俳優や監督として、西部劇、戦争映画、ラブ・ストーリー、ヒューマン映画と、数々の名作を世に送り出しきたクリント・イーストウッド。『恐怖のメロディ』(1971年)で監督デビューしてから50年という節目を昨年(2021年)迎え、映画監督作品として40作目となる『CRY MACHO』が公開。日本では『クライ・マッチョ』の邦題で、今月14日より劇場公開される。
故N・リチャード・ナッシュの同名小説(1975年発刊)を原作に、イーストウッド自身が監督・主演・製作を務める本作。主人公は、かつて数々の賞を獲得し一世を風靡(ふうび)したロデオ界の元スター、マイク(イーストウッド)。その栄光はいまや過去のこと。落馬事故をきっかけに、家族も離散、競走馬の種付けで細々と一人で暮らしていた。だがある日、マイクは元雇用人から、メキシコにいる彼の息子ラフォの誘拐を依頼される。メキシコからテキサスへ――その危険で壮大な道のりは、予想外の困難と思いがけない出会いが待ち受けていた…。
本作でイーストウッドの相棒となる少年ラフォを演じたのは、長編映画に出演するのが初めてのメキシコ人俳優エドゥアルド・ミネット。ORICON NEWSではオンラインインタビューを敢行し、自己紹介を含め、映画界のレジェンド、クリント・イーストウッドとの共演について聞いた。
■伝説的な役者・監督と組めて本当に光栄でした
――自己紹介をお願いします。
【エドゥアルド・ミネット(EM)】メキシコ出身、(現在)15歳です。13歳の時から本格的にお芝居をはじめました。6歳の頃にジム・キャリーの映画を観て、「僕も俳優になりたい」と親に言ったのがきっかけです。今でもジム・キャリーの大ファンです。メキシコシティにあるアクティングスクールに通って、少しずつテレビドラマに出演するようになって、2017年にメキシコ版舞台『ビリー・エリオット』にマイケル役で出演しました。僕にとって初めての大役でした。僕は音楽も好きで、ミュージシャンでもあります。今はギブソン社のギターのアンバサダーを務めさせていただいています。
1年前(2020年)にクリント・イーストウッド監督・主演・製作の『クライ・マッチョ』の撮影に参加しました。アメリカ映画はもちろん、長編映画に出演するのも初めてで、夢がかなった、夢そのもののような気分です。しかも、伝説的な役者・監督と組めて本当に光栄でした。
――クリント・イーストウッド監督の作品はご覧になっていましたか?
【EM】『ミリオンダラー・ベイビー』、『許されざる者』、『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』、『アメリカン・スナイパー』などを観ていました。そんなクリント・イーストウッドと組めるなんて夢にも思ってなかったので、オーディションがあると聞いた時は本当にびっくりしました。各国から志願者が集まっているだろうし、どうなるかなぁと思っていたんですが、最終的に合格できて非常にうれしかったです。
同時に緊張感もありました。外国での撮影、違う言語での演技、メキシコの撮影現場とは恐らく勝手が違うだろうと思ってソワソワしていたんですが、現場に入った初日からスタッフの皆さんがすごく気を配ってくださって、リラックスさせてくれました。クリントもしょっちゅう冗談を飛ばして、いろんなお話をしてくれました。「僕はこの作品を作れてとてもうれしいんだ」とおっしゃっていました。すごく楽しい現場でした。
――本作では、イーストウッドが久しぶりに手綱さばきを披露するシーンが話題になっています。そのシーンに立ち会った感想は?
【EM】クリントがカウボーイハットをかぶって馬にまたがる姿は見る価値のあるものだと思いました。馬に乗るのは約30年前の『許されざる者』(1992年)以来だったそうです。決定的瞬間をご一緒できて、僕としても幸せでした。僕は乗馬の経験がなかったので、専門家のトレーニングを受けましたが、クリントからもいろいろ教えてもらいました。
――映画を楽しみにしている日本のファンにひと言お願いします。
【EM】『クライ・マッチョ』は、日本の皆さんにもぜひ観ていただきたい作品です。なんと言ってもカウボーイ姿のクリント・イーストウッドは見どころだと思いますのでぜひ楽しみにしていてください。この物語は、ラフォという少年を通して、“マッチョ”という名の鶏(ニワトリ)を通して、愛の尊さを語る映画です。ご堪能ください。
■イーストウッドが絶賛「すばらしい演技を見せてくれた」
本作でエドゥアルドが演じたラフォは、両親が離婚後、母親に引き取られるも、男遊びに夢中な母に愛想をつかし、闘鶏用のニワトリ“マッチョ”とストリートで生きてきた。大人を信用できなくなってしまった孤独な少年が、マイクとともに旅をする中で、少しずつ変わっていく。
撮影をともにしたイーストウッドは「まだ14歳だというのに、すばらしい演技を見せてくれた」とエドゥアルドを絶賛。2002年よりイーストウッドの全作品において製作面を統括しているティム・ムーアも「エドゥアルドの演技は見事でした」と感心する。「クリントは共演者とアドリブを交え、その場の反応を引き出すのを好みます。エドゥアルドはクリントと互角に渡り合い、自分なりのアイデアを出し、演出上の選択肢を広げてくれました。鶏のマッチョと共演するシーンも多かったのですが、撮影を通してマッチョと仲良くなったようで、それが芝居にも出ています」と太鼓判。映画界のレジェンド、鶏、そして馬との共演すべてをやり遂げたエドゥアルド・ミネットの勇姿も心に長く留まることになるだろう。
