エンジニアであり、実業家、論客としても幅広く活躍している「ひろゆき」こと西村博之氏(46)。そんな彼を「困らせたい」という趣旨で企画された『世界の果てに、ひろゆき置いてきた』が、8月12日よりABEMAでスタートする。アフリカのナミブ砂漠にひとり置き去りにされたひろゆきが、空路を使わず、限られた予算のなか、ゴールにたどり着くという旅の企画だ。果たしてひろゆきはどんなことを思って旅に臨んだのだろうか。
■東出昌大はすごく優秀で、とても“便利”
――ひろゆきさんを「困らせたい」というコンセプトの企画についてどんな印象を持ちましたか?
ひろゆき:打ち合わせでコンセプトを伝えられた時、「どんな状況でも周りに人がいれば困らないと思いますよ」という話はしました。
――そもそもひろゆきさん自身、パニックになったりすることってあるのですか?
ひろゆき:旅行ではまず起きないと思っています。普通に人が住んでいてお金もあるなら、まあ困ることってないじゃないですか。たとえばアマゾンの奥地の人間がまったくいない場所にひとりでポツンと置いていかれたら、困る可能性はありますが…。
――でも言葉が通じないとか、文化が違うというのは困難なことではないのでしょうか?
ひろゆき:言葉が通じると思っているから誤解が生じるので、最初から通じないものなんだと思っていたら、通じることだけを話せばなんとかなると思います。
――旅の途中、俳優の東出昌大さんが合流しますが、東出さんとの旅はいかがでしたか?
ひろゆき:「俳優の東出さん」という存在は知っていたのですが、どんな人なのかということにまで興味がなかったので、あまり変な先入観はありませんでした。実際ご一緒して、すごく優秀で、とても便利でした(笑)。
――優秀で便利?
ひろゆき:フィジカル面でも体力があってすごいんですが、料理がすごく上手なんです。合流1日目に、近くに市場があるねって話になったら「食材調達して作ります!」って言ってくれて。2日目、夕食買いに行く時間がないというときに、これまでの食材とか昨日残ったビールとか、東出さんが100リットルぐらいの量の荷物をカバンに入れていて、どんどん出してくれるんです。なんかお抱えのシェフみたいで、想像以上の活躍でした(笑)。
■ブランドものなんてなくても、人生にデメリットはないはず
――番組で「困ったひろゆきさん」が見られるかはさておき、どんな時でも泰然とされている印象ですが、これまでの人生で「これはやばい」と思ったことはありますか?
ひろゆき:そんなに困ったことは記憶にないですね。どこに行っても大丈夫です。ローマでパスポートを盗まれてしまったことがありましたが、警察や領事館に行って再発行すればいいだけなので。困るというよりは時間をとられるのが嫌だな〜ってくらいで。
――ひろゆきさんを困らせるには、どうしたらいいんでしょうね。
ひろゆき:未開の地でサバイバル生活を僕がしたところで、見ている人はおもしろくないと思うんです。でも人とのコミュニケーションを介する時点で、人が暮らせている地域なので、なんとかなるような気がします。「無酸素でエベレスト登ってこい!」みたいなことだったら、困るかもしれませんが、それはそもそも無理だしなぁ(笑)。
――周囲の物事にあまり影響を受けないでいられる秘訣ってあるんでしょうか?
ひろゆき:マラウイ共和国という国は、世界で最も貧困と言われている国のひとつなのですが、冷蔵庫はないので、その朝とれた野菜や、その日絞めた動物を食べるという暮らしをしているのです。調味料も少ないし、食材も少ないのですが、シンプルに食をとって、安いお酒を飲みながら生活している。彼らはそれを不幸せだと思っていない。そういう考えでいいような気がします。
――変に情報がない方が、周囲と比べずに済むという意味で幸福なんですかね。
ひろゆき:それもあると思いますよ。たとえばブータンという国は、国民の幸福度が高いと言われていたのですが、インターネットの普及によって、不幸せの人が増えたと言われています。ブランドものなんてなくても人生にデメリットがないはずですが、欲が出てきてしまい、欲しくなる。それで借金をするような人も出てくる。不必要なものにお金を払うようになって、やりたくない仕事をしなくてはならなくなる。それって不幸ですよね。
――SNSの普及は人を不幸にすると思いますか?
