2013年の『キングオブコント』覇者であるお笑いコンビ・かもめんたるの岩崎う大は、今やドラマ・舞台作品の脚本や漫画の執筆などで高く評価され、作家としてのオファーが絶えない。自身が手掛ける劇団かもめんたるの公演は、2020年から2年連続で岸田國士戯曲賞候補に選出されるなど、着実にその腕を磨いている。“もっと評価されるべき”と業界内での呼び声も高いう大に、創作と向き合う心構えを聞いた。
う大は今年に入り、動画配信サービスのDMM TVで『インシデンツ』への出演(一部脚本)に加え、アニメ『スペアイ』での脚本・構成を担当するなど八面六臂の活躍ぶり。ジャンルを選ばない仕事との向き合い方について、まずは質問をぶつけた。
――DMM TVでは『インシデンツ』へ出演とアニメ『スペアイ』の脚本・構成、2作品に携わっていらっしゃいます。関わり方もジャンルも異なる2作品ですが、それぞれどんな点にやりがい、面白みを感じていらっしゃいますか。
『インシデンツ』ではコント台本も書かせてもらって、両方で言えることは「とにかく自由にやらせてもらったなあ」ということです。それが凄く素敵で、でも自由だからこそ、しっかりした作品にしないといけないという気持ちでやりました。2作品とも仕上がりを観てクオリティーの高さに驚きました。
――『スペアイ』では、日常的なコミュニケーションの“ひずみ”がコメディに昇華され“う大節”全開ですが、一方でアニメ特有のテンポ感にも違和感なくハマっていると感じました。自分の持ち味をアニメで発揮することの難しさなどはありましたか。
とくに、その辺は意識せずに監督にお任せという気持ちで、むしろキャラクターそれぞれを活かしたストーリー、やりとりを大事に、コントや演劇と変わらない姿勢で臨みました。僕は現場で演出することはなかったのですが、イメージをレコーダーに向かって吹き込んだりして送らせてもらったので、そういう作業が良かったのかもと思います。
――『インシデンツ』は、う大さんはじめ芸人の皆さんの芝居が本当に芸達者ですね。コントでもあり演劇でもある、あの独特のライブ感は、どう現場で醸成されたのでしょうか。
とにかく暑かったのを憶えてます。時期的には秋だったんですけど、倉庫内のセットで、みんな汗だくでやってました。僕なんか、それにウールの軍服でしたから、早くOKにしないと生死に関わるという必死さが良かったのかもしれません。
あと、世代の近い芸人が多くて、彼らとこういう大掛かりなコント番組が撮れるのがうれしくて興奮してました。みんなもそれはあったと思います。自ずと絶対いいものにして、次に繋げようという気持ちになってましたね。
――昨年は千原ジュニアさんが「う大はもっと評価されるべき」と発言されるなど、今やその才能が業界内で一目置かれる存在になりました。周囲からの評価をどう受け止めていらっしゃいますか。
お陰様で、色々好きなことがやれているので、どんどん身の丈以上の仕事もしていきたいですね。他人の評価はあんまり気にならない方かもしれません。というか、まだまだ自分の評価を振り返るほどの評価はされていないのでもっと頑張りたいです。
――ちなみに昨年は、“波”が「来そうで来てない」とYouTubeでボヤいていらっしゃいました。今年は波、来そうでしょうか…? また、波を引き寄せるために特段「頑張らなきゃ」など気負うことはあるのでしょうか。
今は闇雲に全打席で長打を狙っているような気持ちでやってます。捨て仕事なんて一つもないですからね。特に作品と呼べるものに関しては、そこは頑張ってるつもりです。
――う大さんはご自身の仕事・創作において、“時代性”(ウケるorウケない表現、世間的な関心事など)をどの程度意識されていらっしゃいますか。
おもしろさに関しては、そういう意識は特にしてません。でも、受け手側がこんな風に感じてしまうと、ウケの邪魔になってしまうだろうなという部分は時代によって変化していくと思うので、そういうノイズとなりそうなものは扱わないようにしてます。
――最後に、今一番挑戦したい仕事を教えてください。
大きなプロジェクトに参加してみたいです。すごく商業的な仕事とか。大きなヒットを狙っていきたいです。それと反するように、自分勝手に映画を撮ってみたいという願望もあります。そして、それをヒットさせたいです。
