女装男子&美容系男子として活動するYouTuber、杉本陣。かつては男性アイドルグループに所属していたが、2年前から女装を始めた。ホルモン注射などのケアはしていない。「今は性別は男だけど、見た目と心は女の子、という自分に納得している」と話す。元男性アイドルが“男の娘”になるまでの半生に迫った。
女装はコロナ禍の自粛期間がきっかけ 学生時代は“醜形恐怖症”に近かった
――高校生時代は爽やか系男子、その後は男性アイドルグループで活動されていたと聞きました。
【杉本陣】 そうですね。女装を始めたのは今から2年前。最近なんです。コロナ禍で自粛していた時期に、「家で何かできることないかな」と思って、試しに女装をしてみたんです。その姿をTikTokに上げたら評判が良くて。「もしかしたら、自分は女装がウケるのかな?」「YouTubeでもやってみよう」と。前からYouTubeをやるなら女装をやりたい、と思っていましたが、実際に投稿したら、再生回数がすっごく伸びた。それで「みんなが喜んでくれるならやろう」と思ったのがきっかけです。
――女装はSNS活動のひとつとして始められたんですね。以前は興味がなかった?
【杉本陣】 中学・高校の思春期の頃はむしろ逆で、「男っぽく見られたい」「カッコよくいたい」と思っていました。高1まではギャル男に憧れていたけど、高2からはメイクもするようになって“可愛い系”に路線変更しました。女の子っぽいのではなく、普通に可愛い男の子みたいな印象だったと思います。今から5年くらい前ですけど、当時はまだLGBTQという考えが広まってなかったので、僕自身、自分がよく分からなかったし、やっぱり他人の目も気になっていたので女の子ではなく、「可愛い系の男子」の範疇に収まっていようと思っていました。
――見た目は「男子高校生」だけど、メイクだけはしていた。
【杉本陣】 そう。この頃は“醜形恐怖症”みたいなところがあって。自分が納得できないと、その姿で人に会いたくなかった。髪型が決まらなくて学校を休んだこともありました。当時、マスクは必須。でもメイクすることでコンプレックスを隠せるし、自分に自信がもてた。他の人からしたら「全然変わんねぇよ」って思うかもしれないけど(笑)。以前に比べると、今はだいぶ自分に自信が持てるようになって、自己肯定感が高まった気がします。
――ちなみに、もっと小さい頃はどんなお子さんでしたか?
【杉本陣】 小学生頃まで女の子に間違われる容姿をしていたけど、「女の子みたい」と言われるのが嫌でした。姉からは「男らしくいてほしい」と言われていて、その期待に応えたいという思いが、小・中学生の頃は一番強かったです。それでサッカーなど男っぽいスポーツをやって男子に混ざろうとしたけど、つまんなくて…(苦笑)。実際は女の子と遊んでいる方が全然楽でした。
女装をきっかけに、「自分の恋愛対象は女性だけじゃない」とはっきりした
――女装するようになって気づいたこと、自分の中での変化はありますか?
【杉本陣】 街に出ると、めっちゃナンパされます(笑)。それは自分が可愛いと思われているわけだから、素直にうれしいです。承認欲求みたいなものですね。女装することで「自分は男からモテるんだ」ということがわかって、それから、だんだん“心”もより女の子に近づいてきたかなって感覚はあります。
――YouTubeでも、最近の恋愛については「性別関係なく好きになる」とカミングアウトされていますね。
【杉本陣】 よく考えると思春期頃から「男性も好きかも」ってうっすら思ってたような気がします。でも、その時は彼女もいたし、自分でもずっとそれに気が付かないフリをしていたのかな。女装をはじめた当初も、普段は“キレイめ男子”として生活していたので、髪も短かった。最近は髪も伸ばしていて、「もっと自分らしくいたい」と思うようになりました。女装して男性から恋愛の対象として見られるようになってから、「自分は相手の性別関係なく好きなんだ」とはっきり認識して、それを公表しています。
――現在、“男の娘”として生活するうえで苦労されることがありますか?
【杉本陣】 生活面で大変なことはあまりないですね。ただ、たまに「女装って、女の子に近づくための口実でやってるんじゃないか」って言われることがあって。現にそういう人もいるのかもしれないけど、自分がそう思われるのはすごく嫌ですね。
「今は性別は男だけど、見た目と心は女の子」の自分に納得している
――それにしても本当に可愛い(笑)。どこから見ても“可憐な女の子”にしか見えません。美容法として何か心掛けていることはありますか?
【杉本陣】 日々見られているという意識をずっと持っているので、なるべくすっぴんでは外に出ません。それと、常に可愛くして自己肯定感を上げていきたいから、メイクに関してはめちゃくちゃ研究していますね。
――色白でお肌もツルツル…
【杉本陣】 ホルモン治療などのケアは何もしてないんですけど、脱毛はしています。特別なケアは今のところは今後もしないつもりです。
――今後、さらなる“女性化”は望まない?
