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喜多川歌麿の“春画”最高傑作の一つ「歌満くら」を友禅染めの帯に 1点もの50万円で販売
 江戸時代に隆盛を極め、 明治時代に禁じられた文化、「春画」を再評価する機運が高まっている中、ドキュメンタリー映画『春の画 SHUNGA(読み:はるのえ しゅんが)』(R18+)が11月24日より全国公開される。これを記念して、喜多川歌麿の「歌満くら」を友禅染で染め上げた帯の販売が決定。平織りの塩瀬生地で世界にたったひとつの1点もの。価格は50万円(税別)とのことだ。はんなり浅草店にて販売。

喜多川歌麿の最高傑作の一つ「歌満くら」を世界にたったひとつの友禅染めの帯に

喜多川歌麿の最高傑作の一つ「歌満くら」を世界にたったひとつの友禅染めの帯に

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 葛飾北斎、喜多川歌麿をはじめとする江戸の名だたる浮世絵師たちが、並々ならぬ情熱を注いだ春画。絵師・彫師・摺師の才能と高度な技術により、「美」「技」において超一級の芸術と呼べる作品が数多く生み出されたが、時代が江戸から明治に変わると“猥褻(わいせつ)画”として警察による取り締まりの対象となり、日本文化から姿を消してしまった。明治維新から、150年経った令和の時代に、出版物や展覧会を通してアートとして、エロティシズムだけではない、多彩な表現内容、技巧、その創造性が改めて注目されている。

ドキュメンタリー映画『春の画 SHUNGA』(11月24日公開)より「歌満くら」紹介シーン (C)2023 『春の画 SHUNGA 』製作委員会

ドキュメンタリー映画『春の画 SHUNGA』(11月24日公開)より「歌満くら」紹介シーン (C)2023 『春の画 SHUNGA 』製作委員会

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 今回、友禅染で美しく染め上げられたのは、浮世絵の黄金期に活躍した歌麿が35歳頃に描いた、全12図からなる「歌満くら」の1点。大胆な構図と、ちらりと見える男の冷めた目が印象的な「美人画を描かせたらナンバーワン」と言われた歌麿の最高傑作のひとつだ。

 販売される帯では、友禅染め工房「成謙工房」(京都市)の職人によって、描かれた着物の柄や肌にかかった着物生地の透け感、髪の毛1本1本まで、さらには絵の中の扇子に書かれた唄までを、約2ヶ月かけて忠実に手描きで再現。「髪の毛一本一本の細かさと、夏物の着物の表現に苦労しました」と振り返るその再現性の高さを、まずは写真で確認してほしい。

絵の中の扇子に書かれた唄まで再現

絵の中の扇子に書かれた唄まで再現

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 かつては、羽裏(羽織の裏地)に描かれることもあったという春画。明治以降、美術史の表舞台から長らく姿を消していたが、当時の絵師・彫師・摺師の最高技術が凝縮されたそれらは、「浮世絵の名品は春画にあり」といわれるほどで、今では世界的にその美術的価値が再評価されているものでもある。

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