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
う大は今年に入り、動画配信サービスのDMM TVで『インシデンツ』への出演(一部脚本)に加え、アニメ『スペアイ』での脚本・構成を担当するなど八面六臂の活躍ぶり。ジャンルを選ばない仕事との向き合い方について、まずは質問をぶつけた。
――DMM TVでは『インシデンツ』へ出演とアニメ『スペアイ』の脚本・構成、2作品に携わっていらっしゃいます。関わり方もジャンルも異なる2作品ですが、それぞれどんな点にやりがい、面白みを感じていらっしゃいますか。
『インシデンツ』ではコント台本も書かせてもらって、両方で言えることは「とにかく自由にやらせてもらったなあ」ということです。それが凄く素敵で、でも自由だからこそ、しっかりした作品にしないといけないという気持ちでやりました。2作品とも仕上がりを観てクオリティーの高さに驚きました。
――『スペアイ』では、日常的なコミュニケーションの“ひずみ”がコメディに昇華され“う大節”全開ですが、一方でアニメ特有のテンポ感にも違和感なくハマっていると感じました。自分の持ち味をアニメで発揮することの難しさなどはありましたか。
とくに、その辺は意識せずに監督にお任せという気持ちで、むしろキャラクターそれぞれを活かしたストーリー、やりとりを大事に、コントや演劇と変わらない姿勢で臨みました。僕は現場で演出することはなかったのですが、イメージをレコーダーに向かって吹き込んだりして送らせてもらったので、そういう作業が良かったのかもと思います。
――『インシデンツ』は、う大さんはじめ芸人の皆さんの芝居が本当に芸達者ですね。コントでもあり演劇でもある、あの独特のライブ感は、どう現場で醸成されたのでしょうか。
とにかく暑かったのを憶えてます。時期的には秋だったんですけど、倉庫内のセットで、みんな汗だくでやってました。僕なんか、それにウールの軍服でしたから、早くOKにしないと生死に関わるという必死さが良かったのかもしれません。
あと、世代の近い芸人が多くて、彼らとこういう大掛かりなコント番組が撮れるのがうれしくて興奮してました。みんなもそれはあったと思います。自ずと絶対いいものにして、次に繋げようという気持ちになってましたね。
――昨年は千原ジュニアさんが「う大はもっと評価されるべき」と発言されるなど、今やその才能が業界内で一目置かれる存在になりました。周囲からの評価をどう受け止めていらっしゃいますか。
お陰様で、色々好きなことがやれているので、どんどん身の丈以上の仕事もしていきたいですね。他人の評価はあんまり気にならない方かもしれません。というか、まだまだ自分の評価を振り返るほどの評価はされていないのでもっと頑張りたいです。
――ちなみに昨年は、“波”が「来そうで来てない」とYouTubeでボヤいていらっしゃいました。今年は波、来そうでしょうか…? また、波を引き寄せるために特段「頑張らなきゃ」など気負うことはあるのでしょうか。
今は闇雲に全打席で長打を狙っているような気持ちでやってます。捨て仕事なんて一つもないですからね。特に作品と呼べるものに関しては、そこは頑張ってるつもりです。
――う大さんはご自身の仕事・創作において、“時代性”(ウケるorウケない表現、世間的な関心事など)をどの程度意識されていらっしゃいますか。
おもしろさに関しては、そういう意識は特にしてません。でも、受け手側がこんな風に感じてしまうと、ウケの邪魔になってしまうだろうなという部分は時代によって変化していくと思うので、そういうノイズとなりそうなものは扱わないようにしてます。
――最後に、今一番挑戦したい仕事を教えてください。
大きなプロジェクトに参加してみたいです。すごく商業的な仕事とか。大きなヒットを狙っていきたいです。それと反するように、自分勝手に映画を撮ってみたいという願望もあります。そして、それをヒットさせたいです。
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
2023/03/16