【杉本陣】 今は「性別は男だけど、見た目と心は女の子」ということで納得しているので、治療や性を変えることは考えてないですね。ただ、人生は何があるか分からなくて、今の考えが変わるかもしれない。たとえば、もしすごく好きな人ができて、その人から「女の子として生きてほしい」と言われたら、もしかすると性を変えるという未来もあるかもしれないです。
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
女装はコロナ禍の自粛期間がきっかけ 学生時代は“醜形恐怖症”に近かった
――高校生時代は爽やか系男子、その後は男性アイドルグループで活動されていたと聞きました。
【杉本陣】 そうですね。女装を始めたのは今から2年前。最近なんです。コロナ禍で自粛していた時期に、「家で何かできることないかな」と思って、試しに女装をしてみたんです。その姿をTikTokに上げたら評判が良くて。「もしかしたら、自分は女装がウケるのかな?」「YouTubeでもやってみよう」と。前からYouTubeをやるなら女装をやりたい、と思っていましたが、実際に投稿したら、再生回数がすっごく伸びた。それで「みんなが喜んでくれるならやろう」と思ったのがきっかけです。
――女装はSNS活動のひとつとして始められたんですね。以前は興味がなかった?
【杉本陣】 中学・高校の思春期の頃はむしろ逆で、「男っぽく見られたい」「カッコよくいたい」と思っていました。高1まではギャル男に憧れていたけど、高2からはメイクもするようになって“可愛い系”に路線変更しました。女の子っぽいのではなく、普通に可愛い男の子みたいな印象だったと思います。今から5年くらい前ですけど、当時はまだLGBTQという考えが広まってなかったので、僕自身、自分がよく分からなかったし、やっぱり他人の目も気になっていたので女の子ではなく、「可愛い系の男子」の範疇に収まっていようと思っていました。
――見た目は「男子高校生」だけど、メイクだけはしていた。
【杉本陣】 そう。この頃は“醜形恐怖症”みたいなところがあって。自分が納得できないと、その姿で人に会いたくなかった。髪型が決まらなくて学校を休んだこともありました。当時、マスクは必須。でもメイクすることでコンプレックスを隠せるし、自分に自信がもてた。他の人からしたら「全然変わんねぇよ」って思うかもしれないけど(笑)。以前に比べると、今はだいぶ自分に自信が持てるようになって、自己肯定感が高まった気がします。
――ちなみに、もっと小さい頃はどんなお子さんでしたか?
【杉本陣】 小学生頃まで女の子に間違われる容姿をしていたけど、「女の子みたい」と言われるのが嫌でした。姉からは「男らしくいてほしい」と言われていて、その期待に応えたいという思いが、小・中学生の頃は一番強かったです。それでサッカーなど男っぽいスポーツをやって男子に混ざろうとしたけど、つまんなくて…(苦笑)。実際は女の子と遊んでいる方が全然楽でした。
女装をきっかけに、「自分の恋愛対象は女性だけじゃない」とはっきりした
――女装するようになって気づいたこと、自分の中での変化はありますか?
【杉本陣】 街に出ると、めっちゃナンパされます(笑)。それは自分が可愛いと思われているわけだから、素直にうれしいです。承認欲求みたいなものですね。女装することで「自分は男からモテるんだ」ということがわかって、それから、だんだん“心”もより女の子に近づいてきたかなって感覚はあります。
――YouTubeでも、最近の恋愛については「性別関係なく好きになる」とカミングアウトされていますね。
【杉本陣】 よく考えると思春期頃から「男性も好きかも」ってうっすら思ってたような気がします。でも、その時は彼女もいたし、自分でもずっとそれに気が付かないフリをしていたのかな。女装をはじめた当初も、普段は“キレイめ男子”として生活していたので、髪も短かった。最近は髪も伸ばしていて、「もっと自分らしくいたい」と思うようになりました。女装して男性から恋愛の対象として見られるようになってから、「自分は相手の性別関係なく好きなんだ」とはっきり認識して、それを公表しています。
――現在、“男の娘”として生活するうえで苦労されることがありますか?
【杉本陣】 生活面で大変なことはあまりないですね。ただ、たまに「女装って、女の子に近づくための口実でやってるんじゃないか」って言われることがあって。現にそういう人もいるのかもしれないけど、自分がそう思われるのはすごく嫌ですね。
「今は性別は男だけど、見た目と心は女の子」の自分に納得している
――それにしても本当に可愛い(笑)。どこから見ても“可憐な女の子”にしか見えません。美容法として何か心掛けていることはありますか?
【杉本陣】 日々見られているという意識をずっと持っているので、なるべくすっぴんでは外に出ません。それと、常に可愛くして自己肯定感を上げていきたいから、メイクに関してはめちゃくちゃ研究していますね。
――色白でお肌もツルツル…
【杉本陣】 ホルモン治療などのケアは何もしてないんですけど、脱毛はしています。特別なケアは今のところは今後もしないつもりです。
――今後、さらなる“女性化”は望まない?
【杉本陣】 今は「性別は男だけど、見た目と心は女の子」ということで納得しているので、治療や性を変えることは考えてないですね。ただ、人生は何があるか分からなくて、今の考えが変わるかもしれない。たとえば、もしすごく好きな人ができて、その人から「女の子として生きてほしい」と言われたら、もしかすると性を変えるという未来もあるかもしれないです。
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2022/11/02