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出川哲朗の“人徳”光った『還暦祭り』 ウンナン圧巻ネタ、上島さんに捧げるリアクション芸…笑いと感動に満ちた最高の3時間半
 芸人・出川哲朗(59)の人徳が“リアルガチ”に最高なイベントをもたらせた。『男・出川哲朗 還暦祭りin横浜アリーナ』が14日、神奈川・横浜アリーナで行われ、豪華ゲストがズラリと集結。主役であるはずの出川は、イベント内容について「ほとんど何も知らない」という異例の状況下、会場の1万2000人のファンとともに笑いあり感動ありの約3時間半を駆け抜けた。

『男・出川哲朗 還暦祭りin横浜アリーナ』の模様(C)ニッポン放送

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■ホリケンの自由な“開会宣言” 狩野英孝50TA&さまぁ〜ずレアネタ

 三四郎が“ゴリゴリの前説”を務め、スタートに向けての機運も高まる中、総合司会を務める内村光良、大会委員長南原清隆のウッチャンナンチャンが2人そろって登場。内村の呼び込みで、出川がテレ東系バラエティー『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』でもおなじみの“バイク”で姿を現した。開会宣言は堀内健ネプチューン)。ポテチを食べながらラフな衣装で登場した堀内は、手紙を読み上げながら「みんなに愛される出川さん、僕は出川さんがご飯を食べる時、ちょぼちょぼ食べるところ好き」などと好きなところを挙げていき「それでは2024年1月14日、日曜日、男・出川哲朗 還暦祭りin横浜アリーナ、開会いたします!」と宣言した。

 “開会宣言”後には、狩野英孝が登場し、50TA「PERFECT LOVE」を熱唱。「オレが音楽界の革命児、最初からかましていくぞ!」と威勢よく宣言し、歌い始めると、曲の途中には三四郎も加わり、出川への思いあふれる“この日のための歌詞”も設けられた。続けてナイツが登場して、出川を題材にした“ヤホー漫才”を披露。出川は「すごーい!ありがとう!専用のネタを」と喜びをかみしめた。さらには、内村が19歳当時の出川役を務め、そのほかにもマセキ芸能社所属の芸人たちが熱演するドラマ仕立ての「出川哲朗物語」もVTRで紹介され、出川も「ロケまで行ってくれたんだ」とうれしそうに口にしていた。

 その後、さまぁ〜ずが祝福に駆けつけると、出川のリクエストを受けて即興のネタを披露する流れになり、おなじみのつかみだった「冬なのにさまぁ〜ず!」を久々に披露し、ダジャレをもとにしたネタでも笑いを誘う。さらには、内村の仕切りで大喜利企画を行うことになり、ネプチューン・堀内健、ロッチ中岡創一、ずん・飯尾和樹、さまぁ〜ず、バカリズム、そして出川が参戦。出川も「内Pだ!」と大喜びしながら、大喜利に参加していた。

『男・出川哲朗 還暦祭りin横浜アリーナ』の模様(C)ニッポン放送

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■南原清隆“はっぱ隊”で魅了 太田プロ軍団と笑いと感動の団体芸&ナイナイとわちゃわちゃ

 内村仕切りの「大喜利」の後には、南原が登場。「きょうは、哲ちゃんのために新曲を作ってきました!」と切り出すと、ダンス☆マンを呼び込んで「ナンバラバンバンバンII」を歌唱。その後、はっぱ隊の“隊長姿”に早着替えを行った南原は、三四郎・いとうあさこという新メンバーを迎えて「YATTA!」を生歌唱するなど、体を張ったパフォーマンスで沸かせた。苦楽を共にしてきた“まっちゃん”こと松村邦洋のものまねコメント、ヤクルトファンの出川を興奮させる村上宗隆選手によるメッセージの後には、ダチョウ倶楽部(肥後克広、寺門ジモン)、有吉弘行土田晃之が祝福に駆けつけた。