★YouTube公式チャンネル「ORICON NEWS」
故N・リチャード・ナッシュの同名小説(1975年発刊)を原作に、イーストウッド自身が監督・主演・製作を務める本作。主人公は、かつて数々の賞を獲得し一世を風靡(ふうび)したロデオ界の元スター、マイク(イーストウッド)。その栄光はいまや過去のこと。落馬事故をきっかけに、家族も離散、競走馬の種付けで細々と一人で暮らしていた。だがある日、マイクは元雇用人から、メキシコにいる彼の息子ラフォの誘拐を依頼される。メキシコからテキサスへ――その危険で壮大な道のりは、予想外の困難と思いがけない出会いが待ち受けていた…。
本作でイーストウッドの相棒となる少年ラフォを演じたのは、長編映画に出演するのが初めてのメキシコ人俳優エドゥアルド・ミネット。ORICON NEWSではオンラインインタビューを敢行し、自己紹介を含め、映画界のレジェンド、クリント・イーストウッドとの共演について聞いた。
■伝説的な役者・監督と組めて本当に光栄でした
――自己紹介をお願いします。
【エドゥアルド・ミネット(EM)】メキシコ出身、(現在)15歳です。13歳の時から本格的にお芝居をはじめました。6歳の頃にジム・キャリーの映画を観て、「僕も俳優になりたい」と親に言ったのがきっかけです。今でもジム・キャリーの大ファンです。メキシコシティにあるアクティングスクールに通って、少しずつテレビドラマに出演するようになって、2017年にメキシコ版舞台『ビリー・エリオット』にマイケル役で出演しました。僕にとって初めての大役でした。僕は音楽も好きで、ミュージシャンでもあります。今はギブソン社のギターのアンバサダーを務めさせていただいています。
1年前(2020年)にクリント・イーストウッド監督・主演・製作の『クライ・マッチョ』の撮影に参加しました。アメリカ映画はもちろん、長編映画に出演するのも初めてで、夢がかなった、夢そのもののような気分です。しかも、伝説的な役者・監督と組めて本当に光栄でした。
――クリント・イーストウッド監督の作品はご覧になっていましたか?
【EM】『ミリオンダラー・ベイビー』、『許されざる者』、『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』、『アメリカン・スナイパー』などを観ていました。そんなクリント・イーストウッドと組めるなんて夢にも思ってなかったので、オーディションがあると聞いた時は本当にびっくりしました。各国から志願者が集まっているだろうし、どうなるかなぁと思っていたんですが、最終的に合格できて非常にうれしかったです。
同時に緊張感もありました。外国での撮影、違う言語での演技、メキシコの撮影現場とは恐らく勝手が違うだろうと思ってソワソワしていたんですが、現場に入った初日からスタッフの皆さんがすごく気を配ってくださって、リラックスさせてくれました。クリントもしょっちゅう冗談を飛ばして、いろんなお話をしてくれました。「僕はこの作品を作れてとてもうれしいんだ」とおっしゃっていました。すごく楽しい現場でした。
――本作では、イーストウッドが久しぶりに手綱さばきを披露するシーンが話題になっています。そのシーンに立ち会った感想は?
【EM】クリントがカウボーイハットをかぶって馬にまたがる姿は見る価値のあるものだと思いました。馬に乗るのは約30年前の『許されざる者』(1992年)以来だったそうです。決定的瞬間をご一緒できて、僕としても幸せでした。僕は乗馬の経験がなかったので、専門家のトレーニングを受けましたが、クリントからもいろいろ教えてもらいました。
――映画を楽しみにしている日本のファンにひと言お願いします。
【EM】『クライ・マッチョ』は、日本の皆さんにもぜひ観ていただきたい作品です。なんと言ってもカウボーイ姿のクリント・イーストウッドは見どころだと思いますのでぜひ楽しみにしていてください。この物語は、ラフォという少年を通して、“マッチョ”という名の鶏(ニワトリ)を通して、愛の尊さを語る映画です。ご堪能ください。
■イーストウッドが絶賛「すばらしい演技を見せてくれた」
本作でエドゥアルドが演じたラフォは、両親が離婚後、母親に引き取られるも、男遊びに夢中な母に愛想をつかし、闘鶏用のニワトリ“マッチョ”とストリートで生きてきた。大人を信用できなくなってしまった孤独な少年が、マイクとともに旅をする中で、少しずつ変わっていく。
撮影をともにしたイーストウッドは「まだ14歳だというのに、すばらしい演技を見せてくれた」とエドゥアルドを絶賛。2002年よりイーストウッドの全作品において製作面を統括しているティム・ムーアも「エドゥアルドの演技は見事でした」と感心する。「クリントは共演者とアドリブを交え、その場の反応を引き出すのを好みます。エドゥアルドはクリントと互角に渡り合い、自分なりのアイデアを出し、演出上の選択肢を広げてくれました。鶏のマッチョと共演するシーンも多かったのですが、撮影を通してマッチョと仲良くなったようで、それが芝居にも出ています」と太鼓判。映画界のレジェンド、鶏、そして馬との共演すべてをやり遂げたエドゥアルド・ミネットの勇姿も心に長く留まることになるだろう。
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2022/01/09