは一切ない。
「小学生のときに、一緒にサッカーをやっていた先輩から『あいつ、顎がしゃくれてるな』ってボソッと言われたんです。そういう些細な一言のほうが、コンプレックスが深まりましたね。中学生のときに、『なんで写真を撮るときに歯を見せずに笑わないの?』と言われたこととか」
些細な一言の積み重ねでコンプレックスが深まり、中学生の頃から両顎の手術を受けたいと思い始めた。自分の性格や容姿への執着もあったが、整形手術をして治ると決まった頃から考え方や解釈が変化してきた。それは「見た目にとらわれ過ぎじゃない?」という視点だ。
「僕の周りの友達は、顔がかっこよくなくても、コンプレックスがあっても、自信を持って生きている人が多い。でも、僕はウジウジしているタイプで『あまり外に出たくない』みたいになってしまう。だから、僕も友達たちのような生き方をしたいと思うようになっていきました」
ただそれは、手術をして顔が変わったことで自信を持てるようになり、生き方も変わっていくということではなかった。
「自分の行動や努力、いろいろな人に会ってオープンにしていくという過程で自信をつけて、それから手術に挑みたいというスタンスでした」
自分のことを肯定し始めてきた中で、それでも手術にチャレンジしようと思ったのは、「僕はもう一生この顎のまま」という暗闇を走っている状態ではなく、「手術ができる」という希望が見えたからだとhirotoさんは振り返る。
「『考え方次第で生き方は変わる』というのが僕の中でありました。顎がしゃくれているからとか人に嫌われるとか、人に悪く思われるというのは間違いで、後ろ向きで自己否定をしているから人に良く思われないという考え方に気づいてから、顎や見た目を理由に後ろ向きな生き方をしないようにしようと感じるようにもなりました」
一度顎を外して正しい位置にくっつけてネジで止めるという手術を受けたhirotoさん。術後3日間は地獄の痛みだったそうだが、満足度は「150%」と胸を張る。“新しい自分”になってからは、人にも積極的に会うようになっているという。
「人と話すときも今までは相手の様子を気にしていましたが、それがなくなった分、相手の話により集中できるようになりました。就活がうまくいったり、モテ始めたり、カフェの店員さんから初めて『かっこいいですね、お兄さん』みたいに言われるようになったり…と、周りからの見え方は180度くらい変わりました」
これまでは、どう見られているかなどと常に評価を気にしていたが、「自分がどう生きたいのか?」という考え方にも変わった。
「自分の生き方や大切なことに真剣に向き合えるようになりました。今まで自分のことばかり気にしていて、内気になっていた分、これからはもっといろいろな人と出会って、関わっていきたいです」
■「このまま158cmのままなのかと絶望した」“骨延長”で脚の長さが12cm伸ばした男性
総額1000万円を費やし、さまざまな整形を行った現役のホストのゆうりさん。1年間をかけて、目や鼻、身長を伸ばす骨延長をした様子をSNSに投稿し、「人ってこんなに変わるんだ」「高橋一生と伊藤健太郎に似てる」「拾い画?」などと話題を集めている。
ボトックスや鼻尖形成、人中短縮、ほくろ除去など、いろいろとやった中で一番変わったのは「鼻と目のクマ取り」だとゆうりさんは振り返る。
「あとは、600万かけて骨延長。もともと158cmしかありませんでしたが、12cm伸ばして170cmになりました。そこにインソールやシークレットシューズを履いて、大体180cmに。7.5頭身になってスタイルが良くなったし、やってよかったなと思っています」
骨延長で伸ばした身長のビフォーアフターや経過投稿は大きな反響を呼んだが、痛みや可動領域の制限などのリスクを不安視する声も多く見られた。だが、信頼できる医者が骨延長をやっていたため、ゆうりさん自身は不安や恐怖はなく、ワクワクしていたと語る。
「ただ、手術をするためには海外に行かねばならず、そのために当時働いていた会社を辞めなくてはいけなかったのはつらかったですね」
術後は激痛と倦怠感、吐き気、発熱に見舞われる日々。1日1ミリの骨を伸ばしていく中で、炎症による激痛に耐えながら、必死にリハビリに励んだ。さらに、ダウンタイム中は一人で痛みに耐え、孤独にも苦しんだ。