 一同のもとに登場したのは、おなじみの「熱々おでん」。出川が「ここのスタッフ、バカじゃないの?リアルすぎるよ」と熱さに驚きながらも、おなじみのリアクション芸で会場を沸かせ、ダチョウの2人と上島竜兵さんに捧げる“キス芸”を披露した。最後は、会場中央に設けられた“熱湯風呂”で、5人全員が“裸”となって、渾身のリアクション芸で魅了していた。5人で熱湯風呂になだれ込んだ後には、猿岩石の名曲「白い雲のように」を歌唱する流れに。パンツ1枚になった5人がしっとりと歌い上げ、全員で熱い抱擁。内村も「なんだか感動しました!」と口にした。

 キャイ〜ン、江頭2:50からのビデオメッセージが寄せられた後には、ロンドンブーツ1号2号の田村淳は「VTRメッセージ」を装って、出川の楽屋から中継出演し、らしさ全開のやりとりで魅了した。その後、親交の深いナインティナインが登場。岡村が、今回3人でやりたいこととして「出川さんが大好きだっていう歌がありまして、一緒に歌えたらなと。反町隆史さんの『POISON』を歌いたいって」と、『ナインティナインのオールナイトニッポン』のイベントである歌謡祭でもおなじみの楽曲を引き合いに出す。出川の訴えを退けながら、岡村は「じゃあ、反町隆史さんの『ロイヤルミルクティー』を歌いましょうか。『彼女はロイヤルミルクティーが好きだった』っていう歌詞なんですけど…」とボケるなど、ラジオリスナーにもたまらない時間が流れ、最後は、3人でサザンオールスターズ「みんなのうた」を仲良く歌い上げた。

『男・出川哲朗 還暦祭りin横浜アリーナ』の模様(C)ニッポン放送

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■ウンナン名作ネタを本気で披露&チャゲアス熱唱 矢沢永吉からうれしすぎるサプライズ

 イベントも終盤へと差し掛かり、ウッチャンナンチャンが2人そろって登場。内村が「ラジオで出川くんからリクエストがありました、まずはなつかしいショートコント。日比谷線VS銀座線」と切り出すと、デビュー当時のネタを披露した。さらに、ウンナンは番組の打ち上げなどでしかやったことがない“カラオケ芸”をアリーナで解禁。CHAGE and ASKAの名曲「YAH YAH YAH」を全力でパフォーマンスして、圧巻のステージとなった。

 さまざまな“お祝い”を受けた後、最後は出川の“ライブ”に。1曲目「トラベリン・バス」を気持ちよく歌い上げた後には、落とし穴に見事にハマってしまい、ピンクの粉まみれになった出川が「もうマジで、こんなのいらないって」とタジタジになりながらも、充実感あふれる表情でこれまでの出演者たちが待つステージに登場した。

 内村から「最後にとっておきの音声のメッセージが届いています」と振られると、最後の超ド級のサプライズとして、矢沢本人からのメッセージが寄せられた。憧れの矢沢からのメッセージに大感激だった出川は「サンキュー永ちゃん、ありがとう」と感謝しきり。「いやーうれしい、矢沢さん。ありがとうございます!うれしいです。きょうは祝いの席だから、涙はないんだけど」と喜びをかみしめた。

 2曲目の「止まらない Ha〜Ha」歌唱前には、ファンへの感謝を伝えた「きょう、本当に私の大好きな横浜、そしてウッチャンナンチャンと出会ったこの横浜で、還暦祝いできること本当にうれしいです。とりあえず還暦ということで、これからもまだまだリアクション芸人続けるつもりなので…。でも、これだけひとつお願いしたいのは、これから60すぎて、65、70近くになってくると、ちょっとおじいちゃんっぽくなっちゃったりするんだけど、そんな時も悲しそうに見ないで笑ってくれ、よろしく!」。会場にはタオルが舞い上がり、出川の還暦祭りは大団円となった。

『男・出川哲朗 還暦祭りin横浜アリーナ』の模様(C)ニッポン放送

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■寺門ジモンが“上島さん”の思いを伝える 出川の人柄が作った最高の時間

 出演者たちが集まったステージ上、出川が熱く呼びかけた。「この公演をやっていただいたみなさん、チェン(内村)と南原がいてくれて、事務所関係なく、みんな集まってくれた芸人のみなさん、本当にありがとうございました。きょう、いろんな番組のスタッフの人が来てくれているので、それも本当にいつもありがとうございます!演者さんも来てくれていて、奥さんもいつもありがとうございます!」。

