夏祭りの屋台で購入した小さな金魚、その4年後の姿を映した動画に驚きの声が寄せられている。大きさは約4倍、体色は鮮やかな赤へと変貌を遂げ、まるで別の生き物に…。撮影したのは“きんぎょのくぅ”さん。5年程前から金魚飼育をはじめ、現在は大小30匹を飼育する。そんな金魚の愛好家に、屋台金魚の選び方、飼育のコツを聞いた。
■「金魚のルーツはフナ、もともと大きくなるポテンシャルがある」
――小指サイズだった金魚の成長ぶり、凄いですね! SNSでも「でっっっっっっかw」「発色が凄い」と驚きの声があがっていました。
ありがとうございます。ただ、20cm程度の大きさであれば、実はそこまで珍しくはありません。確かに、金魚というと金魚鉢や小さな水槽で飼育するイメージが一般的にはあると思います。反して、ルーツはフナということもあり、実は結構大きくなるポテンシャルを持っている魚だったりします。
――そうなんですね。
もちろん、大きく育てるにはそれなりの飼育環境やスキルが必要にはなってきます。
――屋台の金魚は「早死にする」「育たない」とも言われます。
金魚すくいはあくまでエンタメとしての出し物なので、金魚にとっては少々過酷な環境になってしまっていることが多いです。ですので、金魚を飼育する目的が最初にある場合、屋台からのお迎えをチョイスするのはお勧めできません。とは言っても、金魚すくいをきっかけに金魚の世界に触れる人が多いのも事実。私自身もそうでした。なので、屋台の金魚を連れ帰る場合は、ぜひ、すくうのが難しい金魚を選んでください。すくうのが難しい金魚ほど、健康である確率が高いと言えます。
――具体的に見分けるポイントは…
「背びれがピンと立っている(背びれがない金魚もおりますが)」「水面でパクパクしておらず、よく動き回っている」「ヒレや体に目立つような傷がない」「痩せ細っていない」この辺りでしょうか。
――屋台金魚を本気で飼育する場合、すくった後はどのようにすれば良いでしょうか。
早く帰宅することです。金魚すくい後の一番のNGは長時間持ち歩くこと。最悪の場合、持ち帰る前に死んでしまうこともあります。少ない水量は魚にとってとても危険で、酸欠はもちろん、金魚自身が排出する糞尿によるアンモニア中毒など多くのリスクが付きまといます。お店などで一度でも購入されたことがある方はご存知かと思いますが、観賞魚を運搬する場合、十分に水を入れ、酸素を充填した上でパッキングして持ち運びます。その状態でさえ、夏場は水温上昇などで死んでしまうこともあるぐらいなので、コップ1、2杯程度の水量で長時間持ち歩くことの危険性はわかっていただけるかと思います。
■水道水は魚に有害 “カルキ抜き”した塩水の用意を
――帰宅後はどのような作業が必要ですか。
まず最初にしてあげたいのは、金魚が入っている水と温度を合わせた綺麗な水に入れ替えることです。通常の水道水は雑菌繁殖抑制のため、塩素(カルキ)が溶け込んでいます。これが魚にとっては有害で、粘膜やウロコにダメージを与えてしまいます。ホームセンター、または最近では100円ショップ等でもカルキの中和剤を扱っているところもありますので、遅くともそういったお店が開いている時間には帰ってきて、新しい水に入れてあげたいところです。もちろん、ベターはホームセンターです。カルキ抜き以外にもエアーポンプや水槽、餌など、金魚の飼育に必要なものは一式揃っていることが多いので。
――動画で“温度合わせ”と“水合わせ”の方法を拝見しましたが、本来はとてもテクニックと時間がかかる作業だと思います。家庭でそこまではできなくとも、せめて“カルキ抜き”した水を用意してほしい、と。
そうですね。そして、もう少し手をかけられるなら、新しい水に0.3~0.5%程度の濃度で食塩(※味塩等はNG)を溶かしてあげると、魚の体力回復を補助してくれる効果が期待できます。
――このテクニックで1匹でも多くの屋台金魚が長生きできるといいですね。“きんぎょのくぅ”さんの原点も金魚すくいとうかがいました。
金魚の魅力にどっぷりハマったのは大人になってからでしたが、本当に一番始めのきっかけは子供の頃にやった金魚すくいだったと思います。
――最後に、“どっぷりハマった”という金魚の魅力について教えてください。
なんと言っても、自然界には絶対に存在しないあのフォルムでしょうか。自然界にも人間の手で作られたような生物は存在しますが、「金運をもたらす魚」として名付けられた金魚は文字通り人間が造った魚であり、人間の思いが詰まった魚とも言えると思います。独特の泳ぎ方を持った種類、優美なひれ、艶やかな色、何をとっても唯一無二な魚こそが金魚であり、一番の魅力であると思っています。
