全国の書店員が“今いちばん売りたい本”を決める『2023年本屋大賞』(本屋大賞実行委員会主催)の大賞作品が12日発表され、凪良ゆう氏の『汝、星のごとく』(講談社)に決定した。 凪良氏は2007年に初著書『花嫁はマリッジブルー』が刊行され、本格的にデビュー。BLジャンルでの代表作に『美しい彼』シリーズがある。17年に『神さまのビオトープ』を刊行し、高い支持を得ると、20年『流浪の月』で本屋大賞を受賞。『滅びの前のシャングリラ』で2年連続本屋大賞ノミネート。直木賞候補、吉川英治文学新人賞候補などに選ばれた『汝、星のごとく』にて、自身2度目となる本屋大賞受賞となった。 今作は、風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)の物語。ともに心に孤独と欠落を抱えた2人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が、ひとつではない愛の物語を描く。
2023/04/12