「ゲームをしている時間だけは痛みを忘れられたので、その時間だけが唯一の拠り所でした。だからこそ、SNSで褒められるのは努力を認められたようでうれしいです」
整形前は、「女性経験もなく、ブサイクキャラで周りからバカにされていた」というゆうりさん。整形をしたことによって、外見はもちろん、周囲の対応にも変化が起きた。
「正しい方向性に向けて努力すれば、周りの反応が変わる。それを実感できました。実際に、今では初対面の印象がとても良くなりました」
ゆうりさんの現在の満足度は「70点」とのこと。今後、鼻の最終修正と歯列矯正と顎をずらす施術を行うので、それが終われば100点満点になるそう。
ゆうりさんにとって美容整形とは、「持って生まれた運(顔)を努力(整形)で変えられること」。自分の容姿の変化をSNSに投稿するのも、外見で悩んでいる人がコンプレックスを解消する一助になってほしいという想いからだ。
「コンプレックスを解消するとき、どう解消していいのかわからない人が多いと思う。僕がやった骨延長だってそう。このまま158cmのままなのかと絶望したりもしていたけど、実際に骨延長をすることで悩みを乗り越えた。そんな僕を見て参考にしてもらえたらいいなと思います」
■「あいつ、顎がしゃくれてるな」友人からの言葉に悩んだ小中時代… 両顎手術を経て満足度は「150%」
顎変形症という病気を持つhirotoさん。成長とともに顎の変形が目立つようになり、小中学生の頃からコンプレックスが芽生え始めた。そんなhirotoさんが、「自分の笑顔めっちゃ好きになれた!」というコメントとともに投稿した、整形のビフォーアフター写真が話題を集めている。
「僕は顎変形症という病気なのですが、整形ではなくて外科手術という名目の手術をしている方が世の中に割といることは知っていました。そういった方が僕の変化を見たときに励みになればと思って、SNSで発信しました」
hirotoさんの理想の顔は、笑ったときに前歯が綺麗に出る顔。しゃくれていたので笑うことに抵抗があり、昔からコンプレックスだった。
「誤解を恐れずに言えば、普通の顔になりたかった。みんなと同じように笑いたいという気持ちがありました」
整形に対して、家族は温かく見守りつつ、入院前から手術後までサポートもしてくれた。友人たちには「顎がないのが寂しい」と言われたという。
「僕の周りは明るい人が多くて、僕のこの顎を個性と受け入れてくれて、愛のあるいじりをしてくれます。『めっちゃかっこよくなったね』ってみんなが言ってくれたのはうれしかったです」
友人たちからのいじりによって、コンプレックスが深まったことは一切ない。
「小学生のときに、一緒にサッカーをやっていた先輩から『あいつ、顎がしゃくれてるな』ってボソッと言われたんです。そういう些細な一言のほうが、コンプレックスが深まりましたね。中学生のときに、『なんで写真を撮るときに歯を見せずに笑わないの?』と言われたこととか」
些細な一言の積み重ねでコンプレックスが深まり、中学生の頃から両顎の手術を受けたいと思い始めた。自分の性格や容姿への執着もあったが、整形手術をして治ると決まった頃から考え方や解釈が変化してきた。それは「見た目にとらわれ過ぎじゃない?」という視点だ。
「僕の周りの友達は、顔がかっこよくなくても、コンプレックスがあっても、自信を持って生きている人が多い。でも、僕はウジウジしているタイプで『あまり外に出たくない』みたいになってしまう。だから、僕も友達たちのような生き方をしたいと思うようになっていきました」
ただそれは、手術をして顔が変わったことで自信を持てるようになり、生き方も変わっていくということではなかった。
「自分の行動や努力、いろいろな人に会ってオープンにしていくという過程で自信をつけて、それから手術に挑みたいというスタンスでした」
自分のことを肯定し始めてきた中で、それでも手術にチャレンジしようと思ったのは、「僕はもう一生この顎のまま」という暗闇を走っている状態ではなく、「手術ができる」という希望が見えたからだとhirotoさんは振り返る。