ひろゆき:SNSには精神的な問題と経済的な問題があるんじゃないかと思いますね。まず、さきほども出ましたけど、何かに依存したり、周囲の物事に影響受けすぎると幸せにはなりにくいですよね。また、経済的な安定があれば、SNS上で他人がどうこうっていうことはあまり気にならなくなると思うんですけど、「お金を使わないと幸せになれない」と思い込んでいる人は、一生幸せになれないと思います。
――日本は周囲を気にしすぎでしょうか?
ひろゆき:でも「こういうものみんな欲しいよね?」という広告を大人がお金をかけて作るので、欲しがってしまうのはある種、当然なんですよね。その考えが間違っていると指摘する大人がだんだん減ってきているのが問題だと思います。自分で取捨選択しないといけないんですよね。
■幸せを感じる瞬間とは
――今回の番組もそうですが、タレントとしてのお仕事もされています。ひろゆきさんと言えばエンジニアであり、実業家でもありますが、それぞれ線引きはあるのですか?
ひろゆき:特に分けて考えてはいませんが、僕にとっては芸能とかタレントの仕事は本業ではないので。芸能の仕事がなくなると困る人は、芸能のルールをしっかり守り続けると思うけど、僕は芸能の仕事が一切なくなっても問題ないので、そこの意識は全然違うと思います。
――今回の仕事を受けた理由は?
ひろゆき:おもしろくなるのかなと思ったんです。実際なにが起きるかわからなかったので(笑)。
――いま会ってみたい人はいますか?
ひろゆき:人にあんまり興味がないんですよね。たとえばすごくおもしろい映画を観たとしても、その作品が好きなだけで、誰が作ったかというのは興味がないですし。
――どんなときに幸せを感じるのですか?
ひろゆき:知的好奇心が満たされたときですかね。予想外のことが起きると楽しいなと思います。
――この番組は知的好奇心をくすぐられましたか?
ひろゆき:僕は自分の家のなかにいるだけでも知的好奇心を満たせるタイプなのですが、外出するとおもしろい刺激に出会うので、そういう意味で楽しかったです。
――ひろゆきさんにとって、奥様は知的好奇心をくすぐられる存在ですか?
ひろゆき:家族の在り方は人それぞれなので、一概には言えないと思いますが、お互いあまり干渉しない夫婦なので、そういう意味では楽ですね。僕はもともと人にどうしてほしいとか、どうなってほしいとかないので。相手からも諦められているんじゃないですかね(笑)。
取材・文/磯部正和
写真/MitsuruYamazaki
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■東出昌大はすごく優秀で、とても“便利”
――ひろゆきさんを「困らせたい」というコンセプトの企画についてどんな印象を持ちましたか?
ひろゆき:打ち合わせでコンセプトを伝えられた時、「どんな状況でも周りに人がいれば困らないと思いますよ」という話はしました。
――そもそもひろゆきさん自身、パニックになったりすることってあるのですか?
ひろゆき:旅行ではまず起きないと思っています。普通に人が住んでいてお金もあるなら、まあ困ることってないじゃないですか。たとえばアマゾンの奥地の人間がまったくいない場所にひとりでポツンと置いていかれたら、困る可能性はありますが…。
――でも言葉が通じないとか、文化が違うというのは困難なことではないのでしょうか?
ひろゆき:言葉が通じると思っているから誤解が生じるので、最初から通じないものなんだと思っていたら、通じることだけを話せばなんとかなると思います。
――旅の途中、俳優の東出昌大さんが合流しますが、東出さんとの旅はいかがでしたか?
ひろゆき:「俳優の東出さん」という存在は知っていたのですが、どんな人なのかということにまで興味がなかったので、あまり変な先入観はありませんでした。実際ご一緒して、すごく優秀で、とても便利でした(笑)。
――優秀で便利?
ひろゆき:フィジカル面でも体力があってすごいんですが、料理がすごく上手なんです。合流1日目に、近くに市場があるねって話になったら「食材調達して作ります!」って言ってくれて。2日目、夕食買いに行く時間がないというときに、これまでの食材とか昨日残ったビールとか、東出さんが100リットルぐらいの量の荷物をカバンに入れていて、どんどん出してくれるんです。なんかお抱えのシェフみたいで、想像以上の活躍でした(笑)。
■ブランドものなんてなくても、人生にデメリットはないはず
――番組で「困ったひろゆきさん」が見られるかはさておき、どんな時でも泰然とされている印象ですが、これまでの人生で「これはやばい」と思ったことはありますか?
