世界最大級のオーディオブック及び音声コンテンツ制作・配信サービスであるAmazonオーディブルで、日本語では初めて村上春樹の作品(10作品)のオーディオブック制作が決定し、本日(6月1日)より 、『職業としての小説家』『螢・納屋を焼く・その他の短編』 『ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―』の3作品の配信が開始された。
『職業としての小説家』は小澤征悦、『螢・納屋を焼く・その他の短編』は松山ケンイチ、『ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―』は藤木直人が朗読を担当。
小澤は「僕は高校生の時からずっと村上春樹作品が大好きなので、村上さん自身の『声』が詰まった『職業としての小説家』を、今回朗読させていただくことを大変光栄に思います。この作品には、村上さんの物事を突き詰める姿勢や行動力など、村上さんが如何にして世界を代表する小説家になったが記されています。僕自身も朗読を通して、多くの気づきがありました。村上さんの作品は、受け手自身が成長するにつれ、違った読み方ができるものばかりなので、これまでこの作品を読んだことがある方も、そうでない方も、楽しんでいただけるとうれしいです」とコメント。
松山は「村上春樹さんの世界は本当に深いので、どこまでいっても理解しきれないことを前提に、分からないまま分からないように朗読を進めました。自分の中では朗読を進めるにつれて情景が浮かんできましたが、それが聴いていただくお客様を考えるのは楽しみです。僕だったら、この作品はベッドの上で、自分の頭の中で自分の今までの思い出の映像と、この作品のふんわりとした想像の絵を重ねながら、眠りに落ちる、という聴き方をしたいと思っています。毎日少しづつ、いろんな想像を膨らませながら、聴き進めてもらえるとうれしいです」と、言葉を寄せた。
今後の予定として、『騎士団長殺し』を高橋一生、『海辺のカフカ』を木村佳乃、『神の子どもたちはみな踊る』を仲野太賀、『東京奇譚集』をイッセー尾形が朗読することが決定している。
■『職業としての小説家』
いま、村上春樹が語り始める――小説家は寛容な人種なのか……。小説家になった頃を振り返り、文学賞について、オリジナリティーについて深く考える。さて、何を書けばいいのか? どんな人物を登場させようか? 誰のために書くのか? 問いかけ、時間を味方につけて長編小説を書くこと、小説とはどこまでも個人的でフィジカルな営みなのだと具体的に語っていく。小説が翻訳され、海外へ出て行って新しいフロンティアを切り拓いた体験、学校について思うこと、故・河合隼雄先生との出会いや物語論など、小説家・村上春樹の生きる姿勢、アイデンティティーの在り処がすべて刻印されている一冊。生き生きと、真摯(しんし)に誠実に――。
■『螢・納屋を焼く・その他の短編』
秋が終り冷たい風が吹くようになると、彼女は時々僕の腕に体を寄せた。ダッフル・コートの厚い布地をとおして、僕は彼女の息づかいを感じとることができた。でも、それだけだった。彼女の求めているのは僕の腕ではなく、誰かの腕だった。僕の温もりではなく、誰かの温もりだった……。もう戻っては来ないあの時の、まなざし、語らい、想い、そして痛み。リリックな七つの短編。
■『ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編』
「今はまちがった時間です。あなたは今ここにいてはいけないのです」 しかし綿谷ノボルによってもたらされた深い切り傷のような痛みが僕を追いたてた。僕は手をのばして彼を押し退けた。「あなたのためです」と顔のない男は僕の背後から言った。「そこから先に進むと、もうあとに戻ることはできません。それでもいいのですか?」(本文より)
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
『職業としての小説家』は小澤征悦、『螢・納屋を焼く・その他の短編』は松山ケンイチ、『ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―』は藤木直人が朗読を担当。
小澤は「僕は高校生の時からずっと村上春樹作品が大好きなので、村上さん自身の『声』が詰まった『職業としての小説家』を、今回朗読させていただくことを大変光栄に思います。この作品には、村上さんの物事を突き詰める姿勢や行動力など、村上さんが如何にして世界を代表する小説家になったが記されています。僕自身も朗読を通して、多くの気づきがありました。村上さんの作品は、受け手自身が成長するにつれ、違った読み方ができるものばかりなので、これまでこの作品を読んだことがある方も、そうでない方も、楽しんでいただけるとうれしいです」とコメント。
松山は「村上春樹さんの世界は本当に深いので、どこまでいっても理解しきれないことを前提に、分からないまま分からないように朗読を進めました。自分の中では朗読を進めるにつれて情景が浮かんできましたが、それが聴いていただくお客様を考えるのは楽しみです。僕だったら、この作品はベッドの上で、自分の頭の中で自分の今までの思い出の映像と、この作品のふんわりとした想像の絵を重ねながら、眠りに落ちる、という聴き方をしたいと思っています。毎日少しづつ、いろんな想像を膨らませながら、聴き進めてもらえるとうれしいです」と、言葉を寄せた。
今後の予定として、『騎士団長殺し』を高橋一生、『海辺のカフカ』を木村佳乃、『神の子どもたちはみな踊る』を仲野太賀、『東京奇譚集』をイッセー尾形が朗読することが決定している。
■『職業としての小説家』
いま、村上春樹が語り始める――小説家は寛容な人種なのか……。小説家になった頃を振り返り、文学賞について、オリジナリティーについて深く考える。さて、何を書けばいいのか? どんな人物を登場させようか? 誰のために書くのか? 問いかけ、時間を味方につけて長編小説を書くこと、小説とはどこまでも個人的でフィジカルな営みなのだと具体的に語っていく。小説が翻訳され、海外へ出て行って新しいフロンティアを切り拓いた体験、学校について思うこと、故・河合隼雄先生との出会いや物語論など、小説家・村上春樹の生きる姿勢、アイデンティティーの在り処がすべて刻印されている一冊。生き生きと、真摯(しんし)に誠実に――。
■『螢・納屋を焼く・その他の短編』
秋が終り冷たい風が吹くようになると、彼女は時々僕の腕に体を寄せた。ダッフル・コートの厚い布地をとおして、僕は彼女の息づかいを感じとることができた。でも、それだけだった。彼女の求めているのは僕の腕ではなく、誰かの腕だった。僕の温もりではなく、誰かの温もりだった……。もう戻っては来ないあの時の、まなざし、語らい、想い、そして痛み。リリックな七つの短編。
■『ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編』
「今はまちがった時間です。あなたは今ここにいてはいけないのです」 しかし綿谷ノボルによってもたらされた深い切り傷のような痛みが僕を追いたてた。僕は手をのばして彼を押し退けた。「あなたのためです」と顔のない男は僕の背後から言った。「そこから先に進むと、もうあとに戻ることはできません。それでもいいのですか?」(本文より)
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2022/06/01