「『考え方次第で生き方は変わる』というのが僕の中でありました。顎がしゃくれているからとか人に嫌われるとか、人に悪く思われるというのは間違いで、後ろ向きで自己否定をしているから人に良く思われないという考え方に気づいてから、顎や見た目を理由に後ろ向きな生き方をしないようにしようと感じるようにもなりました」
一度顎を外して正しい位置にくっつけてネジで止めるという手術を受けたhirotoさん。術後3日間は地獄の痛みだったそうだが、満足度は「150%」と胸を張る。“新しい自分”になってからは、人にも積極的に会うようになっているという。
「人と話すときも今までは相手の様子を気にしていましたが、それがなくなった分、相手の話により集中できるようになりました。就活がうまくいったり、モテ始めたり、カフェの店員さんから初めて『かっこいいですね、お兄さん』みたいに言われるようになったり…と、周りからの見え方は180度くらい変わりました」
これまでは、どう見られているかなどと常に評価を気にしていたが、「自分がどう生きたいのか?」という考え方にも変わった。
「自分の生き方や大切なことに真剣に向き合えるようになりました。今まで自分のことばかり気にしていて、内気になっていた分、これからはもっといろいろな人と出会って、関わっていきたいです」
■「このまま158cmのままなのかと絶望した」“骨延長”で脚の長さが12cm伸ばした男性
総額1000万円を費やし、さまざまな整形を行った現役のホストのゆうりさん。1年間をかけて、目や鼻、身長を伸ばす骨延長をした様子をSNSに投稿し、「人ってこんなに変わるんだ」「高橋一生と伊藤健太郎に似てる」「拾い画?」などと話題を集めている。
ボトックスや鼻尖形成、人中短縮、ほくろ除去など、いろいろとやった中で一番変わったのは「鼻と目のクマ取り」だとゆうりさんは振り返る。
「あとは、600万かけて骨延長。もともと158cmしかありませんでしたが、12cm伸ばして170cmになりました。そこにインソールやシークレットシューズを履いて、大体180cmに。7.5頭身になってスタイルが良くなったし、やってよかったなと思っています」
骨延長で伸ばした身長のビフォーアフターや経過投稿は大きな反響を呼んだが、痛みや可動領域の制限などのリスクを不安視する声も多く見られた。だが、信頼できる医者が骨延長をやっていたため、ゆうりさん自身は不安や恐怖はなく、ワクワクしていたと語る。
「ただ、手術をするためには海外に行かねばならず、そのために当時働いていた会社を辞めなくてはいけなかったのはつらかったですね」
術後は激痛と倦怠感、吐き気、発熱に見舞われる日々。1日1ミリの骨を伸ばしていく中で、炎症による激痛に耐えながら、必死にリハビリに励んだ。さらに、ダウンタイム中は一人で痛みに耐え、孤独にも苦しんだ。
「ゲームをしている時間だけは痛みを忘れられたので、その時間だけが唯一の拠り所でした。だからこそ、SNSで褒められるのは努力を認められたようでうれしいです」
整形前は、「女性経験もなく、ブサイクキャラで周りからバカにされていた」というゆうりさん。整形をしたことによって、外見はもちろん、周囲の対応にも変化が起きた。
「正しい方向性に向けて努力すれば、周りの反応が変わる。それを実感できました。実際に、今では初対面の印象がとても良くなりました」
ゆうりさんの現在の満足度は「70点」とのこと。今後、鼻の最終修正と歯列矯正と顎をずらす施術を行うので、それが終われば100点満点になるそう。
ゆうりさんにとって美容整形とは、「持って生まれた運(顔)を努力(整形)で変えられること」。自分の容姿の変化をSNSに投稿するのも、外見で悩んでいる人がコンプレックスを解消する一助になってほしいという想いからだ。
「コンプレックスを解消するとき、どう解消していいのかわからない人が多いと思う。僕がやった骨延長だってそう。このまま158cmのままなのかと絶望したりもしていたけど、実際に骨延長をすることで悩みを乗り越えた。そんな僕を見て参考にしてもらえたらいいなと思います」
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2024/03/26