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
■「金魚のルーツはフナ、もともと大きくなるポテンシャルがある」
――小指サイズだった金魚の成長ぶり、凄いですね! SNSでも「でっっっっっっかw」「発色が凄い」と驚きの声があがっていました。
ありがとうございます。ただ、20cm程度の大きさであれば、実はそこまで珍しくはありません。確かに、金魚というと金魚鉢や小さな水槽で飼育するイメージが一般的にはあると思います。反して、ルーツはフナということもあり、実は結構大きくなるポテンシャルを持っている魚だったりします。
――そうなんですね。
もちろん、大きく育てるにはそれなりの飼育環境やスキルが必要にはなってきます。
――屋台の金魚は「早死にする」「育たない」とも言われます。
金魚すくいはあくまでエンタメとしての出し物なので、金魚にとっては少々過酷な環境になってしまっていることが多いです。ですので、金魚を飼育する目的が最初にある場合、屋台からのお迎えをチョイスするのはお勧めできません。とは言っても、金魚すくいをきっかけに金魚の世界に触れる人が多いのも事実。私自身もそうでした。なので、屋台の金魚を連れ帰る場合は、ぜひ、すくうのが難しい金魚を選んでください。すくうのが難しい金魚ほど、健康である確率が高いと言えます。
――具体的に見分けるポイントは…
「背びれがピンと立っている(背びれがない金魚もおりますが)」「水面でパクパクしておらず、よく動き回っている」「ヒレや体に目立つような傷がない」「痩せ細っていない」この辺りでしょうか。
――屋台金魚を本気で飼育する場合、すくった後はどのようにすれば良いでしょうか。
早く帰宅することです。金魚すくい後の一番のNGは長時間持ち歩くこと。最悪の場合、持ち帰る前に死んでしまうこともあります。少ない水量は魚にとってとても危険で、酸欠はもちろん、金魚自身が排出する糞尿によるアンモニア中毒など多くのリスクが付きまといます。お店などで一度でも購入されたことがある方はご存知かと思いますが、観賞魚を運搬する場合、十分に水を入れ、酸素を充填した上でパッキングして持ち運びます。その状態でさえ、夏場は水温上昇などで死んでしまうこともあるぐらいなので、コップ1、2杯程度の水量で長時間持ち歩くことの危険性はわかっていただけるかと思います。
■水道水は魚に有害 “カルキ抜き”した塩水の用意を
――帰宅後はどのような作業が必要ですか。
まず最初にしてあげたいのは、金魚が入っている水と温度を合わせた綺麗な水に入れ替えることです。通常の水道水は雑菌繁殖抑制のため、塩素(カルキ)が溶け込んでいます。これが魚にとっては有害で、粘膜やウロコにダメージを与えてしまいます。ホームセンター、または最近では100円ショップ等でもカルキの中和剤を扱っているところもありますので、遅くともそういったお店が開いている時間には帰ってきて、新しい水に入れてあげたいところです。もちろん、ベターはホームセンターです。カルキ抜き以外にもエアーポンプや水槽、餌など、金魚の飼育に必要なものは一式揃っていることが多いので。
――動画で“温度合わせ”と“水合わせ”の方法を拝見しましたが、本来はとてもテクニックと時間がかかる作業だと思います。家庭でそこまではできなくとも、せめて“カルキ抜き”した水を用意してほしい、と。
そうですね。そして、もう少し手をかけられるなら、新しい水に0.3~0.5%程度の濃度で食塩(※味塩等はNG)を溶かしてあげると、魚の体力回復を補助してくれる効果が期待できます。
――このテクニックで1匹でも多くの屋台金魚が長生きできるといいですね。“きんぎょのくぅ”さんの原点も金魚すくいとうかがいました。
金魚の魅力にどっぷりハマったのは大人になってからでしたが、本当に一番始めのきっかけは子供の頃にやった金魚すくいだったと思います。
――最後に、“どっぷりハマった”という金魚の魅力について教えてください。
なんと言っても、自然界には絶対に存在しないあのフォルムでしょうか。自然界にも人間の手で作られたような生物は存在しますが、「金運をもたらす魚」として名付けられた金魚は文字通り人間が造った魚であり、人間の思いが詰まった魚とも言えると思います。独特の泳ぎ方を持った種類、優美なひれ、艶やかな色、何をとっても唯一無二な魚こそが金魚であり、一番の魅力であると思っています。
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2023/08/17