ひろゆき:そんなに困ったことは記憶にないですね。どこに行っても大丈夫です。ローマでパスポートを盗まれてしまったことがありましたが、警察や領事館に行って再発行すればいいだけなので。困るというよりは時間をとられるのが嫌だな〜ってくらいで。
――ひろゆきさんを困らせるには、どうしたらいいんでしょうね。
ひろゆき:未開の地でサバイバル生活を僕がしたところで、見ている人はおもしろくないと思うんです。でも人とのコミュニケーションを介する時点で、人が暮らせている地域なので、なんとかなるような気がします。「無酸素でエベレスト登ってこい!」みたいなことだったら、困るかもしれませんが、それはそもそも無理だしなぁ(笑)。
――周囲の物事にあまり影響を受けないでいられる秘訣ってあるんでしょうか?
ひろゆき:マラウイ共和国という国は、世界で最も貧困と言われている国のひとつなのですが、冷蔵庫はないので、その朝とれた野菜や、その日絞めた動物を食べるという暮らしをしているのです。調味料も少ないし、食材も少ないのですが、シンプルに食をとって、安いお酒を飲みながら生活している。彼らはそれを不幸せだと思っていない。そういう考えでいいような気がします。
――変に情報がない方が、周囲と比べずに済むという意味で幸福なんですかね。
ひろゆき:それもあると思いますよ。たとえばブータンという国は、国民の幸福度が高いと言われていたのですが、インターネットの普及によって、不幸せの人が増えたと言われています。ブランドものなんてなくても人生にデメリットがないはずですが、欲が出てきてしまい、欲しくなる。それで借金をするような人も出てくる。不必要なものにお金を払うようになって、やりたくない仕事をしなくてはならなくなる。それって不幸ですよね。
――SNSの普及は人を不幸にすると思いますか?
ひろゆき:SNSには精神的な問題と経済的な問題があるんじゃないかと思いますね。まず、さきほども出ましたけど、何かに依存したり、周囲の物事に影響受けすぎると幸せにはなりにくいですよね。また、経済的な安定があれば、SNS上で他人がどうこうっていうことはあまり気にならなくなると思うんですけど、「お金を使わないと幸せになれない」と思い込んでいる人は、一生幸せになれないと思います。
――日本は周囲を気にしすぎでしょうか?
ひろゆき:でも「こういうものみんな欲しいよね?」という広告を大人がお金をかけて作るので、欲しがってしまうのはある種、当然なんですよね。その考えが間違っていると指摘する大人がだんだん減ってきているのが問題だと思います。自分で取捨選択しないといけないんですよね。
■幸せを感じる瞬間とは
――今回の番組もそうですが、タレントとしてのお仕事もされています。ひろゆきさんと言えばエンジニアであり、実業家でもありますが、それぞれ線引きはあるのですか?
ひろゆき:特に分けて考えてはいませんが、僕にとっては芸能とかタレントの仕事は本業ではないので。芸能の仕事がなくなると困る人は、芸能のルールをしっかり守り続けると思うけど、僕は芸能の仕事が一切なくなっても問題ないので、そこの意識は全然違うと思います。
――今回の仕事を受けた理由は?
ひろゆき:おもしろくなるのかなと思ったんです。実際なにが起きるかわからなかったので(笑)。
――いま会ってみたい人はいますか?
ひろゆき:人にあんまり興味がないんですよね。たとえばすごくおもしろい映画を観たとしても、その作品が好きなだけで、誰が作ったかというのは興味がないですし。
――どんなときに幸せを感じるのですか?
ひろゆき:知的好奇心が満たされたときですかね。予想外のことが起きると楽しいなと思います。
――この番組は知的好奇心をくすぐられましたか?
ひろゆき:僕は自分の家のなかにいるだけでも知的好奇心を満たせるタイプなのですが、外出するとおもしろい刺激に出会うので、そういう意味で楽しかったです。
――ひろゆきさんにとって、奥様は知的好奇心をくすぐられる存在ですか?
ひろゆき:家族の在り方は人それぞれなので、一概には言えないと思いますが、お互いあまり干渉しない夫婦なので、そういう意味では楽ですね。僕はもともと人にどうしてほしいとか、どうなってほしいとかないので。相手からも諦められているんじゃないですかね(笑)。
取材・文/磯部正和
写真/MitsuruYamazaki
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2023/08/06