 ゲストたちがあいさつを行っていく時間では、ジモンが「しんみりさせちゃうんだけど、上島は本当にこの日を待っていたんですよ。一緒にやろうねって言っていたので、オレは本当に哲ちゃんが頑張ると、上島も生きている感じがして、うれしいです。きょうは、いい日だな」としみじみ。肥後が「次70、古希だから、また熱湯風呂と熱々おでん、お願いいたします」と呼びかけると、「祝いの席だから…」と芸人として涙をこらえていた出川の目から今にも涙があふれそうだった。

 そんな直後にあいさつにたった岡村が「きょうは本当におめでとうございます。呼んでいただいて、ありがとうございます!楽屋になんか変な海苔が置いてあって、びっくりしたんですけど(笑)」とボケを放つと、出川が「ウチの海苔だよ(笑)!お前が、ラジオでペラペラなタオルって言うから(笑)!」と猛ツッコミ。ビートたけしの“振り子理論”を実践するような、感動と笑いの振り幅に温かい空気が流れた。

 ゲストたちが会場をあとにして、出川とウンナンだけが残った。内村が「哲ちゃんは、きょうがね、60年生きてきてのピークの日だと思いますが、さらにですね、このピークを超えるピークを、何度も何度もピークを迎えて、精進して、またもうちょっとはね、我々と一緒に仕事をしていきましょう。本当にきょうはおめでとうございました」と感慨深げに呼びかけ、南原も「哲ちゃんは昔から全然変わってなくて、本当に熱いハートでまっすぐここまで来て、みんなもそれについてきて。先ほども言いましたけど、僕は哲ちゃんといて、本当に楽しかった。これからも変わらずに、体だけは気をつけて頑張ってください」とエールを送った。

 そして、最後にはピンクの粉まみれになった出川が万感の思いを伝えた。「本当に段取り何も知らなくて、さっきあいさつしてしまいました(笑)。本当に言いたいことはひとつで、これからも体を張り続けて頑張りたいと思うので、みなさんかわいそうと思わず、65、70になっても、出川はしょーがねーなって笑ってくれたら最高にうれしいです。岡村音楽祭(※本人コメントママ)の時にいつも言っていて、ラジオのリスナーは裏切らないからって。オードリーとかナインティナインとかの大きなイベントも来てくれるんだと。テレビタレントはこういうイベントの時、なかなかお客さんが入らないんだよって言っていたんだけど、ラジオのリスナーは本当に裏切らないで絶対についてきてくれますけど、僕は今回で確信しました。ラジオとかテレビとか関係なく、応援してくれる人は来てくれるんだなと。これからもみんなが来てくれるようなリアクション芸人でいたいと思います。ありがとうございました」。

 『ナイナイANN』では、年内ラストの放送に出川がゲスト出演をすることが恒例化している。取材に訪れると、出川はいつも温かい笑みを浮かべて迎えてくれる。「これからもナイナイオールナイト、よろしくお願いします!」。さらに、昨年8月に『出川ANN』を行った際にも、記者の姿を見つけると「あー来てくれたんだ!本当にイベント、お願いします!」と力強く手を握った。放送を終えた後も、スタッフたちに「本当にありがとうございました!」と感謝の気持ちを伝えて、スタジオをあとにしていた。この日、南原が評した「本当に熱いハートで、まっすぐここまで来た」という言葉を聞いて、そしてイベント全編で感じた思いをめぐらせていると、その時の光景がふとよぎった。

 『ボキャブラ』時代には「自称ポストタモリ」とのキャッチフレーズがついていた出川だったが、この日会場に集まったメンバーを見てみると、『笑っていいとも!』の最終回を彷彿とさせるような豪華な顔ぶれがズラリ。岡村もかねがね口にしているさんまイズムで涙をこらえ、たけしイズムを感じさせるような感動と笑いの振り子で魅了した出川は「ひとりお笑いBIG3」として、横浜アリーナで最高のイベントを届けた。

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